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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

「文芸」から「マーケティング」への変化

これは「生活の技術」ジャンルの話ではあるが、ライター志願者だけを対象とした特殊なものである。しかし、物書き世界の現実を見事に描いていて、それは現代のビジネス世界を象徴するものでもあるので、ビジネス世界で生きている誰にとっても無縁ではない。
要するに、「自己発現」のための営為までが完全にマーケティングに埋没したのが現代社会だということである。その荒波の中に、イワシ(鰯)のような脆弱さを持つ人間が飛び込むことは自殺行為かもしれない。


(以下引用)

 これはかえすがえすも残念なことなのだが、文章を掲載する媒体が、紙からネット上のサイトに移行するにつれて、文章を扱う人間の感覚は、編集者の良心から、マーケッターの嗅覚に近似しつつある。
 この流れはもはやとどめようがない。
 おそらく、10年もしたら、事実をフィクションとして掲載することはもちろん、フィクションを事実として配信することが当たり前になることだろう。
 実際、この10年ほどの間に、私が個人的に自前のクラウド領域にクリップしておいた「ライター」をめぐる事件簿は、どれもこれも、この稼業の未来を悲観させる出来事ばかりだ。

 いくつか列挙してみる。

  1. 自分は、一定のタイミングで、ライターに理不尽なダメ出しをする。理由は彼らを現状に安住させないためだ。ライターは必死にさせないといけない……という意味のブログ記事を書いて炎上したWeb媒体の編集者がいたよ。
  2. とある大手出版社の社員編集者が「ライター志望の若い人」に「どんな勉強をすれば良いのか」を尋ねられた際に「人柄を良くしましょう」と答える旨をツイートした。その辣腕編集者氏はまた、「実力勝負じゃないんですか」という若いライター志望の人間の返しに「その勝負の舞台に何回上がれるのかを決めるのが人柄です」と答えたのだそうだ。
  3. ながらくWebマガジンの編集長をつとめ、自身もライターとして活躍しているさる業界人が、ライター志望の若者へのアドバイスとして、「ギャラ交渉はしないほうが良い」という旨の文章を書いて有料公開している。
  4. 自ら「天才編集者」を名乗る幻冬舎の箕輪厚介氏による女性ライターへのキス強要未遂&ギャラ踏み倒し事件。

 これらのうち、2と3は、失礼な決めつけである一方で、親切なアドバイスでもある。
 ここが評価のむずかしいところだ。
 というのも、現実問題としてライターが直面している生存のための競争は、文章の巧みさを競うステージではなくて、サーカスの動物が強いられている火の輪くぐりに似た、コネクション獲得のためのサービス合戦だからだ。
 であるからして、私は、以上に列挙した編集者によるライターへのパワハラに見えるこれらの案件は、個々の編集者の資質や心がけに由来する暴挙であるよりは、衰退産業の内部で必然的に勃発している崖っぷち背中押し事案なのだと思っている。より端的な言い方をすれば「貧すれば鈍する」ということだ。

 われわれは、小さくなったパイを切り分けて食いつなぐべく、業界をあげた「口減らし」を敢行している。そして、縮小局面での競争に従事する末端のメンバーは、当然の帰結として、奴隷的な条件闘争を強いられることになる。
 というよりも、「競争」という、この一見もっともらしく見える単語自体が、恥知らずのまやかしなのだ。「競争」なる概念は、ネオリベ論者が弱い立場の人間を淘汰する時に持ち出す草刈り鎌に過ぎない。

 あるいは、本当の競争はクリエイターを使役する立場に立てるかどうかをめぐる争いとして、就活の時点ですでに決着しているという言い方をしても良い。
 ライターが雑誌の掲載枠や連載枠を奪い合っている現実は出入りの業者が地方自治体の公共事業の受注枠のためにお役所の玄関に行列している姿と変わらない。つまりわれわれは買い叩かれている。
 そしてこの構造は、筋目のお旗本が、仕官を求める食い詰め浪人を城中に呼びつけて嘲弄していた時代から毛ほども変わっていないのだ。

 そもそも、件の社員編集者氏は、若いライター志望者による勉強法の質問が「おべっか」であることに気づいていない。このこと自体がどうかしている。こんな見え透いたやりとりは、マトモな神経を持った大人なら、恥ずかしくてツイートできないはずなのだ。

 ちなみに私はライターの仕事をはじめて40年近くになるが、これまでに若いライターから文章に関する上達法や勉強法を尋ねられた経験は一度たりともない。当たり前の話だ。文章の書き方について他人に教えを請うような人間は、その時点でライター失格ということになる。これは技巧の問題ではない。覚悟の問題だ。

 ギャラ交渉の話をすれば、実際のところ、「ギャラ交渉をしないほうが仕事をもらいやすい」
 ことは、非常に残念なことだが、ほぼおっしゃる通りの事実だ。
 発注側の編集者にしてみれば、文句を言わず、質問もせずに、ただただ機嫌よく働く都合の良いライターのほうが使いやすいに決まっている。

 ということは、替えのきかない飛び抜けて秀逸な原稿を書くライターでない限り、ギャラ交渉はしないほうが良いに決まっているということだ。
 ちなみに、もし仮に「替えのきかない飛び抜けて秀逸な原稿を書くライター」などという人物が実在するのだとしたら、その彼は、そもそもギャラ交渉をする必要を持っていない。
 そして、これがどうにもなさけない事実なのだが、優秀であれ凡庸であれ、現状の出版業界には、ライター側からのギャラ交渉によって原稿料が上下するような余裕が、そもそも残っていないのである。

 建前論を申し上げるなら、ギャラ交渉をしないライターが珍重され、誇りを持って条件闘争をするライターが煙たがられているこの業界の現状は、絶対に改められるべきだ。そして、ライターの側が社員編集者優位の奴隷交渉に甘んじている限り、お仲間コネクション万能の退嬰的かつ前時代的な出版業界の閉鎖体質が永遠に変わらないこともその通りだ。

 しかし、われわれの業界が、負のスパイラルの中で互いの足を引っ張ることによってしか利益を確保できなくなっていることもまた事実ではあるわけで、だとすれば、ライターに残された選択肢は、地道に原稿を書くことだけなのである。
 わが国のクリエイター市場では、芝の上を走る選手よりも、ホペイロ(用具係)のほうがより有利な地位を占めている。なぜならホペイロが正規労働者である一方で、アスリートは非正規の出入り業者に過ぎないからだ。

