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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

オリオンとは何者か

未明に散歩をすることが多いので、空の星を眺めることになるが、常に目につくのがオリオン座である。しかし、「オリオン」とは何者か、ということが分からないので調べてみると、ただの狩人らしい。人格的に立派だとかいいエピソードがあるわけでもない。
それなら「狩人座」とでもしたら良さそうなものだ。まあ、実のところ、人間には見えない。「臼座」か「鼓座」とするべきだろう。それも潰れた鼓や臼である。

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ONOFF
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学名
Orion

星座の特徴

「オリオン座」は、2つの1等星と5つの2等星を持つ、たいへん豪華な星座。リボンのような形も分かりやすく、最もなじみ深い星座といえるだろう。日本では、雅楽に用いられる鼓(つづみ)に見立てて「鼓星」という呼び方もされていた。
狩人オリオンの腰のあたりに並ぶ三ツ星を挟んで、肩のあたりに輝く赤っぽい1等星はベテルギウス(「わきの下」という意味)、足のあたりに輝く青白い1等星はリゲル(「足」の意味)だ。日本ではこの色の対比を源氏と平氏の旗の色にたとえ、ベテルギウスを平家星、リゲルを源氏星と呼んでいた。最近では、ベテルギウスが近い将来(ただし数百万年以内)に超新星爆発を起こすかもしれないということで注目を集めている。

星の位置関係と見つけ方

「オリオン座」のベテルギウスと「おおいぬ座」のシリウス、そして「こいぬ座」のプロキオンを結んでできる三角形を「冬の大三角」と呼び、冬の星座や星を見つける目印になっている。また、リゲルを含む冬の1等星6個をつないでできる大きな形は「冬のダイヤモンド」と呼ばれ、こちらも冬の星座や星を見つける目印になっている。

知っておこう!

「オリオン座」の三ツ星の下(南)には、「オリオン座大星雲」という星雲がある。宇宙空間に漂うガスやチリが光って見えているもので、空の条件がよければ肉眼でもボンヤリと見ることができる。天体写真では、鳥が羽を広げたような形がとらえられ、人気の撮影対象だ。オリオン座大星雲では新しい星が生み出されており、「星のゆりかご」といった表現をされることもある。
ギリシャ神話では、乱暴者であったために神に遣わされたサソリに刺し殺されてしまう。この一件以来オリオンはサソリを恐れるようになったといわれている。夏の星座である「さそり座」が地平線から上ってくると「オリオン座」が沈み、反対にサソリが沈むとオリオンが上ってくるという、星座の位置関係をうまく表わした神話だ。また、別の神話では月の女神アルテミスの恋人とされている。

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