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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

新カテゴリー「英語の諺の散歩道」の案内

このブログ「独楽帳」は、文字通り私自身が「独りを楽しむ」意図で作ったブログだが、読み手がいるなら、そういう奇特な人へのサービスもしたいとは思っている。まあ、読んで面白い記事や役に立つだろうという記事を書くだけのことだが、あるいは書かれた内容が気に障る人もいるだろう。特に、私はマルクス以前の「空想的社会主義」に賛同する者で、現代の各国の社会主義の影響でできた福祉制度の充実や維持を望む者なので、金儲け第一主義者には嫌われるかと思う。ここで書く内容の大半も、金が無くても友人が無くても自分自身の頭脳を相手にするだけで人生は楽しめるという思想で書かれているのである。
そういう「娯楽」のひとつが「学校の勉強ではない勉強」である。まあ「勉強」と言った時点で「勉め強いる」意味だから、楽しいはずはないのだが、何かを学ぶことや知ることは本来大きな利益であり娯楽でもあるわけだ。知った結果としての学歴などの利益ではなく、それが自分の頭の中身(私は「思考素」と言っている。つまり考える材料だ。)に有意義な断片を加えるという意味でのメリットだ。
で、これから時々書いていこうと思っているのが、私が持っている「ENGLISH PROVERVES  EXPLAINED」という英書の中から私が面白く思った英語の諺をネタにした短い随筆である。
もちろん、私の英語の学力は中学生レベルなので、これは単なる娯楽であり、間違いも多いだろうという想定の下で読んでもらう必要はあるが、まあ、そういう娯楽もある、というだけのことだ。
カテゴリータイトルは「英語の諺の散歩道」である。
この一文は新ジャンルの案内だが、そのジャンルの趣旨を表す英語の諺とその解説を書いておく。訳はしない。まあ、群れていないと生きている気がしないという多くの人や「絆」という言葉の好きな人たちから嫌われそうな思想ではある。

A wise man is never less alone than when alone.

Wise people are resourceful and do not feel the lack of company when alone, because they can find plenty to do and plenty to think.

ただし、私自身が下の諺のロバであると認めないこともない。ロバのいななきは耐え難い騒音とされている。

Every ass likes to hear himself bray.(どんなロバも彼自身のいななきを好む)

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舌が肥えるという不幸

最近、ドストエフスキーの『悪霊』を再読したばかりで、最初に読んだ時より理解できて面白かったのだが、それ以来、大衆小説の類への読書意欲が減退したという副作用が出てしまった。つまり、多少面白かったりはしても、その面白さは自分がかつて経験した読書体験の興奮や感動(もちろん、「悪霊」もそのひとつだ。)には及ばないことが分かっているからだ。まあ、新しい作家などのほうが未知の感動を与えてくれるかもしれないが、良作に行き当たるまでに無数の愚作と出会う苦痛が嫌なのである。人生の残り時間も少ないのに、愚劣な作品に時間を奪われたくない。
まあ、「悪霊」レベルの作品は世界文学でも稀だと思うが、昔読んだ「戦争と平和」あたりを再読してみようかな、と思っている。本当は泉鏡花の作品などを読んでみたいのだが、読みたい作品はほとんど文庫本化されていないので、外国の大家の作品、それも19世紀までの作品がいいかな、と思っている。
稲垣足穂のある作品に「愛の経験は、後にはそれが無いと我慢できなくなるという欠点がある」という言葉があるが、優れた文学との出会いも同じである。

段ボールコンポスト

まあ、やるかやらないか分からないが、コンポストで堆肥を作ってみようかな、と思っているので、メモである。一番の要は、容器を密閉して虫が入らないようにすることのようだ。

(以下引用)

段ボールコンポストによる堆肥の作り方・使い方

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このページを印刷する最終更新日:2021年5月24日

ページの概要:段ボールコンポストによる堆肥の作り方及び使い方を紹介します。

段ボールコンポストとは、段ボール箱を利用した生ごみ処理容器で、段ボール箱に土壌改良材を入れ、好気性(酸素を必要とする)微生物の力によって生ごみを分解し、堆肥を作るものです。

段ボールは通気性がよく、生ごみの水分を逃がしたり、発酵に必要な空気を通すのに適しています。

においも少なく、場所も多く取らないので、集合住宅のベランダでも取り組むことができます。

是非チャレンジしてみてください!

