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青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳
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インフレーション(インフレ)とは、物価が継続的に上昇する状態で、通貨の価値は下がります。たとえば、極端なケースでは、今日は100円でりんご2個買えたのに、翌日には1個しか買えないという状況です。景気が良くなると、インフレが起こりやすくなります。インフレ時には、企業の売上が増加し、従業員の給料が増え、モノを買おうとする意欲が生まれる、という循環が生まれます。
一方、デフレーション(デフレ)とは、物価が継続的に下落する状態を言い、通貨の価値が上がります。皆さんも何となく聞いたことがあると思いますが、これまで日本は長年に渡って「デフレ」を経験してきました。
理由はいろいろあります。1990年代に入ってバブル経済が崩壊し、景気が悪化したこと。経済のグローバル化が進み、中国など人件費の安いところから輸入されるモノが増え、安い商品が増えたこと。そもそもモノが余っていること。お給料が増えないため少しでも貯めようという意識から消費が抑制されていること。老後の不安からお金を使わなくなっていること。挙げればきりがないのですが、日本経済はバブルが崩壊してから30年も経つのに、物価はほとんど上がらず、状況によっては下がるというデフレを経験してきました。
物価が下がると、相対的にお金の価値は上がります。同じ1000円で買えるモノの数量が増えるからです。バブル経済が崩壊してからの30年間、日本人はただ現金を握りしめているだけで、相対的にお金の価値は上がっていたのです。
「先生、モノの値段が下がることはいいことじゃないんですか」
そう思いますよね。そう思って当然だと思います。でも、モノの値段が下がるということは、企業の売上が減るということです。それはお父さんお母さんの給料も減るということにつながっていきます。モノの値段が下がる以上に、給料が減ってしまったら、結局貧乏になってしまいますね。だから政府は、公共投資を増やしたり(財政政策)、世の中に出回るお金の量を増やしたり(金融政策)することで、人々のインフレ期待を高め、デフレ脱却を図る政策を採っていますが、いまのところ成功しているとは言えない状況です。
このままこのような政策を採り続け、国の借金が増え続けると、スタグフレーション、すなわち景気が悪いのにインフレが起こってしまうという最悪のシナリオになりかねません。これは給料が下がる中で物価が上がり、買えるモノが少なくなってしまうという現象です。
これを防ぐには、経済を健全に拡大することが必要です。財政政策や金融政策に頼ることなく、企業活動を自律的に活発化することで、経済のパイそのものを大きくしていくしかありません。現状維持などと呑気なことを言っていると、いずれインフレで現状維持すらかなわなくなるのです。