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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

電波と電磁波

ざっと読んだだけだが、長々と書いてもまだ「電波」と「電磁波」の定義が分からない。電波はすべて磁界を持つのなら、「電波=電磁波」と説明すればいいのではないか。

「電波」と「電磁波」のちがい

電磁波とは電界と磁界が互いに影響し合いながら空間を光と同じ速さで伝わっていく波のことをいいます。



電界

電気にはプラスとマイナスの極性があります。異なる極性のものは引き合い、同じ極性のものは反発します。このような電気の力が働いている場所を電界といいます。





磁界

磁石にはN極とS極があり、異なる極のものは引き合い、同じ極のものは反発します。このように、磁気の力が働く場所を磁界といいます。





電磁波の伝わり方

電磁波は水面に生じる波のような性質をもっています。池に物を投げ入れると波紋が広がります。投げ入れた瞬間に、図1のAの波ができます。その1秒後には、波が図2のBの位置まで進みます。電磁波も同じように空間を進んでいきます。

電磁波の周波数の単位はHz(ヘルツ)

電磁波は、波が連続して発生しているもので、連続する次の波が来るまでに進む距離を「波長」、1秒間に波打つ回数が何回あるかを「周波数」と言い、単位をHz(ヘルツ)で表します。

たとえば、1秒間に10回、波が繰り返されれば10Hzになります。


1000Hz (ヘルツ)  =1kHz(キロヘルツ)

1000kHz(キロヘルツ)=1MHz(メガヘルツ)

1000MHz(メガヘルツ)=1GHz(ギガヘルツ)

1000GHz(ギガヘルツ)=1THz

周波数によって異なる、電磁波の性質

電磁波は周波数によって、性質が大きく異なります。暖房器具が発する赤外線は物をよく温める性質があります。

可視光は人の目で見える電磁波で、周波数の低い方の赤から高い方は藍まで、色の違いとして認識されます。

紫外線には殺菌作用や日焼けを起こす作用がありますし、X線は物を透過する性質がありX線撮影などに用いられています。

自然界における電磁波の発生源としてよく知られているのは太陽です。太陽から発せられた電磁波のうち1GHzから10GHzあたりの電波と、300THzから1000THzあたりの可視光線は、大気や電離層※を通り抜けて地表に強く照射されています。晴天時の可視光線の強さは、約100mW/cm2とされています。


※高度約80kmから500kmの間に存在する、地球を取り巻く大気の上層部にある分子や原子が電離(物質が解離してイオンが生ずること)した領域。電波を反射する性質があり、遠距離通信に使われる場合がある。



電波と放射線

電磁波は、大きく「電離放射線」と「非電離放射線」の2種類に分けられます。

紫外線の一部やX線とγ線などの周波数がおおよそ3000THz 以上の電磁波は、エネルギーがとても大きく原子や分子に直接作用することができ、原子の中から電子を弾き飛ばす電離(イオン化)作用を引き起こします。このため、電離放射線とも呼ばれています。電離した原子によって遺伝子が傷つけられることが分かっており、この遺伝子損傷によって細胞ががん化する場合があると考えられています。

一方、電波は3THz以下と周波数が低く、原子の中から電子を弾き飛ばすエネルギーを持たないため、X線とγ線のような電離作用を引き起こすことはありません。このため、電波を含む3000THz以下の電磁波は非電離放射線とも呼ばれています。

超低周波電磁界とは

商用周波数(50/60Hz)の電磁波は超低周波(ELF:Extremely Low Frequency)電磁界とも呼ばれています。

超低周波(ELF)電磁界の波長は6,000km/5,000kmと地球の半径ほどの長さなので、例えば送電線の近くでも電波などとは異なり波の性質が非常に小さくなります。このため超低周波(ELF)電磁界の電界、磁界の領域については、電波とは別の安全基準が制定されています。

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精神の資本主義とセックスワーク

或る種のフェミニズム運動における「セックスワーク擁護論」に関する内田樹の論考の一部である。長いので、面白く感じた部分だけ転載する。論理的には他の部分のほうが明晰だが、この部分に女性の「性的自由」のパラドックス(それは「肉体の道具化」から生じている)が指摘されていて面白いからだ。内田の論自体には、まだ不十分な印象があるが、それがなぜかは「現代倫理学」の一部としていずれ考察したい。
売春を実行中の女性が客を軽蔑している、という視点は非常に重要だと思う。これは、女を買う男自身も自己軽蔑をしているのである。つまり、「欲望の動物」としての猿のような自分のどこにも、売春の場では高貴性が無いからだ。しかし、それは売春をする女性が見下げる資格があるというわけではない。性欲があるのは男も女も同じであり、性交の場ではどちらも動物なのである。つまり、「カネを払う」ことで、男は自分が相手より下の存在であるとされるわけだ。まさに、資本主義化された精神の一面だろう。

