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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

観光県と性感染症




沖縄県の新規感染者数が全国上位であるのは、沖縄県が観光県であることが最大の原因だろう。海外(他都道府県)から持ち込まれたウィルスが、性風俗店の女性を媒介に地元男性に感染するのだと思う。男性の感染率が高いのはそのためだろう。だからエイズが騒がれた最初のころにはエイズは男性同性愛者だけの病気だと誤解されたのではないか。つまり、プロ売春婦の感染仲介という視点が欠けていたと私は見ている。観光とは遊びだから男も女も開放的な気分になっていて、そこで性的交渉をすることも多いはずだ。

HIV検査(資料写真) © Okinawa Times HIV検査(資料写真)

 新型コロナウイルス感染症の業務増大で沖縄県が2月から各保健所でエイズウイルス(HIV)の無料検査・相談を休止していることが28日、分かった。新型コロナの感染が現状のまま落ち着けば、県は遅くとも7月上旬までに検査を再開できるよう調整を急ぐとしている。

 県は例年6月1日から検査機会を拡大する「HIV検査普及週間」を延期すると発表。「早期の診断ができないことでエイズを発症し、重症化する人が出ることが予想される」として検査を実施する民間の医療機関リストも公表した。

 県内6カ所の保健所でのHIV検査は無料・匿名で受けられるが、医療機関は数千円程度の費用や記名が必要になることもある。特に中南部で保健所検査のニーズは高い。

 県によると、昨年1年間は各保健所で2100人に検査を実施し、このうち5人の感染が判明。医療機関の検査と合わせ県内は19人の感染が確認された。今年の新規感染者は5月28日時点で6人と例年同様のペースとなっている。

 県内は人口10万人あたりの新規感染者数が全国上位で、エイズ発症後にHIV感染が分かる「いきなりエイズ」の割合は昨年42・1%、今年は28日時点で50・0%に上る。感染者の9割以上が男性で、20~50代に幅広く分布。県地域保健課は「エイズ発症前の段階であれば、服薬治療のみで通常の生活を送ることができる。心当たりがある人は早めに検査してほしい」と呼び掛けている。

HIV感染者/エイズ患者の状況と「いきなりエイズ」の割合 © Okinawa Times HIV感染者/エイズ患者の状況と「いきなりエイズ」の割合






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人種差別と「人種差別への過剰反応」

「BBCニュース(日本版)」から転載。
私は或る意味「白人差別主義者」と言えるかもしれない。つまり、非白人国家は白人国家と国交断絶したほうが幸福になれる、と思っているからだ。例外はロシアくらいで、ロシアはアジアの一部と言えるからである。そしてロシアは西欧社会の憎悪(スケープゴート的な憎悪である)の対象に常になってきた、いわば「我らの仲間」と歴史的に言えるからだ。日露戦争とかWWⅡは、あれは政府間の問題であり、国民同士が憎み合う必要は無い。
で、私は黒人差別の問題では黒人の側に立つ者だが、下の事件については、「これは黒人かどうかが問題になるような事件だろうか」という疑問がある。単に自分の不適切な行動に文句を言われた馬鹿女が、馬鹿な反撃をしようとして失敗した出来事であり、相手が黒人だから、という気持ちが内心にあったとしても、それで「罪が加算される」ようなものかな、と疑問に思うわけである。もちろん、この女性が警察に「通報」した時に、「犯人」が黒人であることを強調した事実はあるだろうが、それは「犯人」の最大の外見的特徴が「黒人である」ことだったからにすぎないように思うわけである。もちろん、潜在意識の面は何とも言えない。

(以下引用)

犬をつなぐよう黒人男性に言われた女性、通報して解雇 米NY

Christian Cooper filmed Amy Cooper after she refused to stop her dog running through woodland Image copyright Christian Cooper
Image caption クリスチャン氏は、犬にリードをつけるのを拒んだエイミー氏(写真の女性)とのやりとりを動画で撮影した

米ニューヨークのセントラルパークで25日、黒人男性から飼い犬にリードを付けるよう求められた白人女性が警察に通報した。女性は翌日、勤務先の投資会社から「人種差別」を理由に解雇された。

