https://earthreview.net/power-grids-survive-g5-storm/
<転載開始>
OMApproac
また2日後くらいにG5嵐に
5月11日に、太陽からの CME (コロナ質量放出)の影響による地球規模での強い地磁気の撹乱が見られ、レベルは 5段階で最大の G5 に達しました。
これに対して米国政府や専門家たちは、電力網や通信に影響が出ると警告していました。以下などでふれています。
・過去20年で最大のG5の地磁気嵐の影響について米国政府が勧告を発令。そして、今後の電気、通信に関するCNNの見解
In Deep 2024年5月11日
結果として、アメリカに関しては、ブラックアウト的な大規模な停電は発生せず、他の主要国からも特に報告されていないですので、ほとんどの電力グリッドは G5 の地磁気嵐に耐えたということになりそうです。
アメリカの場合ですと、昨日の停電の状況は以下のようになっていまして、フロリダ州で中規模の停電が起きたようですが、全米的には停電が起きた場所は特になかったようです。
5月11日の全米の停電の発生状況(青は停電発生がゼロ)
zerohedge.com
米ゼロヘッジは次のように書いていました。
米国の電力網と通信ネットワークは極度の地磁気嵐にも耐えた
NOAAの宇宙天気予測センターは 5月10日夜、地球に影響を与える「極端な」G5磁気嵐について警告し、それは 11日早朝まで続いた。通信の中断はあったが、米国の送電網に重大な障害は報告されていない。
G5の磁気嵐は、G1から G5までの規模で最も高いレベルの磁気嵐を表す。この激しい宇宙気象現象により、一部の衛星の向きや運用に乱れが生じ、また、電離層通信に依存する無線通信の低下も引き起こされた。さらに、GPS ネットワークでもいくつかの障害が発生した。
「太陽嵐により、ほぼすべての長距離短波ラジオが機能しなくなった」とキャプテン社のジョン・コンラッド最高経営責任者(CEO)は X に書いた。
しかし、電力網への重大な影響は報告されていない。
イーロン・マスク氏は、「大規模な地磁気太陽嵐が今起きている。過去最大の規模だ。スターリンク衛星は多大な圧力にさらされているが、今のところ持ちこたえている」と X で報告した。
これほど強力な G5嵐が地球を襲ったのは 2003年10月以来で、その際には、スウェーデン全土で停電が発生し、南アフリカでは変圧器が損傷した。それ以来、経済のデジタル化が劇的に進んでおり、電力網の障害や通信ネットワークの混乱のリスクが増大していることを意味する。
現在、磁気嵐は、G3 レベルまで低下しています。
5月10日〜12日の地磁気の撹乱指数の推移
NOAA
しかし、スペースウェザーは、日本時間で 5月13日に、再び磁気嵐が G5 にまで上昇すると予測しており、さらに、5月14日頃には、5月11日に発生した X5.8フレアの CME も地球に到達する見込みだとしています。
結局、かなり長い間、強い磁気嵐の影響を受け続けることになるわけで、電力網や衛星、一部の通信に関しての影響の懸念は、あと数日続くと見られます。
太陽フレアを発生させ続けた黒点領域 3664 は、あと 2日もすれば、太陽の裏側に回りますので、あと 2日ほど特別に大きな太陽フレアが発生しなければ、今回の強い地磁気の一連の事象は終了するはずです。
しかし、太陽活動自体は極大期に向けて大きくなり続けると予測されていますので、2025年から 2026年あたりにかけて、今回のようなことが何度も繰り返される可能性が強いです。
あと、地磁気が強い状態が続くと、人によるのですけれど、体調やメンタルに影響を強く受ける場合もありますので、ご留意下さい。
> ロシアのペテルブルグとスヴェルドロフスクにおける救急車の出動記録によれば、太陽活動が活発な日には、静穏な日に比べて、心筋梗塞と狭心症の発作が約 20%多い。(太陽活動と景気)
ともかく、今後 2、3年は太陽による影響が繰り返されるはずです。
<転載終了>