(以下引用)

4・
 上野千鶴子は小倉千加子との対談で、売春は女性にとって貴重な自己決定機会であるという議論を展開している。

「小倉:そしたら上野さんは、援助交際する女の子の気持ちも分かりませんか?
上野:わからないことはない。ただではやらせないという点で立派な自己決定だと思います。しかも個人的に交渉能力を持っていて、第三者の管理がないわけだから。(・・・) 援交を実際にやっていた女の子の話を聞いたことがあるんですが、みごとな発言をしていました。男から金をとるのはなぜか。『金を払ってない間は、私はあなたのものではないよ』ということをはっきりさせるためだ、と。(・・・)『私はあなたの所有物でない』ことを思い知らせるために金を取るんだ、と彼女は言うんです。」 (上野千鶴子、小倉千加子、『ザ・フェミニズム』、筑摩書房、2002年、231頁)

 上野は知識人であるから「政治的に正しいこと」を言うことを義務だと感じている。だから、ここで上野は売春を単に「容認する」にとどまらず、それが端的な「父権制批判」の「みごとな」実践であることをほめ称えることになる。自分が容認するものである以上、それは「政治的に正しい」ものでなければならない。それは上野の意思というより、上野が採用した「論理の経済」の要請するところである。
 たしかに売春こそ父権制批判の冒険的実践の一部であるとみなすならば、フェミニスト廃娼論をとらえたピットフォールは回避できる。しかし、「政治的な正しさ」を求めるあまり上野は売春をあまりに「単純な」フレームの中に閉じ込めてしまってはいないか。
ここのわずか数行で上野が売春について用いているキーワードをそのまま書き出すとその「単純さ」の理由が分かる。
「自己決定」「交渉能力」「第三者」「管理」「金」「金」「所有物」「金」。
 これが上野の用いたキーワードである。ご覧の通り、ここで上野はビジネスターム「だけ」を使って売春を論じている。上野にとって、売春はとりあえず「金」の問題なのである。「金」と「商品」の交換に際して、「売り手」が「買い手」や「問屋」に収奪されなければ、 それは父権制的収奪構造への「みごとな」批判的実践となるだろう。
 たしかに話はすっきりしてはいる。だが、すっきり「しすぎて」はいないだろうか。
 ここでは売春について私たちが考慮しなければならない面倒な問題が看過されている。
それは「身体」の問題である。
 売春する人間の「身体」はここでは単なる「商品」とみなされている。だが、身体を換金商品とみなし、そこから最大のベネフィットを引き出すのが賢明な生き方であるとするのは、私たちの時代における「ドミナントなイデオロギー」であり、上野が批判している当の父権制を基礎づけているものであることを忘れてもらっては困る。
 私たちの時代においてさしあたり支配的な身体観は「身体は脳の欲望を実現するための道具である」というものである。
 耳たぶや唇や舌にピアス穴を開けるのも、肌に針でタトゥーを入れるのも、見ず知らずの人間の性器を体内に迎え入れるのも、身体的には不快な経験のはずである。そのような行為が「快感」としてあるいは「政治的に正しい」実践として感知されるのは、脳がそう感じるように命じているからである。身体が先鋭な美意識やラディカルな政治的立場の表象として、あるいは「金」と交換できる商品として利用できると脳が思っているからである。
「金」をほしがるのは脳である。当たり前のことだが、身体は「金」を求めない。
 身体が求めるのはもっとフィジカルなものである。やさしい手で触れられること、響きのよい言葉で語りかけられること、静かに休息すること、美味しいものを食べること、肌触りのよい服を着ること・・・身体は「金」とも「政治的正しさ」とも関係のない水準でそういう望みをひかえめに告げる。だが、脳はたいていの場合それを無視して、「金」や「政治」や「権力」や「情報」や「威信」を優先的に配慮する。
 私は脳による身体のこのような中枢的な支配を「身体の政治的使用」と呼んでいる。
 上野が援交少女において「自己決定」と名づけて賞賛しているのは、この少女の脳がその身体を、彼女の政治的意見を記号的に表象し、経済的欲望を実現する手段として、独占的排他的に使用している事況である。少女はたしかにおのれの性的身体の独占使用権を「男たち」から奪還しただろう。しかし、それは身体に配慮し、そこから発信される微弱な身体信号に耳を傾け、自分の身体がほんとうに欲していることは何かを聴き取るためではなく、身体を「中間搾取ぬきで」100%利己的に搾取するためである。収奪者が代わっただけで、身体が脳に道具的に利用されているというあり方には何の変化も起こっていない。
 セックスワーク論は売春の現場においては、売春婦の生身の身体を具体的でフィジカルな暴力からどうやって保護するかという緊急の課題に応えるべく語りだされたもののはずなのだが、それを「売春は正しい」という理説に接合しようとすると、とたんに「生身の身体」は「道具」の水準に貶められる。
「金を払っていないあいだはあなたのものではないよ」と宣言することは、「金をはらっているあいだはあなたのものだ」ということに他ならない。だが、それは世界娼婦会議の売春婦たちが望んでいる、「金をはらっているあいだも、はらっていないあいだも」、売春が違法であろうと合法であろうと、人間の身体に対しては無条件にそれに固有の尊厳を認められるべきだという考え方とはずいぶん狙っているところが違うような気がする。

