警察・消防署前の「停止禁止ゾーン」表示
(以下引用)
「停止禁止部分」の意味 過去に話題も
交通方法に関する規制を表示する「規制標示」は、免許取得時に教習所などで習う交通ルールのひとつです。
そんな規制標示のひとつである「停止禁止部分」について、過去にあるできごとがSNSで投稿され、話題を集めました。どういうことなのでしょうか。
わかるよね! この「斜線」のルールとは?
停止禁止部分とは、白線の四角い区画の内側に斜線が書かれている標示で、運転時にこの中に駐車はおろか、停止もしてはいけません。
【画像】「えっ…」もしかして知らない? 道路に「★マーク」!その"ルール"を画像で見る(30枚)
ここに差し掛かる場合、渋滞時でも、信号待ちの時でも、前に詰めずにスペースを開けて停車しなければなりません。
しかし、一昨年の7月にSNSで「クラクション鳴らされてます。何か悪い事してるかな」というコメントとともに、添付された写真の投稿が話題を集めました。
添付された画像では、クルマを運転している投稿者が、停止禁止部分に入らないよう、その手前で停車している様子が映し出されています。
停止禁止部分を避けているため、前のクルマとのあいだが、そのスペース分だけ離れていることになります。それに対し後ろのクルマは「前が空いているだろ!詰めろ!」とクラクションを鳴らしたのでしょう。しかし、投稿者の行為は道路交通法に従ったものであり、クラクションを鳴らされても詰めるわけにはいきません。
これを見たユーザーからは「これを知らないなら免許返納してほしい」という指摘や、「よく知らない人多いよね」「何のためにあるのか少し考えれば分かると思うんだけどな」などさまざまな意見が寄せられていました。
この停止禁止部分は、主に警察署や消防署、救急指定病院など主に緊急車両が出入りする施設の前などで設置されています。
警察署や救急指定病院などは一刻を争う事態が発生しているケースもあります。最近では救急車の出動件数が増加していることから、なおさら一分一秒を争うこととなり、敷地出入口がふさがれていると、出動できません。
停止禁止部分はもちろん、規制標示のある場所では定められた交通ルールに沿って適切な運転を心がけることを今一度再認識することが大切といえます。
なお、他にも見分けのつきにくいものとして、黄色い楕円形の枠に白い斜線が入っている標示があります。これは「立入り禁止部分」という規制標示です。
この空間は「物理的、構造的な措置ができず、特に危険が大きいと認められる場所」にあり、車両の立入りを禁止することで交通の安全と円滑を図る目的で設置されています。
さらに黄色と白の枠線が「長方形」に描かれているのは、「安全地帯」と呼ばれる道路標示です。主に路面電車の停留場または横断歩道が長い広幅員道路等の横断歩道の中間地点等で、特に必要と認められる道路の部分に描かれています。
立入り禁止部分と安全地帯は、描かれている形が違うものの、用いられている2つの色が同様であり見分けがつきにくいため、注意が必要です。
さらに、白線でシマシマ模様が書かれている「導流帯(ゼブラゾーン)」は、主に交差点や交通量の多い道路など円滑な走行を誘導を必要とする場所に設置されています。
こちらは規制標示ではないものの、あくまで交錯する交通の流れを分離することで、安全かつ円滑に進路を誘導することが目的であるため、一般的に走行しないことが望ましいでしょう。