用意するもの

用意する物の一覧
  • 段ボール箱(みかん箱程度の大きさ。  厚手で強度のあるもの(二重構造)で防水加工でないもの)
  • 二重底用の段ボール板
  • 基材(ココピート15リットル及びもみ殻くん炭10リットル) (注)そのほかおがくず、竹粉、腐葉土等も基材となります
  • 風通しのよい網目状の台
  • スコップ
  • 虫よけキャップ

段ボールコンポストの作り方

段ボールコンポストの作り方の手順

(手順1)段ボールを組み立てる

段ボールを箱状に組み立て、底が抜けるのを避けるために二重底にする。

また、以下の点に気をつける。

  • ガムテープはクラフトテープを使う。
  • 最小限のガムテープ(クラフトテープ)で固定する。
  • 虫の侵入を防ぐため、隙間や穴をガムテープで目張りする。
  • 発泡スチロールやプラスティックのケースは容器として使用できない。

(手順2)風通しの良い網目状の台に段ボールを置く

直接地面に置くと、底が湿って段ボールが壊れやすくなるので注意する。

(手順3)基材を投入する

あらかじめ混ぜた基材(ココピート及びもみ殻くん炭等)を段ボールの6割くらいまで入れる。

(手順4)生ごみを投入する

生ごみ投入の手順の画像
  1. 前日に入れた生ごみ部分のみよくかき混ぜる
  2. 中心部に穴を掘って、生ごみを入れる
  3. 上から基材をかぶせておく
  4. 虫よけキャップをかぶせる

生ごみ投入の際のポイント

投入物

  • 投入量は1日につき500から800グラム程度で、投入期間は3から6か月程度。
  • 生ごみはなるべく細かくしてから入れる。
  • 廃油、魚のあら、炭水化物は微生物の分解促進になる。
  • タマネギ、トウモロコシ、タケノコの皮等の乾燥したものは分解されるまでに時間がかかる。
  • 貝殻は分解しないので投入しない。
  • 落ち葉・木の枝等の庭から出るものも投入しない。

(注)しばらくの間投入を停止していた場合、水1リットル程度を加え、よくかき混ぜてから再開する。

温度管理

  • 微生物が順調に分解していると、段ボールの中身が20度から40度まで上がる。
  • 寒い季節は微生物の働きを助けるため、日なたなど暖かい場所に置く。

置き場所

  • 雨にあたらない場所に置く。
  • 風通しの良い場所に置く。
  • 可能であれば日当たりが良い場所に置く。

臭い対策

  • 投入する前の生ごみを適度に水切りする。
  • スコップを縦に差し込み、しっかりと空気を送り込む。

虫対策

  • 台所の生ごみも密封保管して、虫に卵を産ませないようにする。
  • 段ボールコンポストにきちんとガムテープで目張りし、毎日虫よけキャップをかぶせて虫に卵を産ませないようにする。

(注)白くてふわふわしたカビが発生することがあるが、失敗ではないので、よくかき混ぜて引き続き使用することができる。

熟成

「熟成」とは?

  • 最後に投入した生ごみを分解し、堆肥として使用するための準備工程。
  • 段ボールコンポストへの生ごみ投入期間が3か月から6か月程度経過し、基材がべたつき、分解するまでに時間がかかると感じた時に行う。

熟成の必要性

  • 段ボールコンポストへの生ごみ投入を終了した時点では、堆肥ではない。
  • 未熟な堆肥を土の中に入れると、土の中で熟成がはじまり、植物の根を傷めることがある。

熟成の手順

  1. 1週間に1回程度1リットルから2リットルの水分を加え、基材全体をよく混ぜて分解を促進する。
  2. 熟成期間は、夏期で2週間から1か月、冬期で1か月から2か月程度で、生ごみの形がなくなり、水分を加えても温度の上昇がなければ熟成完了となる。

堆肥の使用

堆肥の効果

  • 土を柔らかくして通気性を良くする。
  • 養分を供給する。
  • 保水力、保肥力を良くする。

堆肥の使用例

プランターの場合

  • 土3から4に対して堆肥が1となるように全体的にまいてよくかき混ぜる。

庭や畑の場合

  • うねを作り、溝部分に堆肥を入れて、上から土を被せる。

段ボールコンポストの手引き

Adobe Reader の入手
PDFファイルの閲覧には Adobe Reader が必要です。同ソフトがインストールされていない場合には、Adobe 社のサイトから Adobe Reader をダウンロード(無償)してください。(外部リンク)別ウィンドウで開く

