[PR]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
同じ患者さんでも、別の医療施設を受診すると、非常に異なった投薬や治療法を指導される場合があります。これは一部の腎臓病は治療法が確立されていないためです。また、一般に経過が非常に長いために、効果が実証されていない治療法もあることも事実です。
例えば慢性糸球体腎炎の患者さんの安静度に関しても、よくわかっていないことも多く、我々医師からすれば、安静にした方が無難であると言う観点から、いたずらにきつい安静が指導されることも多いのです。
蛋白尿のある高校生が、腎生検も受けずに厳重な安静を指導され、両親が自家用車で学校の送り迎えをし、体育はおろか、階段を登ることすら禁止され、教師がおぶって登る、というようなことが行われていた実例もあります。このように厳密な安静を指導された患者さんの側から考えると、大変な問題です。精神的にも大きな苦痛を伴うのはもちろんですが、体育にも参加できなければ内申書にも影響し、進学もままならないという事態に遭遇します。
患者さんは出来るだけ自分の病状を軽く診断し、生活制限の軽い指導を求めます。このため、病院や診療所を転々と変わられる方がいます。最も軽い制限を指導された所に通院される場合も多いのです。先に述べたように、いたずらに安静を強いるような指導も問題ですが、このような場合も問題です。
腎臓病の治療方針は専門医の間でも意見が分かれている現状です。とにかく納得の行くまで専門医の意見を聞くことをお奨めします。