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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

災害時に人間の本性は出る

長い記事で、まだきちんと読んでいないが、重要な内容だと思うので保存しておく。災害時は無法状態となり、普段は隠されている本性を現わす人間が多いということだろう。

(以下引用)ブログ容量オーバーのため後半カット

「避難所でのレイプ」災害時の性暴力に光を当てたドキュメンタリーの教訓

3月1日放送の「埋もれた声 25年の真実〜災害時の性暴力〜」(画面を筆者撮影)

「性暴力」をめぐる報道が少しずつ増えている

 女性に対する「性暴力」の被害の実態がいろいろな形で明らかになっている。

 #MeToo運動の広がりなどでこれまで被害を受けても口をつぐんできた被害女性たちが少しずつ声をあげ始めたからだ。

 とはいえ、まだまだ被害にあった当事者の「自己責任」や「本人にも非が」などと被害者を責める風潮は今もこの国には根強い。

 特に震災などの「非常時」になると、とりわけそうした傾向が強くなってしまう。被災者がいる避難所や仮設住宅などで子どもや女性がレイプなどの性暴力被害にあうケースはこれまでごく一部の関係者にしか知られてこなかった。

 被災者であるという”弱み”。周囲の善意に依存せざるをえない弱み。避難所などは被災者全員が不自由や苦労を共有することで苦情や抗議、権利主張をするのをはばかる空気などで「声」をあげられない構図。そんな背景があるからだろうか。

「災害時の性暴力」の本格的なドキュメンタリーをNHKが放送した

 3月1日(日)の午前中に放送された「明日へつなげよう 証言記録『埋もれた声 25年の真実〜災害時の性暴力〜』」

 48分の長編ドキュメンタリーだ。 

 被災地で子どもや女性たちにこうした問題が起きているらしいことは、2011年に東日本大震災が起きた直後、筆者も取材で訪れた避難所などで耳にしたことがあった。しかし関係者も固く口を閉ざし、当時は取材を進めることはできなかった。

 テレビでは非常にデリケートすぎて扱うことが難しかったこの問題をNHKは今回、取りあげた。そこに紹介されたケースは被害者の壮絶な体験談がベースになっている。

 「被災地の性暴力」についてNPOや研究者などの協力を得て隠されてきた実態を掘り起こしたすぐれた報道番組だ。かなり長い文章になるが内容をくわしく紹介したい。その上で今回の報道が持つ意義について論考したい。 

 まず、この番組は性暴力などの被害を受けた当事者から支援団体や研究者らが1年がかりで聞き取った膨大なデータを基にしている。つまり、番組の中核は、番組制作者が当事者にインタビューしたのではなく、支援者や研究者が行った聞き取り調査結果そのものなのだ。結果はぶ厚い書類になっているが、その一つひとつの事案は悲痛なものだ。

避難所のリーダーに、「(夫を亡くして)大変だね。タオルや食べ物をあげるから、夜◯◯に取りに来て」と言われ、取りに行くと、あからさまに性行為を強要されました。(震災で夫を亡くした女性)

仮設住宅にいる男性がだんだんおかしくなって、女の人を捕まえては暗い場所で裸にする。周りの人も、“若いから仕方がないね”と、見て見ぬふりをして助けてくれませんでした。(20代女性)

複数の男性に暴行を受けました。騒いで殺されても、海に流され津波のせいにされる恐怖があり、その後、誰にも言えませんでした・・・。(避難所で性暴力を受けた女性)

出典:NHK「クローズアップ現代+」番組ホームページ

 同じような被害体験は2011年の東日本大震災をきっかけにスタートした24時間対応の電話相談窓口「よりそいホットライン DV・性暴力相談」にも寄せている。電話は24時間ずっと鳴りっぱなしで半分以上が性被害。相談件数は年間5万件に上るという。

「レイプ」「極限」「打ち明けたい」「苦しい」「怖い」「悲しい」

 画面には相談員が記した手書きのメモが映し出される。文字が生々しい。

被災地の性暴力の問題が浮かび上がったのは25年前の阪神淡路大震災

 阪神淡路大震災で被災した神戸などの被災地で性暴力のケースが報告されていた。避難所や仮設住宅などで女性や子どもたちが様々な性暴力のリスクにさらされていた。番組では、この頃からそうした声に耳を傾けてきたNPO法人「うぃめんずネット・こうべ」代表の正井禮子(まさい・れいこ)さんの活動を軸にして実態を描いていく。