 それゆえ、たとえば、雑誌の連載枠は業界の中で力を持っている有力な作家先生を慰安するための交渉の窓口に使われるか、でなければ、テレビ文化人やお笑い芸人の文化的な虚栄心を満足させるための、阿片窟のような場所になっている。
 いずれにしても、読者のための空間ではない。

 そして、当然の展開だが、名前のある雑誌の連載コーナーに掲載されている文章の多くは、毛ほども面白くない。当然だ。雑誌の編集者は、この20年ほど、本職のライターが書いた巧緻な原稿よりも、知名度のある素人がしゃべり散らすありきたりな文章を珍重する方向で雑誌を編集しているからだ。

 「天才編集者」などという奇矯な単語が活字として印刷されてしまっていること自体、黒子が六方を踏みホペイロがヒーローインタビューに出てくるこの国の出版界の末期症状を象徴していると、そう申し上げなければならない。

 案の定、書き始める前に予想していた通り、今回のテキストはほとんどまったく私自身の愚痴に着地してしまった。

 愚痴を吐き出したついでに、偏見を述べておく。
 個人的に、才能という言葉の実質的な意味は「ばらつき」なのだというふうに思っている。
 もっと言えば、才能は、「不安定さ」それ自体を意味している。

 ということは、つまり、時に卓越した文章を書くライターは、別の時にはゴミみたいな文章を書く人間でもあるということだ。また、その彼は、炎上ネタに手を突っ込むことを辞さない危険人物でもあるということである。

 私たちの業界が、いつまでも才能を愛する業界であってほしいものだ。

 期待ではない。

 これは祈りだ。

(文・イラスト/小田嶋 隆)

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電子化社会は詐欺社会

専門用語(?)が多すぎて、ほとんど意味不明のスレッドだが、配線業者が悪徳業者ばかりだということだけは分かったwwww
情報機器端末関連の話だと普通のおじさんおばさん爺さん婆さんは何一つ分からないのだから、騙し放題だろう。
まあ、何かの役に立つかもしれないので、「生活の技術」項目に入れておく。

(以下引用)

【悲報】回線業者、悪徳すぎるwvuwvuwvu




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https://tomcat.2ch.sc/test/read.cgi/livejupiter/1616526489/l50
1: 2021/03/24(水) 04:08:09.06 ID:oGl78CGD0

2年縛りで更新月1ヶ月のみ
何もしなければ自動更新
契約破棄すると違約金で2,3万軽く取ってくる
契約のプランも何十個もあってめちゃくちゃわかりにくい

しかも速度でなくてもそれはあなたのせいです、と逃げるだけ

2: 2021/03/24(水) 04:08:15.83 ID:oGl78CGD0

やばいわ

3: 2021/03/24(水) 04:08:21.24 ID:oGl78CGD0

携帯なんかより

12: 2021/03/24(水) 04:10:10.95 ID:oGl78CGD0

国が介入しろ

22: 2021/03/24(水) 04:11:48.41 ID:K3q2u8D30

そんな場所あるんか
なんで契約したねん

23: 2021/03/24(水) 04:12:17.16 ID:oGl78CGD0

>>22
???
どの回線業者も大体これだぞ

26: 2021/03/24(水) 04:12:32.06 ID:TsQAQJeL0

テレビ一台につき料金取る方がクソやない?

33: 2021/03/24(水) 04:14:25.40 ID:OdEZDGXs0

2年縛りはほんと害悪
禁止にしろや

39: 2021/03/24(水) 04:15:04.41 ID:oGl78CGD0

>>33
更新月一ヶ月しかないのも悪質すぎ

36: 2021/03/24(水) 04:14:54.36 ID:JRsPP62R0

携帯もこれに近い事ちょっと前までやってたやん
今思えば暴利貪ってたのに鬼畜やな
ネットもそろそろ値下げの動き出て欲しいわ

37: 2021/03/24(水) 04:14:58.56 ID:QKEXL0Ck0

ワイJcomは今月と来月が更新月や
一年間使ったけど冬場に繋がりにくくなる以外は特に不満はなかったな
冬ってネット繋がりにくくなるもんなんかな

42: 2021/03/24(水) 04:15:44.42 ID:oGl78CGD0

>>37
冬はみんな家にいるから回線が混み合ってるんだろ

51: 2021/03/24(水) 04:18:40.22 ID:oGl78CGD0

安定した高速回線と風呂トイレ布団だけあればどこでも住めるよな

52: 2021/03/24(水) 04:18:50.08 ID:ThOMtvl/0

ちなワイは今biglobe光やけど次の更新のとき絶対変えるわ
ゲームするとき日本鯖なのに糞みたいなpingしよる

58: 2021/03/24(水) 04:20:42.98 ID:MNEmRrBt0

ワイのは三年縛りやな
なんやコレ

61: 2021/03/24(水) 04:21:04.86 ID:DfH+bVU50

大手は良いみたいなイメージあるけど大手ほど同一線の乗る人数が増えるからハズレ率高いぞ
ケーブルテレビとかの方が速かったりもする
ユーザーが調べる事なんて出来んから近所の評判を聞けないなら運次第やな

69: 2021/03/24(水) 04:23:07.46 ID:ThOMtvl/0

>>61
まじで回線引くまで速度わからんの糞よな
変える気満々やけど悪化した場合のこと考えたら悩むわ

63: 2021/03/24(水) 04:21:40.82 ID:oGl78CGD0

ワイの実家マンション4500万で都内やけど1995年ぐらいの建物だから未だにVDSLしかない

激遅のくせに月額4200円もするし
ipv6で30から50くらいだけどipv6にする前は0.1とかだったからな

76: 2021/03/24(水) 04:24:48.85 ID:DfH+bVU50

>>63
安定求めるならVDSLしか使えないとこなんて引っ越せ
Vなんて同軸線の老朽化でも速度下がるし強い電波(冷蔵庫や電子レンジ)で安定しないし良い事ないぞ

80: 2021/03/24(水) 04:25:30.36 ID:oGl78CGD0

>>76
引っ越せって言われても実家だし都内の駅チカで立地めちゃくちゃ良いからな

66: 2021/03/24(水) 04:22:40.08 ID:C7ex9Xj20

VDSLで草
DSLの名前でわかると思うがADSL系列の技術やぞ

68: 2021/03/24(水) 04:23:03.36 ID:oGl78CGD0

>>66
だからなに

77: 2021/03/24(水) 04:24:54.71 ID:C7ex9Xj20

>>68
固定電話で言うRSBMみたいなもんや

VDSLとか良くて100Mbps
モジュラー線使ってる時点で品質もお察しや

81: 2021/03/24(水) 04:25:40.96 ID:oGl78CGD0

>>77
知ってるけど

70: 2021/03/24(水) 04:23:07.54 ID:CwUyWqNfM

IPv6?にしてもダメなん?