バードウォッチングをしていたクリスチャン・クーパー氏は25日、犬が野生生物を危険にさらす可能性があることを不安に思い、犬にリードを付けるよう女性に求めた。

クリスチャン氏と、犬を連れていたエイミー・クーパー氏(親族ではない)はこの時、セントラルパーク内の「ランブル」と呼ばれるバードウォッチャーに人気のエリアにいた。ここでは、犬には常にリードをつけるよう規制されている。

クリスチャン氏によると、エイミー氏の犬がランブル内の「樹木が植えてある場所を駆け回って」いることに気付いたことがきっかけだった。

「お嬢さん、ランブル内では常に犬をリードでつないでおかないといけませんよ。すぐそこにサインがあるでしょう」と伝えたが、拒否されたという。

そこで動画の撮影を始めると、エイミー氏は「アフリカ系アメリカ人の男が私の命を脅かしている」と警察に通報すると言ってきたという。

エイミー氏はその後実際に通報。警察官の出動を要請する前に、「男はアフリカ系アメリカ人」だと繰り返し訴えたという。

<関連記事>

クリスチャン氏が撮影した動画はソーシャルメディアに投稿され、25日中に拡散された。動画は数千万回視聴されたほか、米国内で警察官に殺害された黒人男性が多いことについて議論が巻き起こった。

(中略)

「黒人が思い込みによって射殺される時代」

クリスチャン氏はNBCニュースに対し、今年2月にジョギング中に白人の親子2人に射殺された黒人男性アフマド・アーベリー氏(当時25)の事件について言及した。

「私たちはアフマド・アーベリーの時代を生きている。黒人男性や黒人に対する思い込みが原因で黒人男性が射殺される時代を。私はそういったことに関わるつもりはない」

(英語記事 Woman sacked after calling police on black man

現今の「犯罪状況」

(承前)ここに掲載されただけでなく、その続きもあるが、ここまで転載。

3 再犯状況

(1) 再犯率
 調査対象者の再犯率は,表のとおりであり,殺人17.2%,傷害致死32.9%,強盗39.1%,強姦38.5%,放火26.1%である。再犯の罪名を限定して再犯率を見ると,殺人では,粗暴犯(注1)による再犯率は5.5%,傷害致死では,粗暴犯による再犯率は21.1%であり,強盗では,財産犯(注2)による再犯率は28.4%,強姦では,性犯(注3)による再犯率は15.6%であり,放火では,放火による再犯率は7.5%であった。
 また,重大事犯者は,表のとおり,満期釈放者と仮釈放者で再犯率のかい離が大きい傾向があり,仮釈放者の再犯率は比較的低いが,満期釈放者は,再犯率は高く,傷害致死,強盗及び強姦では,半数以上の者に再犯があった。
(2) 再犯期間
 再犯に及んだ調査対象者について,本件犯行の罪名ごとに,再犯期間(出所から最初の再犯に及ぶまでの期間)を見ると,強盗,強姦及び放火では,再犯期間が1年未満の者が4割以上であった。また,出所後1か月未満で再犯の犯行に及んだ者は,29人(再犯者の9.0%)であり,そのうち24人は満期釈放者で,そのほとんどは頼るべき親族等もなく,頼るべき親族がある者も出所後そのもとに帰住せず,住居不定の生活を送っていた。

表1 再犯状況(罪名別)