 正井さんが直面したのは、被災で仕事が思うようにいかない夫からはけ口のようにドメスティック・バイオレンス(DV)を受けていても、周りは焼け野原で家から出て行っても他で暮らすことができないと泣き崩れる女性たち。被災した女性が近所の男性に「抱かせろ」と言われて性暴力の被害にあった話を聞かされた時もすごくショックを受けた。その場にいた支援者の女性が「あなた、それ警察にすぐ届けたの?」と詰問するように言ったという。

 被害者の女性はそれに対し、

「そこでしか生きていけない時に誰にそれを語れというんですか?」

と答え、ツーっと一滴の涙をこぼしたという。

「今度、もし大きな災害が起きた時には二度と同じようなことが起きないように発信しなければならない。」

 正井さんはそう決意したと話す。性暴力の被害を訴える声は正井さん以外の支援者にも届いていたが、ほとんどの被害者が警察には届け出ずに泣き寝入りしたという。

(正井禮子さん)

「たぶん当事者は声をあげられないと思った。そしたら、性暴力は許さないんだと私たちが声をあげるべきだと思ったの。」

 神戸市に性暴力の調査をして欲しいとお願いに行っても、調査する予算も何か実態があった場合に対応する予算もないと言われた。そこで正井さんは阪神淡路大震災の翌年から「被災地での性暴力」の問題をアピールして街頭でのデモ行進をするなどの活動を始めた。

週刊誌メディアで「レイプ多発」というセンセーショナルな形で報道された

 それでも実態を伝える流れだったのが、しばらくすると報道の流れが正反対の流れになった。

 「レイプ多発」がデマだという週刊誌報道が増えたのだ。

被害の証拠はない、「レイプ多発」は“虚報”、などと真逆の報道が増えていった

 さらに性暴力被害を伝えることが当事者への「セカンドレイプになっている」「なかったことにした方が当事者のためだ」と正井さんたちが批判の矢面に立たされるようになったという。

 1996年当時のことだが、この2,3年の間に日本社会で起きた財務省事務次官によるテレビ朝日女性記者へのセクハラや元TBSワシントン支局長による伊藤詩織さんへの性暴力のケースを見ても、結果的に被害を告発した側を攻撃して黙らせるような圧力はその後の時代にもなくなっていない。

正井さんも災害時の性暴力について口を閉ざすようになった

 しかし2004年のスマトラ島沖巨大地震が正井さんにとって転機になった。

 この時にも被災地で性暴力の被害が深刻化したが、スリランカの女性団体が避難所の性暴力の問題に立ち上がった。そのニュースを伝える小さな新聞記事を見つけたのだ。女性団体は自主的に実態調査を行って国に対策を求めたという。

 この頃から世界各国で性暴力撲滅を求める声が高まって勢いを増していた。国連総会でも女性に対する暴力の撤廃に関する宣言がグローバルな課題として採択された。

女性たちが声をあげて災害時の性暴力被害の解消を国などに訴える運動が世界で広がっていた

(正井禮子さん)

「女性たちはきちんとそのことを調査して国にまで持って行った。それを見て私はものすごく勇気づけられて、私たちも(阪神淡路大震災から)ちょうど10年経つのでこれまでの災害を女性の視点から検証することをやらないかと声をかけたら、みんなやろうやろうとなった。」

正井さんは再び声をあげ始めた

 正井さんは女性や地域の防災をテーマにした集会などに参加し、再発防止や支援の必要性を積極的に発言するようになった。

2011年3月、東日本大震災の被災地でも性暴力などのリスクを察知する人たちがいた

 東日本大震災の直後には日本中で47万人が避難所生活を余儀なくされた。福島県で最大の避難所のひとつ、福島県産産業交流館「ビッグパレットふくしま」で県職員として避難所運営責任者を務めていた天野和彦さんは3000人の避難者がごった返す生活の中で女性たちが恐怖を募らせていることを認識していた。酒を飲んだ男性が若い女性の隣にごろんと横になったり、女性がトイレに行く時に後をついて行く男性もいたという。