78: 2021/03/24(水) 04:25:07.16 ID:DBrbK5BC0

vdslは光ファイバーなのは建物まででな
配電盤までなんや
そこからは電話線使ってるから距離に応じて速度は落ちる

83: 2021/03/24(水) 04:26:02.37 ID:4uG2NaQw0

キャッシュバックも指定の一ヶ月間に申請作業をしないと永遠に貰い損ねるとか
こういうのいい加減法規制しろよ悪ど過ぎるわ

89: 2021/03/24(水) 04:27:02.83 ID:iqYTklIca

WiMAXよりレオネットの方がガチで速いし安定してたし快適やったわ
25部屋以上あったアパートやったのに

99: 2021/03/24(水) 04:28:48.57 ID:VSklRRhUa

更新月ってまだ無くならんのか
これ必要なシステムなんか?

104: 2021/03/24(水) 04:29:27.90 ID:ThOMtvl/0

>>99
(だらだら契約してもらうには)必要

106: 2021/03/24(水) 04:29:59.39 ID:oGl78CGD0

>>99
更新月すぎちゃった!
めんどくさいし契約続けるかあ

狙い

103: 2021/03/24(水) 04:29:22.63 ID:IfF2UrAR0

最大手のソフトバンクが野菜配送とか明らかに不要なオプションを勝手に付けてくる

105: 2021/03/24(水) 04:29:33.71 ID:Bu7pjL/h0

NURO光設置してみんな通信速度のスクショとかあげてるけど軒並み300~500Mbpsなのは全員有線で測っとるんか?
ワイNUROに変えたけど有線ならそんくらい出るけど無線やとせいぜい100~200しか出んのやが

113: 2021/03/24(水) 04:30:38.99 ID:vItYk9Vz0

前おったマンションネット代無料で逆に不安になる売り文句やったけど
ヘビーユーザーおらんのか快適で運良かったわ

114: 2021/03/24(水) 04:30:39.45 ID:VSklRRhUa

菅に言うてきてええか?
更新月も無くすべきやて

118: 2021/03/24(水) 04:31:16.47 ID:21YLecxY0

>>114
よろしくお願いします

122: 2021/03/24(水) 04:32:14.52 ID:oGl78CGD0

政治家ってどうでもいい法案ばっか通してワイたちの生活の役に立つことは何もしないよね

124: 2021/03/24(水) 04:32:18.99 ID:WyDozAPp0

携帯キャリア各社も客の無知に漬け込んでボロ儲けする悪どい商売や

127: 2021/03/24(水) 04:33:23.69 ID:oGl78CGD0

菅の携帯料金引き下げとかいかにも老人って感じやな
20年前なら褒められたけど今なんか情弱しか携帯料金にそんな高い金払ってねー氏

固定回線どうにかしろ

137: 2021/03/24(水) 04:36:45.24 ID:br/uAn/NM

築50年ボロマンション暮らしワイ
VDSLしか選択肢ない模様

145: 2021/03/24(水) 04:37:45.26 ID:DBrbK5BC0

>>137
2階3階とかなら戸建て用ブチ込める可能性あるで

150: 2021/03/24(水) 04:38:53.84 ID:br/uAn/NM

>>145
戸建て用ぶちこみはマンションの規約でアカンらしい
こっそりやったらバレるかなあ

156: 2021/03/24(水) 04:40:36.11 ID:DBrbK5BC0

>>150
ボロいところなら
大家が快諾とかあるで
住み続けて欲しいからな

144: 2021/03/24(水) 04:37:38.58 ID:qK8aGKtn0

総務省と消費者庁はNTTに天下るために悪質強者完全放置してるんだよな

147: 2021/03/24(水) 04:38:07.67 ID:kgyZEqn90

結局大手が回線も太いしv6費用も掛からなかったりするし安定なんだよな

ケチの効用(オッカムの剃刀)

「オッカムの剃刀」という言葉はよく知られているが、それが何を意味しているかは明白ではない。バートランド・ラッセルの解釈も、オッカム自身の言葉によるものではなく、オッカムの思考法全体から彼が解釈したものだろう。
で、下のウィキペディアの説明の中にもおかしなところがあり、

信仰と理性[編集]

オッカムのウィリアムは「信仰によってのみ人間は神学的真理に到達できる。神の道は理性に開かれていない、というのは神は何物にも縛られずに世界を創造することを選択して、人間の論理や合理性が物事から覆いを取るのに必要な法則に頼ることなくその世界での救済の方法を打ち立てるからである」と信じていた[5]。オッカムの神論は個人的啓示と信仰のみに基づいていた(彼は信仰と理性が矛盾しないという考えを支持していた)。科学のみが発見の方法であり、科学のみが神を唯一の存在論的必然物とみなすことができると彼は信じていた[6]


という記述は、前半と後半が矛盾している。前半では人間の論理や合理性を否定し、信仰によってのみ人間は神学的真理に到達できる、としながら、後半では「科学(注:すなわち,人間の論理や合理性)のみが神を唯一の存在論的必然物とみなすことができると信じていた」と書いている。この矛盾の言い訳のように(彼は信仰と理性が矛盾しないという考えを支持していた)と書いているが、この項目全体の記述自体が馬鹿だろう。
そこで、本題だが、「オッカムの剃刀」を非常に単純化するならば、「学説や理論は単純なほど優れたものである」という簡単な言葉になるのではないか。いわば、「ケチの効用」だ。畑を耕すのには鍬ひとつで十分で、包丁や鍋や大工道具一式を持っていてもムダだということだ。それらの雑多な道具は耕作作業にはむしろ邪魔なのである。その種の「無駄の多い論文」は当然ダメ論文である。

なお、「オッカム」とは実は地名にすぎないのだから、「オッカムの剃刀」とは「江戸の剃刀」とか「大阪の剃刀」とかいうのと同様に、剃刀の名産地の話か、ということになりそうだ。(現実に江戸や大阪が剃刀の名産地だと言うのではない。)しかし、「ウィリアムの剃刀」では、ウィリアムという人物が多すぎるわけである。

