イギリスの爵位名
ちなみに、日本語では「公・侯・伯・子・男」と覚えるといい。
なお、「デューク東郷」が殺し屋界の公爵かどうかは知らない。
(以下引用)
貴族とは?
「貴族」は、社会を上流層・中流層・下層に分けた時、上流層に位置する身分です。
高い地位や家柄、さまざまな特権を持ち、政治や外交などを行う集団で、主に世襲や個人の功績によってその身分を獲得します。
現在では、日本を含め多くの国で「貴族」という身分制度は消滅していますが、イギリスなど今でも貴族の影響力が大きい国も存在します。
貴族を英語に訳すと「noble」。発音記号は「nóubəl(米)、nə́ubəl(英)」で、「ノウブル(米)、ナウブル(英)」に近い読み方です。
「noble」は形容詞としても使われ、その場合は「考えや気質が気高い」「堂々とした」「高潔な」「寛大な」などの意味も持ちます。
イギリス貴族の爵位
貴族の中にも「爵位」という序列が存在します。
「爵位」は英語で「Royal and noble ranks」や「Title」と呼ばれ、イギリスでは貴族の5つの爵位と準貴族の2つの爵位に分かれています。
公爵
イギリス貴族の中で最も地位の高い貴族は「公爵」で、英語では「duke」と書きます。
発音記号は「dúːk(米)、djúːk(英)」で、読み方は「デューク」です。
「duke」の語源はラテン語の「dux(ドゥクス)」から。古代ローマでは有力者に授けられた称号で、その後「地方司令官」を指す名称になり、最終的に「公爵」を指す言葉になりました。
正式な場では「公爵」と「公爵夫人」はどちらも「your Grace(閣下)」と呼ばれ、その他の場面では通常「公爵」は「duke(デューク)」、「公爵夫人」は「duchess(ダッチェス)」という敬称が使われます。
侯爵
公爵の次に地位が高い貴族は「侯爵」と呼ばれ、英語では「marquis」や「marquess」と訳されます。
発音記号は「mɑ́rkwəs(米)、mɑ́ːkwəs(英)」で、読み方は「マーカス、マークェス」です。
「marquess」の場合は、ゲルマン語の称号「markgraf(辺境伯)」が語源。
辺境を守る最高司令官の役職名だったのが、時代と共に貴族の称号に変化していきました。
伯爵
イギリス貴族の3番目の地位は「伯爵」です。英語では「earl」と呼ばれます。
発音記号は「ə́ːrl(米)、ə́ːl(英)」で、「アール」と読みます。
「earl」は、9世紀頃のスカンジナビアに居住していたデーン人の役職が由来。「非王族軍指揮官」を意味する称号が、イングランドに移住した後だんだんと「伯爵」を意味する称号に変化していきました。
子爵
イギリス貴族4番目の地位は「子爵」。「viscount」と書き、発音記号は「váikàunt」です。「ヴァイカウント」と読みます。
ヨーロッパで使用されていた「伯爵(count)」が由来。「副伯」という意味合いの爵位で、イギリスでは14世紀から使われています。
男爵
イギリス貴族の5番目に位置するのが「男爵」で、英語では「baron」と呼ばれます。発音記号は「bǽrən」で、「バロン」と読みます。
「baron」は元々「自由民」を意味する言葉でしたが、時代と共に「領主」を指すようになり、最終的には「子爵(viscount)」以上の爵位を持たない貴族の名称になりました。
準男爵
男爵の下位に位置する爵位が「準男爵」で、男性は「baronet」、女性は「baronetess」と呼ばれます。発音記号は「bǽrənit」と「bæ̀rənétes」で、読み方は「バロネト」「バラネテス」です。
士爵
「士爵」は「準男爵」のさらに下に位置する爵位で、英語では「knight」です。発音記号は「náit」で、「ナイト」と読みます。
「士爵(knight)」は世襲によって後代に受け継がせることのできない爵位です。
一代貴族
個人の功績などによって、一代限りの爵位を授与されることもあります。授けられる爵位は「男爵(baron)」で、子どもへの世襲はできません。
現在では首相や閣僚を務めた人が一代貴族になることが多いです。