 福島県だけでなく岩手県でも性暴力被害のケースがあった。もりおか女性センター長だった田端八重子(たばた・やえこ)さんは東日本大震災前に正井さんの講演を聞いていたことから、かつての神戸と同じことがこの震災でも起きるのではいかと危惧していた。

 避難所などに支援物資を届けながら、女性たちの相談に応じているうちに女子高生から学校の帰りに車が横付けになって2人の男に車に引きずりこまれそうになったという友人がいるという話を聞いた。たまたま自転車で通り掛かった男性がいたため、拉致は未遂で終わったという。震災後、新聞記事には被災地の女性が性暴力やDVを受ける事件が相次いでいた。

 番組が映し出した記事の映像では「避難所倉庫で」「強姦致傷」「強盗」「ナイフで脅して乱暴」「停電に乗じ乱暴」「仮設で縛られ」「内縁の妻死亡」「監禁致傷」などの見出しが映し出される。

(田端八重子さん)

「正井さんが言ってらっしゃったことはここまで起こるかと。震災と性暴力というのは(関係)あるんだということを思っておかなくてはいけないということがはっきりした。」

 田端さんは国の暴力防止を推進する担当部署に電話した。担当部署である内閣府男女共同参画局の暴力対策推進室長だった原典久さんは「我々としてはあまり考えたことがなかったといいますか、私自身は深く認識した事はなかったです。」と正直に話す。

(原典久・内閣府暴力対策推進室長=当時)

「これは大変なことになるといろいろな声を聞いて、そこで気付かされてとにかく早めに動こうと。」

 内閣府は緊急の電話相談事業の立ち上げを決定して予算を捻出した。

デリケートな相談をしにくい避難所の問題点

 原さんは田端さんの誘いで避難所を視察した時に目にした光景に驚かされた。大勢の人たちが隣り合って電話を掛け合い、プライバシーというものがない。電話器が置かれていても周囲に大勢の人がいるので性被害などの相談電話をかけられるような状況にはなっていなかった。

 被災地の現場では支援者たちがそれぞれ状況の改善に取り組んでいた。

 宮城県で長年、性暴力やDVの問題に取り組んでいるNPO法人「ハーティ仙台」代表の八幡悦子さんは、女性が避難所などで男性に気圧されてなかなか声をあげにくい状況を把握して、一策を講じたという。女性向けの支援物資の中に相談窓口の連絡先を記したカードを忍ばせたのだ。特に女性の下着などとセットにして女性だけの手に渡るように工夫を凝らした。

 また福島県で最大の避難所だった「ビッグパレットふくしま」でも運営責任者の天野和彦さんが女性の被災者のために心を砕いていた。赴任して数日後に女性たち5、6人が責任者に会いたい、とやってきて「私たち、毎日が恥ずかしいんです」と言ったという。「私たちには着替える場所がない」と言う。

女性だけの専用スペース

 女性が安心して過ごせる場所が必要だと感じた天野さんは女性専用のスペースの設置を決定した。一部の男性からは不公平だという反対の声もあったが押し切った。倉庫に使っていた場所を活用して「女性専用スペース」をつくった。日本で初めての取り組みだった。着替えや授乳だけでなく、悩み事や相談の場としても活用されていった。地元で女性の支援活動に取り組んできたベテラン相談員が常駐するようになった。介護や子育てなどの悩みも腹蔵なく話せる空間になって「女性の専用スペース」は「女性たちの人権を守る砦」(天野氏の言葉)になっていった。

くわしい対応策が描かれたドキュメンタリー

 このドキュメンタリーが優れている点は、この天野さんや八幡さんが女性のために工夫した点などのディテールがきちんと描かれているところだ。当時の映像があるわけではない。あるのは本人のインタビューと当時の写真だけ。それでも状況は伝わる。内閣府の官僚や自治体、NPOなど様々な関係者が知恵を絞って「女性たちが居心地のいい避難所」や「プライバシーを守れる相談場所」に心を配っていたことがわかる。

 「神は細部に宿る」というのは特にドキュメンタリーの制作において鉄則と言ってもいい掟だが、こうしたディテールを番組で描くことで当時の関係者の思いや動きが手に取るようにわかる。すぐれたシーンだと評価できる。

