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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

「足底部」の重要性

70年以上生きてきて、今日初めて私は「歩き方(歩行のメカニズム)」を知ったのだが、それを書いておく。

最初に、あなたたちは足指の付け根の部分を何と言うか知っているだろうか。
それを実は「足底部」と言うのである。
つまり、足の底は踵ではなく、足指の付け根、あるいは足の中で足指と踵を除いた部分なのである。そのうち、「土踏まず」は実質的には地面に触れないから、「足の底」は「足の指の付け根」部分だ、と言えるだろう。
これが「歩き方」の最大の秘密である。この足底部(足底部前面)が、歩く時の中心であるということだ。決して踵でもつま先でもない。

歩いていると、これが分かるはずで、踵は平地を歩く時「最初に地面に触れる」から歩く時の中心部分だと錯覚する人が多いと思う。しかし、それはほんの一瞬で、次の瞬間には体重は足底部に移り、次の脚の踵が地面に触れるまで、体重を足底部が支えるのである。そして、次の脚に運動部位が移る瞬間に足指が少し地面に触れる。一瞬触れるだけで体重を支えることはない。

足底部(前面)が歩く時の重心移動の中心だということは、上り坂を上るときに明白になる。この時、踵はほとんど地面に触れないのであり、上っている間中、足底部(前面)が体重を支えているのである。つま先は靴底に触れるが体重を受けることはない。
下り坂もほぼ同じで、下るときには踵が最初に地面に軽く触れるが、それは「地面の存在場所の確認」程度で、次の瞬間には体重は足底部(前面)に完全に乗り、次の脚の踵が地面に触れる時まで体重はそこで支えられる。

以上を頭に入れれば、正しい歩き方とは「足底部」を意識して歩くことだとわかるだろう。これができていないと、長期的には足や脚の変形や故障につながる可能性もある、かもしれない、と少し脅しておく。

妄想的に言えば、格闘技でも足底部に重心を置くのが大事で、踵に重心を置けば、後ろに倒れそうになった時の支えがないし、足指に重心を置けば、前に倒れそうになった時の支えがない。足底部に重心を置けば、後ろに倒れそうだと踵が支えるし、前に倒れそうだと足指が支える。このことを言った格闘技の先生はいないのではないか。



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