耕作を知らなかったり、効率の悪い農業しか知らない集団の中に、効率の良い近代的な農業を携えた集団が入り込むと、数世代で旧集団を駆逐してしまうわけです。アメリカインディアンとか典型的にそうで、別に虐殺で減ったわけじゃない。新しい効率的な農業集団の人口増加率が高いので、生産性の低い集団はあっという間に少数派に転落してしまうのだ。古墳時代の出雲人は、同時代に関東で見つかった人骨や現代の日本人よりも、縄文人に近い遺伝子を持っている――。出雲市で発見された古代人骨のDNA解析から分かった。古代出雲では、大陸から来た弥生人との混血が進んでいない可能性がある。 おいらの持論なんだが、水稲栽培技術を携えて日本に渡ってきた集団と、以前から住み着いていた水稲栽培技術を持たない集団とは、激しい抗争や戦闘はなかったようなんだが、それは依って立つところのエリアが違っていたからで、低湿地の足がズブズブ埋るな土地というのは、水稲栽培にしか使えないので、喧嘩にならなかった。縄文人はそれこそ「海彦・山彦」で、鳥獣、魚、木の実などを採取したり、山麓で焼畑農業やったり。低湿地には興味がない。それが、2000年かけてゆっくりと融合して来たのが、今の日本です。 |
「失敗」を許さない社会
人間は自分の存在を否定されるのが一番辛い。それは人間が自己愛の塊だからだ。自己愛とは生物的な自己保存本能と同じもので頭から否定すべきものではない。ナルシシズムはその過度なものにすぎず、誰にでもその要素自体はある。
で、下のツィートにあるように、何かを言った後に相手から「何で?」と問い返されるのは、「私はお前の言説を許容できない」と言われたわけであり、それは発言者自身の存在の否定に等しいわけである。だから、議論(ディベート)の上手い人間は、相手の言った内容を絶対に肯定しないか、どうでもいい部分しか肯定しないはずである。そして、「何で?」を繰り返し、相手を追い詰める。社会事象のすべての事柄は、正確さに欠けるのであり、それを「説明」するのは困難なので、どんどん窮地に追い込まれる。誠実な人間ほどディベートでは負けるという、理不尽なことが起きるのである。
もちろん、原則的には原因究明と糾弾は別のことだが、実生活ではだいたい「何で?」は相手を追い詰める糾弾の言葉になっていることが多いはずだ。山本氏も、その認識の上に立って、親や教師が子供を追い詰める行為を批判しているのだろう。
失敗を許さない社会が子供を委縮させ、卑怯な人間や嘘つきを常に再生産していく。
で、下のツィートにあるように、何かを言った後に相手から「何で?」と問い返されるのは、「私はお前の言説を許容できない」と言われたわけであり、それは発言者自身の存在の否定に等しいわけである。だから、議論(ディベート)の上手い人間は、相手の言った内容を絶対に肯定しないか、どうでもいい部分しか肯定しないはずである。そして、「何で?」を繰り返し、相手を追い詰める。社会事象のすべての事柄は、正確さに欠けるのであり、それを「説明」するのは困難なので、どんどん窮地に追い込まれる。誠実な人間ほどディベートでは負けるという、理不尽なことが起きるのである。
もちろん、原則的には原因究明と糾弾は別のことだが、実生活ではだいたい「何で?」は相手を追い詰める糾弾の言葉になっていることが多いはずだ。山本氏も、その認識の上に立って、親や教師が子供を追い詰める行為を批判しているのだろう。
失敗を許さない社会が子供を委縮させ、卑怯な人間や嘘つきを常に再生産していく。
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