 内閣府が予算化した電話相談事業は、岩手、宮城、福島と順繰りにスタートし、臨時の受付拠点は11か所となった。様々な場所からアクセスできる体制をつくった。内閣府もスーパーの建物の中に相談室を設けたり、「相談しやすい環境づくりに心を砕いた」(内閣府の原さんの言葉)。

 その頃、神戸市のNPO法人「ウィメンズネット・こうべ」代表の正井禮子さんの元にミシガン大学教授の吉浜美恵子さんから電話が入った。本格的な調査を行い、国に対策を求めるべきだと助言する電話だった。

「東日本大震災で阪神淡路大震災と同じようなことが起きると思うから、今度は本当に流言飛語と言われない、本当に信ぴょう性のあるデータを集めようよ。」

 女性たちにとって社会がよりよいものになるための調査をしよう。社会を変えるために協力してほしい。正井さんたちのそんな呼びかけに全国の支援団体や研究者らが賛同していった。

 このドキュメンタリーがさらにすぐれているのは、この問題が単に女性の人権を侵害する性被害が深刻だという捉え方だけにあるのではない。この問題が「防災」にとっても重要だという捉え方をしている点だ。

「性暴力の抑止」が防災につながる

 番組に登場する支援団体の人たちや研究者、さらに制作しているNHKの番組制作者たちもこうした考えで一致している印象だった。よくよく考えてみれば、大きな災害が起きるたびに女性たちの安全が守られず、そのつど人権が侵害されて人として尊重されず時に自殺を考えるような苦しい状況に追い込まれる事態が起きるのであれば、防災上でも解決すべき課題だということができる。この「防災」という視点は新鮮だった。

「防災」の観点からの大がかりな全国的な実態調査

 シングルマザーの問題に取り組んできたNPO法人「しんぐるまざーず・ふぉーらむ」などの支援団体がかかわった。日本で早くからDV(ドメスティックバイオレンス)の全国調査に取り組んだ経験がある湯前知子(ゆのまえ・ともこ)さんもこの調査メンバーに加わった。

(湯前知子さん)

「日本ではそれまでこのような調査がほとんどなかった。

最初の調査になりうるので今度の防災というものに活かしていきたいという私たちの気持ちはありました。」

 内外の災害現場を歩いて防災の体制を研究してきた静岡大学教授の池田恵子さんも実態調査が必要だと考えてチームに加わったという。

(静岡大学教授・池田恵子さん)

「相談窓口に出てくるものは本当に氷山の一角だと思うんです。数を論じるよりも、どんな事件がどういう場所のどういう状況で起こっているのかを詳細に知ることによって具体的な対策に結びつけやすい。」

 調査は避難所への立ち入りを許された現地の支援団体や医療関係者らの協力で進められた。信ぴょう性を高めるため、被害の内容や相手の人数、時間帯、加害者の属性など聞き取る質問は37項目。1年がかりで調査が行われたという。

 日本で初めての「災害時における子どもや女性に対する暴力の実態調査」が行われた。こうして2013年12月に「東日本大震災『災害・復興時における女性と子どもへの暴力』に関する調査報告書」がまとめられた。その紙の分量だけでも分厚いもので膨大な調査報告書であることが見てとれる。

 その内容についてはNHK「クローズアップ現代+」のホームページに以下のように記されている。

調査結果では、10代から60代までの女性や子どもたちが、さまざまな場所で、DVや性暴力の被害を受けていたことが明らかになりました。さらに、関係者が注目したのは「対価型(見返り要求型)の暴力」です。震災や津波などで夫や家族を亡くす、失業する、家財を失うなど、弱い立場の女性に支援をする対価として、性行為を要求するという事例が複数報告されたのです。

出典:NHK「クローズアップ現代+」番組ホームページ

 震災によって電灯もつかなくなった暗闇で、力のない女性たちが近くにいる男性からの性暴力に遭っていた実態が浮かび上がってきた。

(避難所で性暴力を受けた女性)