なお、この「オッカムの剃刀」は日常的な「生活の技術」でもある。
もちろん、それは「余剰こそ文化である」というのと並立して用いるべき生活技術だ。


オッカムのウィリアム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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William of Ockham
サリーにある教会のステンドグラスに描かれたオッカムのウィリアム
生誕 1288年頃
イングランドオッカム
死没 1347年 or 1348年
神聖ローマ帝国ミュンヘン
時代 中世哲学
地域 西洋哲学
学派 フランシスコ会
研究分野 形而上学認識論神学論理学存在論政治学
主な概念 オッカムの剃刀唯名論
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1341年に描かれたと思われるオッカムの似顔絵

オッカムのウィリアムWilliam of Ockham1285年 - 1347年[1])は、フランシスコ会会士、後期スコラ学を代表する神学者哲学者。通例オッカムとのみ言及されるが、これは下記のように姓ではなく出身地で呼んだものである。哲学や科学における節約の原理「オッカムの剃刀」の提唱者として知られている。

経歴[編集]

1285年イングランドオッカム村[2]に生まれる[3]オックスフォード大学で学ぶ。30歳を過ぎても命題集講師[4]の職にとどまっていた。と言うのは、ボナヴェントゥーラ系フランシスコ会士として、トミスト(トマス・アクィナスの継承者)の立場をとる学長、ジョン・ラットレルと対立していたからである。フランシスコ会の会則の解釈をめぐり、いわゆる清貧派の立場をとる。普遍論争では急進的な唯名論の立場に立つ。1323年、ジョン・ラットレルから異端だとして当時アヴィニョンにあった教皇庁に訴えられる。ローマ教皇ヨハネス22世と対立、1324年、異端審問のためアヴィニョンの教皇庁へ召還される。1326年、教皇は、オッカムの学説を異端として破門を宣告する。 このときマイスター・エックハルトも異端の容疑で告発され、オッカムはエックハルトと会ったことを書き残している。

オッカムはフランシスコ会総長チェーザナのミカエルとともにアヴィニョンからミュンヘンへ逃亡し、聖職叙任権などをめぐり教皇と対立していた神聖ローマ帝国皇帝ルートヴィヒ4世の保護を受けた。その後ミュンヘンに居住したオッカムは、同地でペストによって没し、市城壁外のペスト死亡者用墓地に葬られた。

信仰と理性[編集]

オッカムのウィリアムは「信仰によってのみ人間は神学的真理に到達できる。神の道は理性に開かれていない、というのは神は何物にも縛られずに世界を創造することを選択して、人間の論理や合理性が物事から覆いを取るのに必要な法則に頼ることなくその世界での救済の方法を打ち立てるからである」と信じていた[5]。オッカムの神論は個人的啓示と信仰のみに基づいていた(彼は信仰と理性が矛盾しないという考えを支持していた)。科学のみが発見の方法であり、科学のみが神を唯一の存在論的必然物とみなすことができると彼は信じていた[6]

哲学的思索[編集]

Quaestiones in quattuor libros sententiarum

スコラ派において、オッカムは方法と内容の両面において改革を唱道したが、その狙いは簡易化にあった。オッカムは数人の先行する神学者の著作、特にヨハネス・ドゥンス・スコトゥスの著作、の多くを統合した。オッカムはスコトゥスから、神の全能性や恩寵といった概念、認識論や倫理学的意見を受け継いだ。しかし、予定説受難、宇宙の理解、「ex parte rei」(つまり、「物の側の」)の特性、節約の原理といった分野では、オッカムはスコトゥスに反する意見を持った。

唯名論[編集]

個物を超越した普遍本質形相といったものではなく個物のみが存在するものであり、普遍は人間の心が個物を抽象して生み出したものであって心に外在する存在ではないという立場を強く主張したために、唯名論の開拓者であるオッカムを近代的認識論の父とみなす者もいる[7]。彼は形而上学的な普遍が実在することを否定して、存在論の縮小化を唱道した。オッカムは唯名論よりもむしろ概念論の唱道者とみなされることもある。というのは普遍は名前に過ぎない、つまり存在する実在物ではなくむしろ言葉に過ぎないと唯名論者が考えるのに対して概念論者は、普遍は心的な概念である、つまり名前は概念の名前であると考えるからである。ここで概念は心の中にのみであるが存在するものとみなされている。それゆえに、普遍概念は、人間の外部に存在する実在物ではなく、それ自体を理解することによって生まれ心の内で心がそれを帰するものを「前提」する内的表象としての対象を持つ。つまり、それはさしあたって自身が表す物の場所を持つのである。それは心を反映する行為を表す術語である。このゆえに普遍は単なる言葉でもなければ、コンピエーニュのロスケリヌスが言うような「セルモー(:sermo)」やアベラールが言う文の中で使われる言葉でもなく、実在物に対応する心的な代替物であり、反映の過程を表す術語である。このため、オッカムは唯名論者とも概念論者とも区別されて「記号論者」と呼ばれてきた[8]

存在論的倹約[編集]

オッカムが近代科学および近代の知的文化に対してなした一つの重要な貢献として、オッカムの剃刀と呼ばれるようになる、説明や理論構築の上でのケチの原理がある。バートランド・ラッセルの解するところでは[9]、この格言は、ある仮定された存在がなくても現象を説明できるならば、その存在を仮定する理由がない、つまり、常に原因、要因、変数が可能な限り最小となる説明を選ぶべきだということを言っている。彼はこの原理を存在論的倹約に用いた。この原理によれば必要以上に存在を増やすべきでない―「Entia non sunt multiplicanda sine necessitate」―ということになる。ただし、この著名な原理の定式化は現存するオッカムの著作のどこにも見出されない[10]。彼は次のように定式化している: 「自明(語義上は、それ自体を通じて知られる)であるか、経験によって知られているか、権威や聖典によって証明されるかしていない限り、理由がないなら何ものも仮定されるべきではないので[要出典]。」 オッカムにとって、唯一の本当に必要な存在は神であった。他のすべてのものは不確定である。そのため彼は充足理由律を受け入れず、本質と実在の区別を否定し、能動的知性と受動的知性というトマス・アクィナスの学説に反対した。彼の存在論的倹約の要求によって導れる彼の懐疑論は、人間の理性は魂の不滅性も神の存在、唯一性、無限性も証明できないという彼の学説の内に現れる。彼の説くところによればこうした真理は啓示によってのみ知られる。