堆肥を使い切れない方へ

段ボールコンポストを使用して作った堆肥を使い切れない場合は、資源化推進室にご連絡ください。

堆肥を引き取り・有効利用します。

引取りができる堆肥

完熟した堆肥で、段ボールに入っているもの

引取りまでの流れ

  1. 資源化推進室(電話番号:052-072-2390)に連絡
  2. 引取り先(各区環境事業所)の案内
  3. 引取り先に持ち込む
  4. 公共施設において緑のカーテン等で利用

関連リンク

このページの作成担当

環境局ごみ減量部資源化推進室事業所排出指導担当
電話番号:052-972-2390
ファックス番号:052-972-4133
電子メールアドレス:a2297@kankyokyoku.city.nagoya.lg.jp

世界は資本主義(新自由主義がその究極)という地獄からの脱出を求めている

単なるメモである。
私自身はマルキシズムにはまったく興味は無い。むしろ彼以外の「社会主義者」に興味があり、「共産主義」など実現不可能な空想だと思っている。しかし、社会主義的要素が無い政治は人民抑圧の恐怖政治になるしかないだろう。

(以下引用)

「資本論」への関心高まる コロナ禍で“経済格差”など意識か

およそ150年前に資本主義のメカニズムを分析した思想家、カール・マルクスの「資本論」への関心が高まり、関連する書籍が人気を集めています。

出版社などは経済格差や環境破壊などの社会問題がコロナ禍の中でより意識されていることが、背景にあるのではないかとしています。

「資本論」は、ドイツの思想家、カール・マルクスが1867年に発表した著作で、資本主義のメカニズムをひも解き内包する問題点などを鋭く分析したもので、その後の経済体制のあり方などに影響を与えました。

出版社などによりますとコロナ禍の中、この「資本論」への関心が高まり、内容を解説した本や資本主義社会をテーマにした関連書籍に注目が集まっています。

このうち、去年9月に出版された大阪市立大学の斎藤幸平准教授の「人新世の『資本論』」は、地球環境に負荷をかけて経済成長を追い求める資本主義では温暖化や経済的格差の解決は難しいなどと論じていて、30万部の異例のベストセラーとなっています。

斎藤准教授は「資本主義が豊かさをもたらした一方で、その弊害がよりあらわになり、持続可能な社会を求める動きが世界的に出てきている。コロナ禍の中でグローバルな資本主義の問題を自分事として受け止める人が増えているのではないか」と話しています。

このほかにも「資本論」の内容を丁寧に解説した「武器としての『資本論』」や、現代社会の労働のあり方を批判的に分析した、「ブルシット・ジョブ」など、関連書籍が相次いで出版され、書店では特集コーナーが設けられるなど人気を集めています。

都内の大手書店の担当者は「若い人たちを中心に反響が大きく驚いている。格差や環境悪化は差し迫った問題で、このままの社会でいいのかという思いや意識があるのではないか」と話していました。

注目の背景に「温暖化」「格差」

地球温暖化は、大規模な森林火災や異常な高温、ハリケーンの大型化など世界各地でさまざまな影響を及ぼしていると指摘されています。

ロシアのシベリアでは去年、北極圏で過去最高とみられる38度を観測するなど異常な高温となり、こうした高温が続けば永久凍土が溶けて、地中のメタンが放出されるなどしてさらに多くの温室効果ガスが排出されるおそれがあるとされています。

オーストラリアでは、おととし9月から去年2月ごろにかけて発生した大規模な森林火災で33人が死亡したほか、コアラが焼けて死ぬなど30億匹の野生動物が被害を受けたと推計されています。

国連は温暖化の深刻な被害を防ぐためには、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を抑え、世界の平均気温の上昇を1.5度以内に抑える必要があると呼びかけています。

国連のグテーレス事務総長は、「世界は今世紀中に3度から5度という壊滅的な気温上昇に向かっている。自然との融和を図ることはすべての人、すべての場所において優先課題でなければならない」と述べて、対策の強化を訴えています。

また、世界的な経済格差の問題も深刻です。

世界の貧困問題に取り組む国際的なNGOの「オックスファム」は、2019年の時点で、10億ドル以上の資産を持つ富裕層2100人余りの資産の合計は、世界の総人口のおよそ6割にあたる46億人の資産の合計を上回っていたとする報告書をまとめています。