「複数の男性から暴行を受けました。

騒いで殺されても海に流され津波のせいにされる恐怖があり、その後も誰にも言えませんでした。」






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八切史観とは何か

八切止夫の「切腹論考」にはいろいろと示唆的な事が書かれているが、まだ全部読んではいない。以下の文章は、八切氏の発言ではなく、それに触発された私の妄想である。

とりあえず、「八切史観」は、日本史とは日本原住民と大陸系侵略者の闘争史である、という思想だと見ていいのではないか。武士や非人などは日本原住民で、公家や朝廷は大陸系であるわけだ。
そして、大陸系侵略者が原住民宣撫工作として用いたのが仏教だったわけである。
つまり、聖徳太子の頃が、その闘争の一番最初のものだったと思われる。蘇我氏が大陸系の中心で、その神輿に担いだのが今の皇室の祖だろう。
征服された日本原住民がエタ・ヒニンやサンカとなり、百姓(八切氏は原住民の中の「投降者」だと見ているようだが)となり、その中で武技(屠殺の技)を持つものから武士が生じたわけで、武士は公家の下働きであり下層階級だった。
仏教は「まつろわぬ民」を精神的奴隷にするための手段だったわけである。単なる手段だから、公家や皇室も本気で仏教を信じてはいない。だから、古来の日本神話伝説を「古事記」や「日本書紀」では採用したわけだ。また、「神道」というものも、べつに存在していなかっただろう。単なる地方地方の土俗風習や迷信が総合されて「日本神道」になっただけで、大陸系侵略者への反発から「神道」というものを仏教に対抗して作ったのだと思う。

織田信長の仏教嫌いというのも、鎌倉武士が仏教の中で禅宗だけを採用したのも、八切史観で納得がいく。なお、「八幡神」は、武家の守護神だが、「ハチ」は日本原住民に与えられた名称だと「切腹論考」ではされている。

ところで、初期の仏教の教えというのがどんなものだったか、よく分からない。般若心教的な「哲学」でなかったことは確かだろう。仏像の荘厳さで恐れ入らせる類のものだったかと思う。仏教の真髄を理解していたのは聖徳太子くらいではなかったか。
彼の「世間虚仮、唯仏是真」とは、現実(外界)は虚構であり、虚構(心が作り出すもの)こそが真の現実である、と私は解釈するが、それは私と同じ思想である。外物は、心の中で受容されることで現実化されるわけだ。それは、心が現実を作る、と言っていい。
ところで、「仏(佛)」とは何か、と言えば、それは漢字から判断するしかない。「弗」とは、「非ず」の意味で、ニンベン(人)にこれが付くわけだから、「人に非ざるもの」となる。つまり、「人であることから脱却すること」が「仏道」だとなる。一般には、人としてのすべての迷妄から脱却することだろうし、また六道輪廻から脱却すること、あらゆる欲望(愛情も欲望である)から脱却することである。つまりは「超人」となる道であり、「祖佛を殺す」禅宗などもその意味では仏教であるわけだ。

八切止夫「切腹論考」のこと

八切止夫の「切腹論考」は、存在だけは知っていたがあまり興味も持っておらず、当然、これまで読んでいなかった。
ところが、気まぐれに市民図書館から借りてきて読んでみると、切腹の話だけでなく、日本という国の様々な社会学的現象を根本から考察している、非常に珍しい、貴重な本である。
私も蒙を開かれたことが多くある。
たとえば、羽仁五郎が「都市の論理」の中で、「奴隷制国家においては公的権力が発生。国家は奴隷をもって憲兵・警察官にした」と書いているが、八切氏は日本も同じである、と書いている。実際、それが事実であることの例証を彼はこの本の中で幾つも挙げているが、それは措いておく。

そこで、なぜ身分制社会(奴隷制と言うより、この方が多くをカバーするだろう。)では、奴隷を憲兵・警察官にしたか、という問題だが、これは「憲兵・警察」が犯罪や暴動を扱う危険な仕事であり、また悪と直接に接することで悪を常に間近に見る不快な仕事だ、ということで、高貴な身分にはふさわしくない、とされたのだろう。古代中国で兵士が下賤な仕事とされたのと同じである。そして、兵士が下賤とされたのは日本も同じであり、手を血で染める仕事の者は「殿上には入れない」のが当然だったわけだ。それが平安中期くらいから平家の貴族化が始まり、その最初には平家は周囲の公家たちの軽蔑の対象だったことは「平家物語」に詳しく描写されている。

