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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

日本刀の重さと長さ

漫画やアニメなどで長大な刀を持つことがよくあるが、刀身の長さが1.3メートルほどもある刀で、しかも広刃だと3キロから5キロの重さになるだろう。それを振るだけでも体自体が振り回され、相手の動きに付いていけないはずである。長いから有利、重いから有利というものではない。平均的な日本刀の刀身の長さ(2尺から3尺の間。60センチから70センチくらい)や重さ(重くても
1キロ前後)は、それが最適だという経験から来たものであるわけだ。

(以下引用)

時代劇の戦いのシーンでは日本刀を振り回している場面が多くありますが、日本刀の重さはどれくらいなのでしょうか。

このページでは、日本刀の重さはどれくらいなのか、詳しく解説していきます。

日本刀の重さの平均や、日本刀が重い理由などについてご紹介しますので、日本刀に興味のある人はぜひ読んでみてください。

日本刀の重さの平均は?

日本刀の平均的な重さは1kg前後です。

刀身に柄と鍔(つば)を付けただけの状態で重さは平均1kgほどで、重い物では1.5kgほどの重さです。

江戸時代に多く作られていた2尺3寸5分の日本刀は、平均200~300gで、そこに鐸や柄、切羽などの装具を装着して400~600gの重さが加わります。

日本刀は抜き身の状態でこの重さですが、さらに日本刀には刀身(とうしん)(抜身)の他に、鞘(さや)、柄(つか)(日本刀の持ち手)など、いくつもの部品があります。

日本刀を持ち歩く際はこれらすべてを持ち歩くことになります。

日常的に日本刀を腰に下げた状態で歩く際は、かなりの負荷がかかっていたことが予想されます。

当時は交通も発達していなかったため、日本刀を持って徒歩で移動することが多くありました。

真剣の日本刀の重さは?

薄くて長い日本刀は、玉鋼(たまはがね)という純度の高い金属を何度も折り重ね、鍛え上げて作られています。

そのため刀身に柄と鍔(つば)を付けただけの状態で重さは平均1kgと、かなり重くなります。

もともと日本刀の材料となるのは砂鉄で、これを日本に古くからある「たたら」という方法で製鉄することで、日本刀の主な材料となる玉鋼が作られます。

これを何度もたたいて引き延ばし、重ね合わせることでより密度の高い日本刀を作り上げます。

そのため日本刀の内部は薄い鋼鉄の層が何重にもなってできていて、細い外見からは想像できないほど、ずっしりと重みがあります。

日本刀の重さと長さの関係

日本刀の刀身が長ければ長いだけ、また刃幅が広ければ広いだけ重量も増します。

日本の刀は西洋剣より細長いため軽そうに見えてしまうことも多いですが、実際にはずっしりと重い武器です。

日本刀の重心はどこにある?

日本刀には重さのバランスを取る技があります。

日本刀は長さや重心の位置を最適な場所に整えることで、構えたときに重量のバランスが取れる状態にすると、持っても重さを感じにくくなるといわれています。

正しい位置に構えることで、日本刀は実際の重みよりも軽く扱うことができる武器になります。

日本刀の重さへの工夫

日本刀は実戦で使用する場合、少しでも軽い方が疲労も少なく扱いやすいため、刀には少しでも軽くする工夫がされています。

日本刀の刀身には縦に樋と呼ばれる溝が彫られていて、これは衝撃を緩和する目的の他、重さを軽減する役目も果たしています。

数字を見ると非常に重くても、中には刀匠の技により、実際の重さと持った時の感覚がまったく異なっている日本刀もあります。

日本刀の中には、刀身の芯に柔らかい鉄を使い、周りを鋼鉄で包むことで鍛錬し扱いやすくしてある日本刀もあります。

このように重い日本刀には少しでも扱いやすくなるような工夫がされているのです。

日本刀の重さの最大は?

日本刀は古いタイプの古刀がとくに重いです。

一般的な古刀は、2尺3寸(約70cm)ほどで、約600~700gです。

たとえば直江志津の刀の重さは700gほどとなっています。

南北朝時代には長くて大きな日本刀が流行し、刀身の長さが3尺(約90cm)以上になる「大太刀」が多く作られ、長さに伴い重さも増していきました。

愛知県の「熱田神宮」が所蔵している「太郎太刀」(真柄太刀)は長さ7尺3寸余(221.5cm)で、重さは4.5kgにもなります。

しかし時が経つにつれてより実践的な日本刀へと変わっていき、少しずつ短く軽くなっていきました。

日本刀以外の刀の重さ

日本刀以外の刀の重さについてもご紹介します。

日本刀と比較しながら見てみましょう。

模造刀・居合刀の重さは?

模造刀(居合刀)は同じサイズの本物の日本刀に比べてかなり軽くなっています。

本物の日本刀の重さは平均1kgほどですが、模造刀は700gほどです。

居合道の競技で居合刀を使用している人によると、実際に持った感じは模造刀の方が断然軽いそうです。

西洋刀の重さは?

西洋刀の重さは1kg~1.5kgで、日本刀と同じくらいです。

全長は初期のものは80cm~90cm、後期のものは80cm~100cmで、どちらも真っ直ぐに両刃の刃があります。

まとめ

このページでは日本刀の重さについてご紹介しました。

日本刀の平均的な重さは1kg前後です。

時代劇の戦いのシーンでは日本刀を振り回している場面が多くありますが、時代劇で使われている模造刀と比べて本物の日本刀はかなりの重さがあります。

また重い日本刀には、職人によって少しでも扱いやすくなるような工夫もされていました。

この記事を通して日本刀の重さについて知っていただけましたら幸いです。

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