2011年には経済格差の解消などを訴えるアメリカの若者たちの抗議行動が全米各地で行われ、世界各地でも抗議の声が上がるなど格差の拡大は世界的な社会問題となっています。

山で生きる厳しさ

かなり特殊な「生活の知恵」だが、実体験だけに貴重な内容である。

(以下「東海アマ」ブログから転載)

田舎暮らしの悩みの種

カテゴリ : 未分類

 田舎暮らしで困ることといえば、豊かな自然につきもの有害事象だ。
 中津川市の山奥に移住して、もう18年になるのだが、これまで本当に困ったことと対策を挙げてみたい。

 私が中津川市の北西部の山岳地帯の小さな村に移住したのは2003年だった。
 敷地は、ほぼ雑木林で、わずかな平地はヘイケボタルが繁殖する湿地、あとは傾斜20度以上の林だ。だから、家を建てるにしても、畑地を作るにしても、最初は雑木を伐採し、根を除去するのに心底苦労した。

 むろん自然林ではなく放置された二次林なのだが、柿や栗や檜、赤松、それに大量のツツジなどに覆われていた。
 木を切るのは簡単だが、根を除去するのは簡単ではない。ユンボやクレーンがあれば良いが、すべて人力でやった。今なら、レンタカーでクレーン車かユンボを借りなければ無理だ。それも250(2.5トン)以上の自重がないと径20センチの木の根を引き抜くことはできない。

 ない場合は、タコという道具に、3メートルの鉄パイプを三本差し込んで、2トン以上のチェーンブロックでワイヤーをつけて引き抜く。これが、とんでもない重労働だ。
 鉄パイプは地面にめり込むので、大きな材木の靴を履かせる。根の周囲をスコップで掘って底面まで露出させ、ワイヤーをセットして引っ張るのだが、大きな根だと一日がかりでも引き抜くのは困難だ。
 一番大変なのが柿の木だ。大きな主根が横に延びていて、掘り出すだけで半端な労力ではない。

 こんな作業を百回以上繰り返して、100坪ほどの空地を作り、畑や宅地を造った。だが、作りたての畑地では農作物は育たない。数年間放置し、鶏糞を入れて耕運し、雑草を生やして土を農作に慣れさせないと無理だ。

 また、線虫被害を受けた赤松の大木が枯れて、いつ倒れてくるか分からないので、高ハシゴをかけてウインチワイヤーをかけ、チェンソーで数十本切り倒したが、もしも近所の家に当たれば、数十万円という大きな弁償額になる。
 民法717条は、枯死樹木を放置して近隣に損害を与えたときの賠償責任を定めている。安易に土地を購入するのはいいが、敷地内の立木の管理をしないでいると法的な賠償責任が降りかかってくる。

 2007年くらいまでは、マムシと巨大なムカデが目につく程度で、有害生物に苦しんだということはないが、リーマンショックの年を境に、近隣の生物相が大きく変わった。
 それまで姿を見かけなかった有害獣、猪・アライグマ・ハクビシン・熊・鹿などが大量に人里に現れ、農地を襲いはじめたのだ。

 それまで害獣防除など必要なかった農地が、主に猪によって、のきなみ激しく荒らされて、わが村では猪対策をしなければ農作が不可能になった。私の畑も猪に一晩で全滅させられた。近所では、毎年カボチャを作っていたおばあさんが、とうとう放棄してしまった。

 スイカなどの果物を作れば、ハクビシンやアライグマが大喜びで全滅させる。彼らが現れてから、それまでの野山の主だった、野ウサギ・狸・キジなどがいなくなった。アライグマは凶暴なので、ウサギも猫も食べてしまう。
 だから、農地は見渡す限り、電柵と猪防御用のメッシュ鉄筋の塀で覆われた。我が家も5ミリのメッシュ鉄筋を張り巡らしている。

 メッシュ鉄筋は、1m×2mで350円程度、敷地の周囲に並べて、杭と針金で固定する。杭は必ずコールタールをべた塗りしておかないと1年持たずに腐ってしまう。
 周囲に危険な突起が突き出しているが、これが猪の飛び越えを防止する。子供が遊ぶ場所に設置すべきではない。非常に危険で深刻な事態を招く可能性がある。
 だが、猪侵入を防ぐには電柵より確実だ。電柵は、草が伸びると、すぐ電池が劣化する。安全性を第一義に考えねばならない場所では、電柵以外の選択肢はない。