4 重大事犯者の処遇上留意すべき点

 調査対象者について調査・分析した結果に基づき,重大事犯の罪名ごとに,重大事犯者の処遇上留意すべき点を考察すると,次のような点を挙げることができる。

(1) 殺人
 殺人の事犯者は,一般的に,他人の生命や身体を尊重する意識が希薄であると考えられるが,このことは,粗暴犯の有前科者率が約3割に及んでいることにも表れている。他方で,殺人の事犯者で粗暴犯前科を有する者では,粗暴犯の再犯率は,14.5%であった(殺人の事犯者全体では5.5%)。
 殺人は,動機等において相当に異なるタイプの犯行があるが,その幾つかについて見ると,まず,暴力団の勢力争い等から殺人に及んだ者は,有前科者率が79.2%と顕著に高く,粗暴犯の有前科者率も50.0%であり,他方,再犯率(45.8%)が高く,その再犯は,財産犯,薬物犯,粗暴犯と様々な犯行にわたり,規範意識の欠如や粗暴性向が大きな問題であることをうかがわせる。憤まん・激情から殺人に及んだ者は,殺人の事犯者の42.0%を占めているが,憤まん・激情を抱くに至った背景として,感情統制力の欠如や他人を暴力で支配しようとするゆがんだ考え方(なお,憤まん・激情による殺人のうち,約2割は,配偶者又は交際相手に対する犯行であった。)などの問題を有する者が少なくないことがうかがわれた。一方,親族に対する殺人の事犯者は,それ以外の殺人事犯者と比べ,前科数が少なく,再犯率も低く,介護疲れ等から親族を殺害した者では,再犯がある者はいなかった。
(2) 傷害致死
 傷害致死の事犯者も,粗暴犯の有前科者率が3割を超え,他方,粗暴犯前科を有する者は,再犯率が50%を超え,粗暴犯の再犯率も40.0%と高い。
(3) 強盗
 強盗の事犯者は,財産犯の有前科者率が3割を超え,他方,強盗前科を有する者及び3犯以上の財産犯前科を有する者では,財産犯の再犯率は50%以上であり,強盗の再犯率も20%を超えている(強盗の事犯者全体で財産犯の再犯率及び強盗の再犯率は24.5%,8.3%)。
 本件犯行時の就労・居住状況を見ると,強盗の事犯者は,無職であった者が約60%と高く,住居不定であった者も30%を超え,さらに,強盗の再犯があった者の再犯の犯行時の生活状況を見ると,無職であった者は80%近くであり,住居不定であった者も60%を超え,就労・居住状況が不良であることが,強盗の大きな要因となっていることがうかがわれる。また,本件犯行時にギャンブル耽溺の問題を有していた者(強盗の事犯者の13.5%)は,強盗の再犯率が16.3%と高く,強盗の再犯があった者では,再犯の犯行時にこの問題を有していた者が半数近くであり,この問題も,強盗の要因になっていることがうかがわれる。
(4) 強姦
 強姦の事犯者は,性犯の有前科者率が13.1%であり,他方,性犯の前科を有する者では,性犯の再犯率が37.5%にも及び(強姦の事犯者全体では15.6%),性犯罪を繰り返す者は,更に性犯罪の再犯に及ぶリスクがより大きいことがうかがわれる。
 また,本件犯行が面識のない被害者宅に侵入する態様での強姦である者は,強姦及び性犯の再犯率が,それぞれ,23.3%,30.2%と高い。
 なお,強姦の事犯者は,本件犯行時における有職率が高いが,強姦の再犯に及んだ者の再犯時の有職率も高く,就労状況が安定していることは,強姦の抑制要因としてはほとんど意味を持たないと考えられる。
(5) 放火
 放火は,殺人と同様に,動機等において相当に異なるタイプの犯行があるが,再犯率は,本件犯行の動機が「受刑願望」である者や「不満・ストレス発散」である者で高く,そのうち,放火の再犯があった者は,孤独な生活を送り,疎外感が放火の犯行の背景になっている者が多い。
 なお,放火は,その他の重大事犯とは異なり,本件犯行での受刑中に懲罰を受けたことがなかった者でも再犯率は低くなく,また,仮釈放者の同種重大再犯率(放火の再犯率)が満期釈放者と異ならないなど,個々の事犯者の再犯リスクを判断することが困難ではないかと思わせる分析結果も表れている。

現今の「犯罪状況」

「日本刑事政策研究会」というところのホームページから転載。
長い記事(ほとんど未読で、資料用)なので前半のみ。

(以下引用)

平成22 年版犯罪白書の特集
〜重大事犯者の実態と処遇〜
青木 信人
(法務総合研究所総括研究官)

