まあ、美味さという主観的なものに正解があるかどうか疑問だが、大体の人が美味いと思う味というのはあるわけで、サンマの内臓が美味いというのもその一つだろう。苦いのに美味いというのは別に珍しいことではなく、「子供舌」では不味く感じるだけのことだ。コーヒーやゴーヤーの美味さは多くの人が知っている。ビールもそうだろう。
要は、「苦さが適度である」ことではないか。正露丸や龍角散も不快な苦さだとは私は思わないが、子供はだいたい苦手にするようだ。そう言えば、「苦手」とか「苦にする」と言うように、「苦しい」と「苦い」は同じ漢字を使い、「辛(つら)い」と「辛(から)い」も同じ漢字を使う。そして、辛(から)い食材も苦い食材も美味になりうるのである。
ちなみに、「美味い」はもともと「甘い」から転じた言葉だと言う。
◆「サンマの内臓がおいしい理由」
魚類学者 さかなクン
── サンマの内臓が美味しいのは、なぜですか?
サンマは無胃魚といって胃がありません。ですから、食べ物を数十分で消化して排泄します。
そして、サンマ漁が行われるのは夜間。サンマは日中にプランクトンを食べ、
夜は何も食べないので、私たちが食べるサンマの内臓はほぼ空っぽです。
だから、サンマの内臓は基本的に苦味がありません。でも、そこを胆のうの胆汁が
適度なほろ苦さにします。それでサンマの内臓は美味しいんです。
サンマは、ダツ目サンマ科に分類されます。
ダツやトビウオ、サヨリ、意外なところでメダカが近い仲間です。ですから、メダカも無胃魚です。
さらに、卵に糸がついているのも共通しています。その糸が水草や漂着物に絡まるように
卵を産むのが、この仲間たちの特徴です。
http://news.livedoor.com/article/detail/15309841/
2018年9月15日 11時0分 TOKYO FM+