 同時に、それまで見かけなかったカメムシ・テントウムシダマシなど害虫が大量に現れるようになった。こいつらは、エダマメやピーマンなどを食い荒らす。馬鈴薯や茄子などナス科の野菜を育てるには、農薬がないと事実上、不可能になったのも、この頃だ。
 (カメムシは、昨年から劇的に減少した。理由不明)

 うちの場合は、はるかに深刻で、2011年、フクイチ事故放射能汚染を境に、それまでいなかった目に見えないほど細かいユスリカが膨大に湧くようになった。
 人口3000人のわが村では、2011年事故後、数ヶ月で実に14名もの心不全死者が出た。おそらく、フクイチ事故の短寿命核種の汚染が、元々日本一の高線量ガンマ線地帯だった、この村の人々を選択的に襲ったのではないかと思った。

 このユスリカは、その後劇的に増え、2014年には、このせいで私は間質性肺炎を発症してしまった。呼吸のたびに、ブツブツバリバリと音がするようになり、呼吸機能は以前の半分に落ち、何をするにも息切れがして、一時は人生への積極的な意欲がほぼ失われた。
 家はゴミ屋敷となったが、現在、やっと少しずつ回復している。
 ユスリカの発生は、デミリンという羽化防止剤を使えば抑制できることを知ったのは、深刻な発症後だったが、このおかげで、やっと大発生を抑えることができた。

 ちなみに、間質性肺炎=IPFは、医学常識によれば治癒不能とされて、最長6年程度で死亡することになっているが、7年を経ても私は死なないでいる。しかし、呼吸力は元のレベルには戻らない。ただ苦痛に慣れただけだ。
 たぶん、発症後、呼吸力を取り戻すために、ほぼ毎日、苦しい思いをして山歩きを重ねたことで、死なずにすんでいるのだろうと思っている。間質性肺炎には呼吸トレーニングが絶対不可欠だと知った。
 医療に頼らないことも大きい。私は医者を信用していないので原則行かない。だから全身に4カ所も骨折偽関節を抱えている。

 2015年頃から、毎年、ムカデやマムシ対策を迫られるようになった。ムカデが家に侵入し、ときには布団のなかにまで入り込んで噛まれることがある。
 実は、このブログの動機は、先週、ムカデに噛まれたことからだ。
 ヤツは、玄関の靴の中にいた。気づかずに裸足で履いたら、左足の小指に強い痛みを感じた。それまでも布団のなかで噛まれたことがあったが、比較にならないほど激しい痛みだった。まるで痛風発作が皮膚で起きたみたいだった。
 あわてて脱いで靴の中を見ると、10センチを超えるムカデが鎮座していた。

 何度も噛まれているので、セオリー通りに、すぐに風呂場で45度の湯をシャワーから流して15分ほど患部を洗い続けた。これで痛みは少しだけ和らいだ。患部は二倍くらいに腫れ上がっていた。
 それから常備しているムヒアルファEXを患部に塗った。1時間もしたら痛みと腫れが引いて、「今回はえらく簡単に治ったな……」と安心したのだが甘かった。

 48時間後に、ステロイド剤のリバウンドがやってきた。猛烈な痒みと痛みが復活し、患部が再び腫れ上がった。
 慌てて再びムヒアルファEXを塗りたくったが、今度は痒みが残った。それから硫黄剤を入れた風呂に入り、患部を洗浄したら、痛みが引いた。

 これで一件落着と思ったが、三日後から、またまた猛烈な痒みが襲ってきた。今度はムヒを塗ったが、あまり効果がなかった。
 かくして一週間以上経過したが、まだ痒みが引かない。いったいムカデ毒は、どこまでしつこいのだ。

 ムカデが室内に入ってくる理由は、室外に落葉の堆積があること。湿った場所があり、たくさんの虫が湧いていることだ。これはムカデの繁殖に最高の条件なので、可能ならそれを排除する。ムカデの大好物はゴキブリなので、それを追って入ってくることもある。

 落葉を排除できない場合は、オルトラン粒剤を、落葉の堆積や床下に撒いておく。私はムカデに噛まれる数日前にオルトランを散布していたが、靴の中まで注意が至らなかったのでムカデの侵入を許していた。その靴は半年以上履いていなかったものだ。
 それからというもの、靴には虫除け薬をスプレーするようにしている。