櫨山  昇
(法務総合研究所室長研究官)
1 はじめに

 平成22年版犯罪白書においては,特集のテーマを「重大事犯者の実態と処遇」とし,各種統計資料等を精査し,さらに,重大事犯で受刑し平成12年上半期に全国の刑事施設を出所した者1,021人(以下「調査対象者」という。)を対象に特別調査を実施して,重大事犯の発生の実態等を見るとともに,調査対象者の刑事施設出所後の再犯の有無を追跡して,重大事犯者の再犯リスクの分析等を試み,その上で,刑事収容施設法及び更生保護法の下,現在行われている重大事犯者に対する処遇を踏まえて,重大事犯に対処するための刑事政策上の課題について考察を行ったが,本稿では,この特集について紹介したい。
 なお,この特集において,「重大事犯」とは,殺人,傷害致死,強盗,強姦及び放火をいう。また,特別調査において,「再犯」とは,調査対象者が,平成12年に刑事施設を出所後,平成21年末までに出所後の犯行(自動車運転過失致死傷・業過及び交通法令違反のみの犯行を除く。)により禁錮以上の刑の言い渡しを受けて確定したことをいう。

2 重大事犯の発生状況等

(1) 認知件数
 罪名別認知件数の推移は,図のとおりである。殺人は,昭和29年をピークに,傷害致死は,23年をピークに,いずれも長期的に減少傾向にあるが,殺人は,最近20年間ほぼ横ばいの状態である。強盗は,同年をピークに減少傾向にあった後,平成2年から増加に転じ,15年には昭和25年ころの水準まで急増し,平成16年からは減少傾向にあるものの,21年は元年の3倍と高水準にある。強姦は,昭和39年をピークに減少傾向にあった後,平成9年から増加に転じ,15年には昭和57年ころの水準まで増加したが,平成16年からは毎年減少している。放火は,増減を繰り返し,同年には昭和57年に次いで戦後2番目に多い2,174件を記録したが,平成17年からは毎年減少している。
(2) 被疑者と被害者との関係
 被疑者と被害者との関係別に最近30年間の検挙件数の推移を見ると,殺人では,嬰児殺の減少と親に対する殺人の増加が顕著であり,全体として,親族に対する殺人は,やや増加し,平成21年における親族率(検挙件数に占める被害者が被疑者の親族である事件の比率)は,48.2%であった。傷害致死の親族率も,おおむね上昇傾向にあり,同年における親族率は,49.1%であった。強姦の親族率は,低いが,16年以降上昇傾向にあり,21年における親族率は,4.6%であった。放火の親族率は,20%台で推移していたが,9年から上昇傾向にあり,21年における親族率は,33.1%であった。なお,放火では,面識のない者に対する犯行も3分の1を超えている。
 親族に対する殺人及び傷害致死について,調査対象者の動機を見ると,殺人でも傷害致死でも,憤まん・激情によるものが最も多いが,そのほかは,殺人では介護・養育疲れによるものが多いのに対し,傷害致死では虐待・せっかんによるものが多い。

図1 認知件数の推移(罪名別)