なお、この「切腹論考」には、日本社会では遊女はハイソな存在であった、ということが書かれており、それも私の認識と一致する。現代日本で言えば、遊女とは「芸能人」であり、「女性タレント」であり、しかも「枕営業」も当たり前、ということである。要するに庶民には手が出ない「高価な存在」なのである。売春そのものも、果たして「苦役」なのかどうか、私と同じ疑問を八切氏も呈している。まあ、儒教道徳のせいもあるし、「家」制度が国家の根幹である社会においては、女性の浮気で家督が得体の知れないタネの子供に相続されるのは一番注意すべきことだから、女性の貞潔に厳しかったのだろう。遊女や水商売女はその埒外だったわけだ。(当主の子であることが確実なら、妾の子でも女中の子でも家督相続の正当性のためには貴重だったわけであり、それが「腹は借り物」という思想である。要するに、「家」中心の社会では、当主の一番の仕事は種馬であることで、家の業務自体は番頭的存在がいれば済むだけだ。これは将軍家も大名家も豪商の家も同じである。)










高血圧の人向けの酒とつまみ

これは、ついでに、という感じだが、酒は毎日のように飲むので、私には重要事項である。
私は何となく最近は赤ワインか日本酒中心で、プチトマトをつまみのひとつにしていたが、虫の知らせだったかwww


(以下、引用先は同前)


「血圧」を適正化させる“酒”と“つまみ”(2)日本酒が血管を若返らせる

 では血圧を急変動させないためには、具体的にどんな種類の酒を選ぶべきか。秋津医師は語る。

「先にも触れたように、酒を飲めばいったんは血圧が下がります。でもこれは一過性のこと。長期にわたって飲み続ければ、やはり動脈硬化は避けられません。飲むのなら、動脈硬化を予防するポリフェノールが多く含まれる赤ワインなどを選ぶほうがいい」

 1992年、フランスのセルジュ・ルノー博士が、大量に脂肪食を摂取しているにもかかわらず、フランスでは心臓病やガンによる死亡率が他国に比べて低い理由は、国民が多飲する赤ワインの中に含まれるポリフェノールに抗酸化作用と血液凝固抑制作用にあることを発表。赤ワインは一躍注目されることになった。

「赤ワインを飲んだからといって動脈硬化が治るわけではありませんが、赤ワインは酒の中でも動脈硬化を抑える成分が多い。あとはアミノ酸を含んだ日本酒。これも同様に動脈硬化予防作用が期待できるので、飲むのなら蒸留酒よりも醸造酒のほうがお勧めです」(秋津医師)

 滝澤医師も「アミノ酸をたっぷり含んだ『天之美禄』である日本酒が一番」と断言する。

「日本酒を飲むと、他の酒類を飲んだ時より長時間体温が2度ほど高い状態が続き、皮膚表面の血液循環がよくなる。頬がほんのり染まってくるのは、末梢神経が広がり毛細血管の働きが活性化するからです。また日本酒には15%程度のアルコールとアミノ酸、糖分、ビタミンなど120種類以上の栄養物質が含まれていますが、中でも3大栄養素のひとつであるアミノ酸には血管を拡張させる作用が。アミノ酸が2〜10個程度つながったペプチドは血圧を降下させる作用があります」

 人間は血液により脳細胞や心筋へ栄養物を供給しているが、年を取ると血液の溶解作用が弱まり、血小板が凝集することで血栓ができる。結果、血液の輸送を阻害してしまうのだ。

 日本酒には血栓を溶解する酵素であるポリフェノールやウロキナーゼ、プラスミノーゲンなどが含まれているので、血液をサラサラにしてくれて血圧の急変動も防ぐ。だから、動脈硬化の防止に効果的なのだという。

「動脈硬化を引き起こす大きな要因のひとつが、動脈内壁に沈着した悪玉コレステロールの酸化です。日本酒に含まれるポリフェノールには悪玉コレステロールを酸化させないビタミンCやE、グルタミンなどの抗酸化物も多く含まれています。つまり、日本酒を飲んでいれば、血管も『ほろ酔いついで』に若返るというわけです」(滝澤医師)

 ただし、空腹での飲酒は血圧を急変動させる呼び水になるので注意を。胃が空っぽだとアルコール成分が胃で急速に吸収され、血中アルコール濃度が急上昇。肝臓での分解が追いつかなくなると血圧が大きく変動し、悪酔いの原因にもなるのだ。