新コロ下で有望性のある商売

他人のカネで駐車場を作って、後は楽して稼ぎたいという下劣な根性のスレ主だが、コメントの中には有益そうなアドバイスもいくつかあるので、「生活の知恵」として載せておく。
まあ、この新コロ社会がいつまで続くか分からないが、駐車場などはモロにそのダメージを受ける仕事だろう。確かに、今は不動産価格はどんどん低下しているだろうが、自分に資金が無ければどうしようもない。他人の褌で相撲を取ろうという時点でダメである。普通なら借りたカネに利息が付くから、その返済だけで破産だろう。
余裕がある人なら、新コロの間に不動産(主に土地)の買い占めをするのは賢明だろうが、新コロが後何年続くか予想はできない。新コロという条件の下で儲かるのはアマゾンのような商品自宅配送の商売だけだろう。
それ以外では、自分の身体を動かして何かを作る趣味というのが有望だと思う。たとえば自宅料理などに関係した商売(つまり、素材提供)だ。自分で自宅改造するという趣味(大工道具関連)もいい。ネット関連の商売は当然さらに隆盛するだろう。
要するに、人類総引きこもり世界ではどういう商売が有利か考えればいい。






【愕然】ワイ「駐車場経営したいです」義父「バカか。そんな儲からないものは無理だ」→

ワイの部屋に

1:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:49:54.00 ID:c3nUEonh0.net
ワイ「嫁と息子の将来の為にもどうか・・・」
義父「その二人の生活は心配しなくていい」

どうすればええんや?
2:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:50:18.57 ID:c3nUEonh0.net
義父が2000万出してくれないと駐車場経営できないんや・・・
3:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:50:39.48 ID:dSC/qCnvM.net
自分の金でやれよ
5:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:51:19.12 ID:c3nUEonh0.net
>>3
今がチャンスなんや
22:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:54:16.61 ID:K+gsusdx0.net
>>5
今は全くチャンスじゃないやろ
不動産価格なんてかなり高い水準やぞ
28:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:55:51.52 ID:c3nUEonh0.net
>>22
コロナでどんどん店潰れて土地余ってるんや
    34:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:56:53.01 ID:309iMBpF0.net
    >>28
    需要がないってこと判明してんじゃん
    4:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:50:50.74 ID:HnTUxrSfr.net
    調査して期待値くらい出せよ
    10:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:51:49.93 ID:c3nUEonh0.net
    >>4
    出したら向こうのコンサルにダメってゆわれた
    6:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:51:23.39 ID:zgAYuOgJM.net
    2000万で駐車場は無いわ
    いつになったら黒字になるねん
    14:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:52:17.90 ID:c3nUEonh0.net
    >>6
    10年後や
    7:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:51:24.60 ID:+mIOivaP0.net
    ワイは駐車場だけで毎月50万やね

      16:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:52:29.33 ID:c3nUEonh0.net
      >>7
      ワイもそうなりたいんや
      11:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:51:54.68 ID:pyzvYBzl0.net
      金貯めてからやれよ
      18:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:53:20.56 ID:c3nUEonh0.net
      >>11
      機を見るに敏にならんとあかんのや
      12:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:52:06.03 ID:f4/SZIv50.net
      何台停めれるんや?
      24:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:54:24.79 ID:c3nUEonh0.net
      >>12
      20台や
      31:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:56:38.52 ID:wzvhxMFa0.net
      >>24
      20台の駐車場つくるのに2000万もかかるんか?
        35:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:57:02.40 ID:c3nUEonh0.net
        >>31
        ワイの家も隣に建てる
        38:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:57:50.37 ID:bNQSW9inM.net
        >>35
        ド田舎に駐車場作ってどうすんねん
        91:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 20:11:35.68 ID:TB9BCAbv0.net
        >>35
        税金か
        19:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:53:23.37 ID:dhqNSy0ca.net
        自分の親に頼めや
        20:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:53:29.45 ID:K/NjsnSi0.net
        2000万を投資して質素に暮らせよ
        25:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:54:38.54 ID:zgAYuOgJM.net
        10年後にようやく黒字なんて買う価値ないやろ
          29:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:56:13.51 ID:/3CCuaSx0.net
          駐車場なんて土地のままにしとくよりはマシ程度でしかないわ
          32:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:56:38.99 ID:QdC6r+3va.net
          身の丈に合ってないよ
          33:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:56:44.28 ID:7I9nhCBg0.net
          駐車場経営って元々土地持ってた奴がやることやぞ
          駐車場経営のために土地買うのはアホ
          43:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:59:00.16 ID:oqg636Vm0.net
          >>33
          これ
          余ってる土地の活用法の一つでしかない
          36:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:57:12.44 ID:GKySzfPO0.net
          嫁と子供の面倒は最悪義父が見るって言われてるわけだし
          お前が楽して金欲しいってバレバレやん
          37:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:57:43.94 ID:Lp4TP54VM.net
          嫁と子供は食っていけるからまあ安心しろや
            39:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:58:36.81 ID:RganlVrga.net
            駐車場って都会やないと儲け出なくね?
            41:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:58:43.28 ID:R8JYOyK70.net
            駐車場経営は固定資産税とか設備維持費引いたらトントンレベルだぞ
            上物立てるか株にしろ
            42:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:58:58.24 ID:ls0pIKZ00.net
            リスク他人に負わせて何偉そうなこと言ってんねん
            投資家気取りしたいなら自分でリスク負え
            46:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 19:59:41.47 ID:7cKSx5xN0.net
            自分で借りればええんやで
            借りれないなら自分を恨め
            54:風吹けば名無し:2021/03/20(土) 20:01:36.45 ID:c3nUEonh0.net
            コロナで店潰れて土地が余る

            しかしいづれはコロナも収束しまた店がふえる

            その前に駐車場を建てる

            安定して利益を得ることができる




            武井壮の運動論

            私の人生観は、苦労して何かを手に入れるよりも、それが無くても不満に思わないように自分の心をコントロールすることなので、武井壮がここ(後半)で書いている人生観とは真逆だが、何かを得るためには、まず自分の頭で考える、という主義自体は好ましい。
            前半で語っている内容は運動論(スポーツ教育論)として、非常に的を射た思想だと思う。

            (以下引用)


            武井壮のルーツは“小学生時代”にあった タレント、スポーツ…どんな世界でも勝てる「スポーツ理論」

            Training
            2020.10.01

            タレントの枠を超えた、独自のスポーツ理論で今なおさまざまなことに挑戦し続けている武井壮さんは、どのようにして現在のセオリーを作り上げていったのか。独自のスポーツ理論、トレーニング方法が誕生した秘話をはじめ、成功と挑戦し続ける武井さんの「体の使い方」とはどのようなものだろうか――。

            (インタビュー=岩本義弘[『REAL SPORTS』編集長]、構成=REAL SPORTS編集部、写真=大木雄介

            頭で思ったとおり実践できる体と脳の関係をつくることから始める

            ――これまで陸上・十種競技やゴルフ、野球などさまざまな競技にチャレンジできたのは自分の体を思いどおりに動かすことに対する基本ができているからですか?