(3) 犯行態様等
ア 強盗の態様
 平成21年における成人による強盗の検挙人員を犯行態様別に見ると,住宅強盗202人(8.5%),コンビニ強盗367人(15.5%),金融機関強盗73人(3.1%),その他の店舗強盗252人(10.6%),路上強盗455件(19.2%)であった。少年では,605人(86.9%)が非侵入強盗であり,その大部分は路上強盗である。
イ 強姦の犯行場所
 平成21年における強姦の認知件数を犯行場所別に見ると,住宅内が635件(45.3%)と最も多いが,道路上等の屋外での犯行も330件あり,23.5%を占めている。
ウ 計画性の有無等
 調査対象者について,本件犯行(平成12年までの受刑の原因となっていた犯行)の計画性の有無を見ると,計画性があった者の比率は,殺人39.5%,傷害致死14.5%,強盗79.3%,強姦62.7%,放火49.3%であった。また,犯行に凶器を使用した者の比率は,殺人89.9%,傷害致死32.9%,強盗75.2%,強姦23.4%であった。犯行時に飲酒していた者の比率は,殺人24.4%,傷害致死38.2%,強盗9.4%,強姦18.9%,放火30.6%であった。
 傷害致死では,計画的犯行・凶器使用の者の比率が低く,突発的に犯行に及んだ者が多いのに対し,強盗では,これらの者の比率が高く,計画的に凶器も準備して犯行に及んだ者が多い。また,傷害致死及び放火では,犯行時に飲酒していた者の比率が高く,飲酒が犯行の原因の一つとなっていることがうかがわれる。
(4) 年齢構成
 平成21年の検挙者を年齢層別に見ると,50歳以上の検挙人員の比率は,殺人37.5%,傷害致死31.9%,強盗16.7%,強姦10.9%,放火31.7%であり,殺人,傷害致死及び放火で,一般刑法犯(31.9%)並みに,50歳以上の者による犯行の比率が高い。また,高齢者(65歳以上の者)の比率は,近年,一般刑法犯全体で大きく上昇しているが,重大事犯でも,元年と21年を比較すると,殺人では,3.6%から13.8%に,傷害致死では,1.3%から12.3%に,強盗では,0.6%から3.8%に,強姦では,0.6%から2.2%に,放火では,2.2%から7.8%に上昇している。
(5) 有職者率
 平成21年の検挙者の有職者率(検挙人員に占める犯行時に有職であった人員の比率)を見ると,殺人33.9 %,傷害致死45.7 %,強盗35.4 %,強姦63.7%,放火25.4%であり,一般刑法犯全体(34.2%)と比べ,殺人,強盗及び放火では同程度であるが,傷害致死では高く,強姦では顕著に高い。
(6) 暴力団構成員等
 暴力団構成員等(暴力団の構成員及び準構成員)による重大事犯の検挙人員は,最近,減少傾向にあるが,平成21年の検挙人員に占める暴力団構成員等の比率は,殺人では19.7%,強盗では18.9%であり,一般刑法犯全体(4.9%)と比べて相当に高い。
(7) 前科
 平成21年の検挙者について,前科(道路交通法違反以外の犯罪による前科に限る。)を有する者の占める比率を見ると,殺人36.3%,傷害致死40.0%,強盗48.1%,強姦38.0%,放火31.8%と,いずれも一般刑法犯全体(28.7%)と比べて高い。
 調査対象者のうち前科を有する者について,最初の前科時の年齢を見ると,強盗のほか,殺人及び強姦で,最初の前科時の年齢が20〜24歳である者の比率が極端に高く,有前科者の中でも,若年時から前科を有する者は,強盗等の重大事犯に及ぶおそれがより大きいといえる。

「恋愛」とは何か

「さざなみ」という人(別に漫画家ではないようだ。)の書いた「母とセーラームーンと私」というネット漫画(全二回)を読むと、恋愛というのは人に対してだけではないな、と思う。何かに対して夢中でのめり込むことが恋愛なのであって、その対象が何かは関係ない、ということだ。
そういう意味の恋愛なら私は実に素晴らしいと思う。私が常々恋愛を軽蔑するような言説をするのは、単なる打算を恋愛として自己欺瞞する心性に対しての不快感の故である。
「母とセーラームーンと私」で描かれたような、没我的な「恋愛」(セーラームーンに対しての恋)というのは、あまり物事を知らない子供のころにしか存在しないかもしれない。ウラジミール・ナボコフが「ロリータ」の冒頭で書いたのはそういうことだろう。無垢さとは無知とほとんど同義であり、無垢で無知だからこそ強烈な「恋」をするのである。
いろいろと比較対象する存在を知ると、「あれかこれか」の間で迷い、その価値を比較考量する「打算」が生まれるわけだ。世間の多くの恋愛はそれだ。だから私はそうした『恋愛』に対して嘲笑的なのである。

なお、「あれかこれか」はキエルケゴールの著作のひとつの題名だが、もしもそういう「比較考量の下種さ」を論じたものなら読んでみたいと思う。