ナンパという「心理的レイプ」
李琴峰という作家の文章の一部である。
ナンパという行為が女性に与える災害(やや大げさだが、心理的なものも含めて災害であることがある。)を考えれば、それは「心理的レイプ」と見做してもいい。もちろん、女性の側がそれを喜ぶことも多いだろうし、男からの働きかけが無ければ男性との交際機会を持てない内気な女性もまた多いだろう。その点でもレイプに似ている。男女が密室にいて、男の性欲が極限(最初、「極言」と出て、気づかないままだった。「極言する」という言葉もあった気がするが、滅多に使われる言葉ではない。だから「極」の字を見ただけで漢字変換成功と思ったわけだ。)に高まった時、相手に「セックスしていいですか」と聞く男はいないし、聞かれて「はい、いいです」と答える女性もほとんどいないだろう。この場合は、男女が密室にいる時点で「了解があった」と見るのが普通だと思う。
しかし、ナンパの持つ加害性はあまり認識されていない。職場などでのセクハラが犯罪であるとされているなら、未知の人間へのナンパはなぜ犯罪視されないのだろうか。
(以下引用)
ナンパという行為が女性に与える災害(やや大げさだが、心理的なものも含めて災害であることがある。)を考えれば、それは「心理的レイプ」と見做してもいい。もちろん、女性の側がそれを喜ぶことも多いだろうし、男からの働きかけが無ければ男性との交際機会を持てない内気な女性もまた多いだろう。その点でもレイプに似ている。男女が密室にいて、男の性欲が極限(最初、「極言」と出て、気づかないままだった。「極言する」という言葉もあった気がするが、滅多に使われる言葉ではない。だから「極」の字を見ただけで漢字変換成功と思ったわけだ。)に高まった時、相手に「セックスしていいですか」と聞く男はいないし、聞かれて「はい、いいです」と答える女性もほとんどいないだろう。この場合は、男女が密室にいる時点で「了解があった」と見るのが普通だと思う。
しかし、ナンパの持つ加害性はあまり認識されていない。職場などでのセクハラが犯罪であるとされているなら、未知の人間へのナンパはなぜ犯罪視されないのだろうか。
(以下引用)
それでも、こんな「何様のつもりだよ」な男たちはこの社会に実在していて、彼らの存在に怯えて多くの女性は一人で夜道を歩くのを恐れ、そのため夜遊びを諦めたり帰宅時間を早めたり治安が悪いと思われる場所を避けたりと、実に多くの自由を自ら放棄せざるを得ない、というのが現状です。
そんな自由を放棄しようとせず、侮辱に立ち向かおうとする女性が傷付けられた時に、社会は彼女たちにこう言います。「自己責任だ」と。
私はネットで見かけた、女子高生がナンパ男に暴行された事件を思い出しました。35歳の男と10代の女子高生という歴然とした力の差があるこの事件でさえ、女子高生を批判する意見が散見されるのです。
https://www.topics.or.jp/articles/-/377083
勘違いしないでほしい。誰にも邪魔されず、安全を脅かされることなく夜の街を闊歩するというのが私たちの人間としての、ごくごく当たり前の権利です。自分が飼っているペットか何かみたいに軽々しく話しかけないでほしい。いや、話しかけてもいいけど、無視されるのが当たり前だと思ってほしい、「キモイ」と言われてもまあそうだよなと鼻を軽くひっかいて次に当たってみよう、くらいの心の余裕がなければナンパなんてやめた方がいいでしょう。その辺、新宿辺りのナンパ師に見習ってみてはいかがでしょうか、変なじじいや、35歳の暴力男よ。
PR