            武井:そうですね。僕がトレーニングしてきた内容というのは、決して何かの競技のためにフィジカルを伸ばしたわけじゃなくて、頭で思ったことをそのとおり実践できる体と脳の関係をつくるというところをベースにトレーニングしていたので、だいたいの映像を見れば同じような形で動くことはできるんです。さらにその中でどの向きに力が入っているかとか、どんな種類の力をどれぐらいのスピードで、どれくらい時間をかけるかという、力の内容が必要になる。形と力の内容が一緒になった時に初めて運動は同じクオリティを持つものになるので、その2つにフォーカスすれば、僕はすべての運動ができると思っていて。とにかくその2つを小学校5年生からずっと本当に自分の体で実践して、研究して試行錯誤を繰り返して、見たものをそのままトレースできるような能力と知識を貯め込んでいたので、大学生になって十種競技をやる時も競技の複雑さが高くなればなるほど自分が有利だというのは分かっていました。みんながたくさん技術練習しなきゃいけない競技というのは僕が一番有利なんです。まねをすれば技術練習はあまりいらないから。

            ――武井さんはどのようにして思ったように体を動かせるようになったんですか?

            武井:非常に複雑な方法なので、簡単にお伝えできるものではないのですが、形と力の2つについて少しお話しすると、まず、ルールや何かしなきゃいけないという思いが頭にない状態で、1つだけのテーマを自分の体に与えてできるのかどうかっていうのを試してみたんです。

             まず最初は、皆さんもご存じかと思いますけど、目をつむって自分の腕を真横に、地面と水平にできるのかを試したら、地面と平行より少し上に上がっちゃうんです。僕はこれを見た時に、「いや、とんでもない状況になっているな」と。誰からも邪魔されず、動作も運動もせずただ腕を真横に上げる、っていう作業を僕は正確にできないんだと。自分の体を誰にも邪魔されずに、この形にしなさいということができないんだから、この状態でスポーツの練習を100万回やったって上達するわけないと感じました。

             要は、「思ってないことをしちゃう体で、思ったことをやろうとしている」わけじゃないですか。これってスポーツがうまくいくわけないんです。その(自分の体を思ったとおりに動かせない)状態でスポーツをやると何が起きるかというと、すごくうまいのにミスをする。あと、上達してすごくレベルが高い選手になっているのに、第三者に指導を受けて、よし技術変えてみようって変えた途端に、素人のように上手くいかない事がある。

             例えば、バットを振るとか、サッカーボールを蹴るとか、グローブでボールを取るとか、ピッチングでボールを投げられるとかという1個の技術に関しては非常に精度の高い状態になっているんだけど、それは運動能力が高いわけでも、うまく動けているわけでも何でもなくて。反復して機能が高まって、技術の幅が狭くなっているだけで、決して思ったとおりのことができているわけじゃないんです。

             もしそこで、思ったとおりのことができているとすれば、リフティングをやってもすぐできるはずだし、バスケのシュートを打っても入るはず。ほかの競技にもその能力をすぐに落とし込めるはずなんですよ。でも、野球選手がサッカーをやったら素人みたいになっちゃったり、陸上をやったら足が遅かったりするのは、運動の内容が分かってない証拠です。その運動に対しては練習してないからできない、素人に戻ってしまうということなんです。

            ――そうですね。

            武井:だから、自分の体を思ったとおりに動かせてないのにスポーツのクオリティが高いというのは非常に危険な状態。だけど日本のスポーツはそこを重要視する。逆に、自分の体だけは思ったとおりに動かせる、自分の体の形、自分が出したい力は思いどおりに操れる能力が先にあってスポーツを練習すると、言ってしまえば練習をしようがしまいがある程度はできるわけです。なので、まず技術練習にかける時間を短縮できて、体の疲労と損傷を少なくすることができる。だから、フィジカルトレーニングに時間を多く割くことができるし、技術練習に時間を取られないので体の回復も早く、筋肉を傷めても早く治るのでほかの人よりも早く強くなる。そういうベースができるので、後からスポーツを始めても追いつくだろうと思って始められるということなんです。

             だから皆さんも、まずは自分の体を試してみてください。例えば、立って目をつむったまま太ももを地面と水平となるところまで上げてみて、水平の位置で止められるのか。すごく難しいですよ、みんな生きている上でそんなこと気にしたこともないから。でもスポーツの時は思いどおりプレーしたいなんて叶うわけがない。

            ――なるほど、確かにそうですね。

            自分の体を研究して、自分よりもよく知ろうとする人はいない

            武井:まずは、「自分の体のパーツを思った角度に思った場所に置く」という練習を、小学校5年生の時から、5年間ぐらいは毎日いろいろな写真とか映像をストップしたアスリートの形を見て行いました。例えば腕の場所が1個分かると、その少し上下左右も分かるようになる。ラインが分かるとエリアになるんですよ。「このエリアはコントロールできる」という能力が育つので、そのようにして自分の体でできることの基準を1個ずつ増やしていくんです。それがまず僕がスポーツにおいてアプローチをかけた「自分の体の動かし方」っていう、スポーツの前にやらなきゃいけないこと、これが僕の運動能力の原点だと思います。

            ――小学校5年生の武井さんが、それを誰にも教わらずに気付いたのがすごいですよね。

            武井:そうですね。誰にも教わらなかったからこそ気付けたと思っています。やっぱり、コーチ、監督、指導者、学校の先生にしても、自分より勉強している人はいないと思っていたので。自分の体を自分よりも研究して、自分よりもよく知ろうと思って動かしている人はいないし、運動というものを、本気で理解するために学ぼうと思っている人、ぶっちゃけそんなにいないですよ。だから指導者や先生というような人に習うと、その人のレベルで教えられてしまう。