 ならば、この目線で「つまみ」にもこだわってみよう。

 酒のつまみと言われて、まず思いつくのが、この季節なら枝豆だ。枝豆のたんぱく質にあるメチオニンはアルコールの分解を助け、肝機能の負担を軽くする。

 さらに枝豆は、高血圧の原因となるナトリウム(塩分)の排出を助け、利尿作用を促すカリウムを多く含んでいる。血圧適正化の意味において、実に理にかなった食べ物と言えよう。できればお皿に山盛りの量を用意しておきたい。

 加えて、栄養満点でアルコール代謝にも絶大な効果を発揮するのがトマトだ。ある実験では、酒を飲んでいる時にトマトを摂取することで、アルコールの代謝に関わる酵素が活性化し、体内アルコール濃度や体内にとどまる量が抑えられることが明らかになっている。つまみとして楽しむのはもちろんのこと、トマトジュースをチェイサーにしてみたり、焼酎割りで楽しむのもアリかもしれない。

 あるいは、お酒の前にコンソメスープやポタージュスープを飲んでおくと、血圧の急変動を抑えてくれる。自動販売機やコンビニなどで缶入りの温かいスープを手に入れておくといいだろう。

指圧をする際の注意

同前。

(以下引用)



血圧の新常識「腎臓さすり」で血圧を正常化する(3)8割以上は自力で治せる!

 時間も金もかからず、道具を使うことなく、誰でも手軽にできるセルフ・ツボマッサージ。しかし、だからこそ注意しなくてはならない点もある。そのひとつがツボへの圧のかけ方、つまり力の入れ具合だという。

「背中をマッサージする場合、拳に力を込めてグリグリと圧をかける人がいますが、あれはお勧めできません。特に腎臓というのは毛細血管がたくさん集まっている、とてもデリケートな臓器ですから、さすって温かくなるくらいで大丈夫。まずは乱暴に扱ってはいけない、ということを覚えておいてください」

 また、多くの読者がおそらくよかれと思ってやっているであろう、入浴中のマッサージも避けるべき、と指摘する。

「実はお風呂の中では、水圧と温度によって心臓に想像以上の負担がかかっています。そのため、若い人ならともかく、中高年が風呂の中でマッサージをしていると心臓が悲鳴を上げて血管がプツリ、なんていうこともあるので要注意です。風呂の中ではのんびりリラックスして、風呂から上がって汗が収まったあとにマッサージするほうがいい。体も清潔になって、よりリラックスできるはずです」

 ふくらはぎをマッサージする場合も、足首から上といった流れを無理に意識せずとも、全体に軽く揉んでやればいいのだという。

「血流を促す場合は下から順に上げていったほうが効果的ですが、揉みほぐすということを考えた場合は、特に上下の流れを意識しなくても大丈夫。力の入れ方はちょっと痛い、という程度がベストです」

 福辻氏が言うには「揉みほぐす」という行為は「太陽と北風」の話と同じで「これでもか!」とやればやるほど、余計ほぐれなくなるものなのだという。

「よくマッサージで『強めにやってください!』と言う方がいますが、あれは単に満足感を得るだけで、残念ですが効果としてはあまり期待できません。本来、ほぐすというのは優しく、少しずつ行っていくもの。グイグイやれば、逆に筋肉は『負けるものか!』とばかりに反発するので、優しくゆっくり揉んでやるほうがいいんです」

 こういった腎臓を元気にするマッサージを続けることで、しだいに腎臓機能が回復すれば血圧も安定。降圧剤の世話になることもなくなるだろう。

「誰でも年を取れば動脈硬化で血圧が高くなるのが当たり前。しかし基準値に引っかかったという理由で出された薬を飲んでいると、副作用で本来の体が持つ自浄力がなくなってしまいます。私の持論は、高血圧の8割以上は自分で治せる、ということ。先天的な高血圧症ではなく、途中から血圧が高くなった場合は必ず下げられます。体が柔らかければ、そこを通る血管が圧迫されることはないのですから、体をほぐせば血圧は安定、正常化するのです」

 百聞は一見にしかず。今日からさっそく、腎臓に効くツボマッサージを始めてみよう!