カメムシトラップを自作する
空いたペットボトルを上部3分の1くらいからカッターナイフで切断して、その上部を逆さにして下の部分に置く、あるいは軽くはめ込むだけである。つまり、上の部分が漏斗状になり、そこからカメムシが落ち込む仕掛けだ。で、カメムシは、このトラップに落ちると自力での脱出はほぼ不可能になる。気になる人は、トラップの分離部をビニテープで巻いてもいい。
ペットボトルの中には特に誘引剤のようなものを入れる必要もなく、溺れさせる水も入れなかった(むしろ、虫の死骸と水で腐敗するのではないか。)と思う。つまり、狭い場所に侵入したがるカメムシの習性そのものが罠になる。一匹入れば、むしろ他のカメムシのトラップへの誘因になる気がする。清涼飲料水の空きボトルを洗わずに使えば、その残り香が誘引剤になるかもしれない。
玄関ドアの脇にでも置いておくと、かなりの数のカメムシが取れるはずだ。カメムシトラップはひと夏そのまま放置しておけばいい。臭いがそこから外に出るということもまったく無い。カメムシの匂いは自己防御の際に外敵に向けて出すので、罠の中で出すことはない。
(以下引用)
リンゴやモモなど果物に被害をもたらす「果樹カメムシ類」が大量に発生し、注意報を発令する自治体が相次いでいる。温暖化などの影響で越冬した成虫が増えたことが要因とみられ、夏の産卵期を経るとさらに被害が拡大する恐れがある。虫ケア用品などを扱う「アース製薬」(東京)に、カメムシの生態や対処法などについて聞いた。
5~8月に産卵期
日本国内では1300種類以上のカメムシが生息。本州や四国、九州・沖縄地方に生息し、緑色が特徴の「ツヤアオカメムシ」や、日本全国に生息する茶褐色が特徴の「クサギカメムシ」などが代表的なカメムシとして知られる。成虫のカメムシは危険を感じると、刺激性のあるアルデヒド類を主成分とした物質を腹部側から放出。この物質が悪臭の原因とされている。
多くのカメムシは主に野菜や果樹の汁を吸うことから、「農業害虫」として指定されている。針状の口を農作物に刺して養分を吸うため、「一見して分からない被害なので放置してしまうことが多く、いつの間にか(被害が)広がる」(同社)という。
4月ごろから繁殖期を迎え、5~8月にかけて産卵する。同社は「カメムシには天敵が少なく、駆除をしないと増える一方。幼虫・成虫ともに農作物に被害を与えるため、年間を通して対策が必要」と説明する。
わずかな隙間でも侵入
カメムシの駆除を巡り有効な対処法はあるのか。同社は「1匹程度なら、ガムテープでも駆除できる」と指摘する。
同社によると、カメムシの背中側から覆うようにガムテープで挟み込み、そのまま廃棄すれば、臭いを出さずに駆除できる可能性がある。ただ、「ガムテープで覆う時に勢いよく貼りつけてしまうとカメムシが危険を察知して臭いを出すため、注意が必要」(同社)という。さらに、屋内に寄せ付けないためのポイントとして「カメムシはわずかな隙間でも侵入するので、サッシと網戸の隙間ができないようにする」(同社)と指摘する。
また、カメムシは白色を好む特徴があるという。白色は太陽光を吸収せず反射し、周囲より明るくなることに加え、太陽光が集まって体が温かくなるのが理由だ。
同社は「白い洗濯物を取り込む際にはカメムシがついていないか注意してほしい」としている。(浅野英介)