             日本には小学校、中学校、高校、大学って何万校もあって、しかもスポーツもいっぱい競技があるから、1競技で何万人も指導者がいるんですよ。じゃあ、スポーツ選手として上から1万人目の選手のスポーツ理論なんて誰も聞こうと思わないですよね?指導者も全く同じで、1位がいれば1万位もいるわけで。すごい傲慢な言い方ですけど、そういう人に意見を聞くこと自体、僕はなるべくしないようにと当時から決めていました。もし、そのスポーツに卓越していて本当に正しい技術を持っていて、能力を育てられる理論を持っている人だったら、ここにはいないはずだと思っていたんですよね。

            ――確かに。そういった人が実際にいたら、学生時代を含めて、武井さんを教えるポジションにいませんよね。

            武井:はい。確実にいないんですよ。本当に正しいことが分かっていて、世界のトップクラス、もしくは日本のトップクラスの技術と経験を持って、知識を言語化できる指導者なんていう人は必ずそれに見合うポジションにいます。もしくは、人にものを教えるということを必要としないぐらいのお仕事をもう手に入れているはずです。例えば、著名になって解説をやっていたり、自分が有名になって指導の仕事をしなくてもいい人が多い。本当に正しいことを教えられる人は、東京の葛飾区のしがない一つの小さい町で運動している子どもの僕へ声を掛けてくるはずがないと思っていたので。

             だから、僕は人にスポーツのことは絶対聞かない。誰よりもスポーツのことを勉強して、自分で今までスポーツをやった人の誰よりも早く成長して、誰よりも幅広い能力を持って、誰よりもたくさんのスポーツを早く、人生で一番長くプレーできる個体になろうと思っていたので。当然、一つのスポーツのプロになるっていう選択肢を望んだ時期はありましたが、それよりも80年ぐらい生きる中で10何歳でそれに気付いたんだったら、あと70年間ずっと大好きなスポーツで楽しく遊んで、そこそこの成績を残して、一生勝負できて、スポーツで遊ぶこと自体を自分のビジネスにしたいと思っていました。だから、そのほとんどのタスクは今成功していると思っています。

            疑問に思っていたことを全部1個ずつ潰していった

            ――そういった考えでスポーツへのアプローチができるようになったのは、小学生の頃に何かきっかけがあったのですか?

            武井:最初のきっかけは運動会の徒競走。小学校2年生の時に初めて負けそうになって。「うわー、ヤバい、負けちゃう」と。それが嫌だったので、3年生の時には勝ちたいなと思い、走るということをちゃんと勉強しようと考えました。走り方が下手なのかもしれないから、オリンピックとかを見てみたら、10秒0とかで走る選手がいて。

             そういう選手たちの走りを見ると速いしダイナミックだし、自分と全然違うから、どうやったらこういう走りができるのかなと考えた時に、体育大学に通っていたお兄さんのところに行って。「走るのが速くなりたいんだけどどうしたらいいの?」と聞きに行きました。彼も普通の大学生だから答えは知らないだろうけど、一番体育を勉強してるはずだと。すると、大学1年生の時に使った教科書を全部僕にくれて、「これを読んだらいいよ」と。

             その時、僕はストップウォッチを持って学校まで走って行ってタイムを取るのを日課にしていたんですが、そのタイムがあまり変わらなくなってくるんですよ、毎日やっていると。「あそこまで走るといつも疲れて止まっちゃうんだよな」とか、そういう恐怖感が出てきて速く走るのをためらったりするので、走力は伸びてもペースをちょっと落としたりとか。ペースを上げると途中でへばって……という繰り返しをしていて、やっぱり下手だったんですよね。なので、そのお兄さんに「なんで疲れるの?」って質問をしたんですよ。疲れる理由が分からなくて。だって不思議じゃないですか、疲れるって。

            ――確かにそうですね。

            武井:僕の家から学校まで300mか400 mぐらいあったんですが、そのぐらいの距離って、人間が無酸素運動では絶対持たない距離なので、有酸素運動のきつめのほうに入るんですけど。そこにアジャストした運動ができていなかったから、いつも途中で疲れちゃうんですね。だけど、10秒前ぐらい前まではやる気満々で、「絶対今日は速く走るんだ!」って思っていた僕が、10秒走っただけで「もう走るの嫌だ」って思うんですよ。すごく不思議じゃないですか? 「僕は速く走りたいのに、この疲れるとか、走るの嫌って、なんでそう思うの?」って聞いたら、「そんなことを考えてるの、大学生でもいないな」って言われて。「確かにそうだよね、速く走りたいけど、走り出したら嫌だって思うよね。何だろうね、その理由はたぶんこの辺に書いてあるよ」と、本の血液の機能とか心肺機能のところに付箋を貼ってくれて、それを読み出したんです。

             最初に僕が運動について覚えたのは、人間の体は何をすると疲れるのかっていうところが入りだったので、「なるほど!じゃあ、疲れなきゃいいんだ!」っていうのが運動に対する最初の気付きだったんですね。だから最初から、例えば、頑張って走ってみようとか、1回バッティングしてみようとか、そういうふうに実践で適当にスポーツを始めない癖がそこでついています。どうやったら正しく有効なエネルギーの使い方をして、ほかの人ができていないことをできるようになるのか?というのが僕のスポーツへのアプローチ。子どもの頃に自分で疑問に思っていたことを全部1個ずつ潰していったことが、芸能界に入ろうが何のスポーツをやろうがいまだに僕のベースになっている。本当に少年のただの疑問と気付きがベースなんです。

            日常生活の動きを変化させるとプレーも変化する

            ――トレーニングは特定のスポーツに限らないということでしたが、例えばサッカーの場合、思いどおりに体を動かすとしたら、どんなことをしますか? 