 ムカデは、進入路にハッカなどハーブ臭があると強く嫌う。室内に何度か侵入したムカデにハッカ・ヒノキオール混合をアルコールで薄めたものをかけたら、すぐに死んでしまった。
 だから、戸口には、夜、ハッカ薄め液をスプレーしておくと効果がある。市販のムカデ防除薬(粉剤)を出入口に散布しておくのもよい。室内はハーブ液散布が良い。
 布団への侵入を防ぐには、布団にハッカスプレーをかけるしかない。

 これまで数十回のムカデ侵入と咬傷を体験し、細心の注意を払って防除対策をしてきた私が、再び噛まれたのはショックだった。靴のなかというのは死角だったのだ。
 噛まれた場合は、温水器で45度程度にした熱い湯を15分間かけ続ける。噛まれた表皮に毒があるので、よくもみ洗いをして毒を流す。その後、ステロイド剤を塗るのがセオリーだが、今回、それでも一週間、毒性に苦しむことになった。

 ムカデ咬傷の痛みは、相当なレベルで、痛風や尿路結石に匹敵するかもしれない。農薬を使いたくはないが、落葉のなかにあるムカデの巣を退治するにはオルトランなどの比較的弱毒の農薬しかない。有機リン農薬は健康被害が起きるので使うべきではない。
 オルトランの毒性は一ヶ月くらいで消えるので、年に数回、5月から11月までくり返し散布する必要がある。

 数年前から、裏山での大きな異音に気づいていた。最初は、また猪だろうと思っていたが、メッシュ鉄筋塀を設置してあるので、安心していた。
 私は中津川市の防災メールを受信しているので、市内の火災や動物被害に関心を向けていた。あるとき、熊目撃情報に、私の家の裏山が記載されていることに気づいた。ほんの数百メートル離れた場所での目撃情報だった。

 だが、それで合点がいったことがある。それは臭いだ。熊には独特の獣臭がある。同じ臭いが、我が家の敷地内に残っていたのだ。「これはやばい!」と思った。
 若い頃から、山歩きにおける熊とのニアミスが度々起きていたから、何よりも熊臭に警戒心があった。敷地のなかに、熊が侵入した形跡があることに気づいたのだ。

 夜間、不用意に外に出たなら熊に襲撃される可能性に、心を置かねばならなくなった。
 今のところ、目撃された熊は、若熊で、それほど深刻な事態でもないが、10年ほど前、我が家の向かいの丘で熊が発見されたときは、体重100キロを超える大熊だった。
 岐阜県は、秋田県や岩手県、長野県と並んで熊のメッカのような場所で、県内のいたるところで出没情報がある。
 https://j-town.net/2015/01/08198979.html?p=all

 私は毎日、高峰山の山麓で山歩きをしているのだが、ここでも、たくさんの痕跡を見かけた。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1374.html
 ストックを持参して、カチャカチャと歩いていたら、近くで怯えた熊が吠え声を出したこともある。
 もう山歩きも、日常生活も、熊と折り合いをつけねば成り立たない時代になっている。だから鈴は欠かせない。私はザックに二種類の小型ハンドベルをつけている。遠達性のすぐれた高音の鈴だ。

 これなしで山を歩くのは無理になりつつある。熊侵入と、近所のパンクさせる趣味の悪意親父を防御するため、表には大光量のセンサーライトをつけた。これは泥棒にも効果が高い。以前、工作室に置いてあった高価なアマチュア無線機を盗まれた。犯人の見当はつけているが、近所のひどく挨拶の悪い若者だ。人を責める趣味のある人は危ない。
 田舎暮らしでは、こうしたセンサーライトは必需品になったかもしれない。
 田舎は善人だけがいる場所ではないことを、くれぐれも気にとめて。

 追記、マムシ対策を書き忘れていた。

 我が家の土地は、昔「マムシ平」と呼ばれたほど、マムシが多い土地だ。近所に鳶巣山もある。鳶が多いのはマムシが多いことの裏返しなのだ。
 以前は、ほぼ毎日庭で見かけた。そこで対策を考えた、マムシの嫌いな硫黄臭で防御するため、石灰硫黄合剤を買って、毎日のように湿地や畑に散布した。
 これでマムシが出なくなった。家の周りのコンクリートに沿って移動する習性があるので、基礎には必ず石灰硫黄薄め液を散布しておく。