            武井:自分がもしサッカーに特化して能力を伸ばしたいのだとしたら、当然ですけど足で手と同じぐらいものを扱わなきゃいけません。むしろ手よりも強く、正確にボールを扱う必要がある。まず日常でものを触ったり拾ったりすることを、全部足でやるようにし始めると思います。僕の手はかなり器用で、ほとんどの日常の作業を思いどおりにできますが、これと同じ脳と体の感覚を足裏、足の甲、足の外側・内側にも備えて、しかもそれが脛にも胸にも頭にもあるのが理想的なサッカー選手なので、全身でサッカーボールを、ある程度思った場所に、思った速度で、思った軌道を描いて移動させる作業を1日中ずっとやると思います。そしてサッカーボールじゃないものに対してもそういうアプローチをします。

             僕は子どもの頃、まず手を思いどおり動かすアプローチとして、電気のスイッチを指で押していたのを、次の日はここの骨、ここの先、と、毎日違う箇所で押すようにし始めました。それは、日常生活のようにスポーツができるようになるための一つのコツです。

             スポーツの時だけスポーツのことを考えている人はうまくならないんですよ。プレー中は、頭の中で思うことを実行する作業ばかりじゃないですか。でも、日常生活って慣れた動きなら、何も考えないで、成功も失敗も気にしません。だからスポーツに役立たない。日常生活でスポーツのように『こうしたい』と体を使うことで、スポーツ以外の時間がすべて練習になるんです。

            勉強は自分が幸せになるための一番の有効な手段

            ――いろんなことに対して疑問を持つ性格は、持って生まれたものだったんですか?

            武井:それは育ちです。小学校3年生ぐらいで両親が離婚して一緒に暮らさなくなって、僕は兄と二人暮らしをしていました。部屋に一人でいることが多くて、何もやることがなくて、お金もないし、ご飯も作ってくれる人がいないからお腹を減らして、人生を毎日何のために生きてるのか分からない時もあった。親に褒められることもなければ、学校の成績で1番取っても誰も見てくれないとか、そういう時間が長かった。要は、自己承認欲求でスポーツを始めました。

             運動会で1番になったり、部活でいい成績を残すと、友達の親御さんや学校の先生が「壮くんってすごいね、えらいね」って褒めてくれるのがうれしくて、何とか得意な分野で負けないようにと思うようになったんです。自分の人生をより豊かにするために、自分が幸せになるために絶対に必要で、一番の有効な手段だと感じて努力していました。鍛えたり、勉強したり。好きかどうかはまるで別にして。

             だから大人になってからは、勉強やトレーニングをして努力することっていうのが苦しいと思ったことがあまりないんですよ。子どもの頃は、それがつまらなかったし、本当は学校の校庭やゲームで遊んだほうが楽しい。だけど、それをやっていたら誰にも勝てないし、みんなと同じ小学生になって、ほかのお父さんお母さんも、学校の先生も褒めてくれなくなる。自分の存在意義を失う訳ですから必死でした。でも大人になってからは自分が動けば何でも手に入る、楽なんです。

             例えば、今から歩く道に10 m進んだら1万円ずつ置いてあると言ったら、みんな進むでしょう? 僕はそれと同じ感覚。そこに苦しさはないし、進めば必ず手に入る。だけど、スポーツって正しい方法を知らずに道を進むと、ずっと1万円が落ちていないどころか、どこまで進んでも1円も落ちていなかったりするんですよ。だから、正しい知識、正しい論理を手に入れなきゃいけない。ルールを理解してより効率的に勝利を収める方法を考えなきゃいけない。でないと努力しても何も手に入らない事があるから。

             スポーツ以外の業界に行っても、そういう戦い方をして、ほかの同業の人たちよりも卓越したものを自分で育てて、社会的な評価を得て、自分自身の生活を豊かにするとか、豊かになったことで生きてて良かった、こんな楽しいこともできるようになった、あんなところにも行けるようになった、こんなものを買えたとか、幸せのかたちはいろいろありますけど、それを手に入れていくのがすべての目標だと思う。やっぱり自分自身をより豊かに、より幸せに、そしてより能力を高く、自分だけの評価ではなく周りの人も「あの人にだったら任せたい」って思えるような、そんな自分を育てたいですよね。学ぶことが大切なんです。

            大人になって必要となった時に勉強できる時間がとれなくなってくる

            武井:僕にとっては、そのすべての作業が今は楽しいです。みんなに応援してもらいながら、高いお給料をもらってその作業ができるので、もう何の苦労もないです。子どもの頃にしっかり耐え抜いてこれたことはいまだに僕の財産になっています。これからスポーツ選手を目指すみんなにも、自分自身の能力をより有効的に伸ばすための、いろんな学問の知識を手に入れる作業を厭わないでほしいなと。学生時代は「面倒くさい、こんなの必要ない」って思うかもしれないけど、大人になって時間が経てば経つほど、その時手に入れたものがどんどん役立つ社会になっていますから。一番勉強しなきゃいけない時というのは一番それを必要としない時なんですよ。

             大人になって知識が必要となった時には、勉強する時間がなくなっていくんです。だからぜひ、今時間があって、ご両親のお金で学校へ行けているっていう子は、そのあり余る時間の中で将来自分が人生の勝負をする時に必要な能力を、今のうちに山ほど身に付けておくこと。それはどんなスポーツ、ビジネスをやっても、何よりも近道を見つける力になると思います。

            ――それは社会人、大人も同じですよね。

            武井:それはもう、全く一緒だと思います。

            ――遅い時なんてないということですね。

            武井:ないですね。今日始めればいいわけで。僕はいつもテーマで「毎日、自分至上最高」って言っているんですけど、必ず1時間フィジカルトレーニングして能力を鍛えて、技術練習して新しい技術を身に付けて、1時間勉強して新しい知識を手に入れる作業を、今も3時間毎日やっています。だから、昨日の僕より今日のほうが確実に能力は高まっているという自信がある。

             皆さんもぜひ、今は1時間とか3時間はしんどいと思うので、1日10秒からでいいので全力で体を動かす時間に使ったり、10秒新しい技術を練習、例えば10秒1回だけリフティングをやってみるでもいいんです。10秒間、何かインターネットで調べものをしてみるとか。10秒のつもりでも、知らないうちに1分ぐらい経ってますから。1分できるなと思ったら、明日は2分にしてみようかなとか、そんなふうに今は0の自分を0.1にするだけでももう成長なので。0.1の成長だけではどこにもたどり着かないんですけど、0.1の成長を1日で手に入れられないと、10年経っても0のまま。ただ、0.1を積み重ねたら年間で36.5になるんですよ。10年経ったら365。だから、本当に10秒何かできたらだいぶ変わるのになって思います。 今日から変えてみませんか?

            <了>