5・
 身体を道具視した視座からのセックスワーク論は、上野に限らず、身体を政治的な権力の相克の場とみなすフーコー・クローンの知識人に共通のものだ。次の事例はその適例である。売春容認の立場を鮮明にしている宮台真司のインタビューに対して、東大生にして売春婦でもある女性は売春の「効用」を次のように熱く語っている。

 「いろいろ経験したけど、自分の選択が正しかったと今でも思います。ボロボロになっちゃったから始めたことだったけれど、いろんな男の人が見れたし、今まで信じてきたタテマエの世界とは違う、本音の現実も分かったし。あと、半年も医者とかカウンセラーとかに通って直らなかったのに、売春で直ったんですよ。(・・・)少なくとも私にとって、精神科は魂に悪かったけれど、売春は魂に良かった。(・・・)私は絶対後悔しない。誇りを売っているわけでもないし、自分を貶めているのでもない。むしろ私は誇りを回復したし、ときには優越感さえ持てるようになったんですから。」 (宮台真司編『〈性の自己決定〉原論』、紀伊国屋書店、1998年、279頁)

 彼女の言う「誇り」や「優越感」はやや特殊な含意を持っている。というのは、この大学生売春婦が「優越感を感じた」のは次のようなプロセスを経てのことだからだ。

 「オヤジがすごくほめてくれて。体のパーツとかですけど。それでなんか、いい感じになって。今までずっと『自分はダメじゃん』とか思っていたのが、いろいろほめられて。(・・・) 最近になればなるほど優越感を味わえるようになって、それが得たくて。オヤジが『キミのこと好きになっちゃったんだよ』とか、『キミは会ったことのない素晴らしい女性だ』とか・・・。まあ・・・いい気分になっちゃいました。(・・・) オヤジは内面とか関係なく、私の体しか見てないわけじゃないですか。『気持ち悪いんだよ、このハゲ』とか思っているのも知らずに、『キミは最高だよ』とか言ってる(笑)。」(同書、276-7頁)

 上野が挙げた援交少女とこの学生売春婦に共通するのは、いずれも自分を「買う男」を見下すことによって、「相対的な」誇りや優越感を得ているということである。彼女たちは彼女たちの身体を買うために金を払う男たちが、彼女たち自身よりも卑しく低劣な人間であるという事実から人格的な「浮力」を得ている。
 しかし、これは人格の基礎づけとしてはあまりに脆弱だし退廃的なものだ。私たちが知っている古典的な例はニーチェの「超人」である。ご存知のとおり、ニーチェの「超人」は実定的な概念ではない。それは自分のそばにいる人間が「猿にしか見えない」精神状態のことを指している。だから「超人」は「笑うべき猿」、「奴隷」であるところの「賤民」を手もとに置いて、絶えずそれを嘲罵することを日課としたのである。何かを激しく嫌うあまり、そこから離れたいと切望する情動をニーチェは「距離のパトス」と呼んだ。その嫌悪感だけが人間「自己超克の熱情」を供与する。だから、「超人」へ向かう志向を賦活するためには、醜悪な「サル」がつねに傍らに居合わせて、嫌悪感をかき立ててくれることが不可欠となる。
 上野の紹介する「みごとな」援交少女と宮台の紹介する「誇り高い」売春婦に共通するのは、買春する男たちが女性の身体を換金可能な「所有物」や観賞用「パーツ」としてのみ眺める「サル」であることから彼女たちが利益を得ているということである。ニーチェの「超人」と同じく、彼女たちもまた男たちが永遠に愚劣な存在のままであり続けることを切望している。それは言い換えれば、父権制社会とその支配的な性イデオロギーの永続を切望するということである。
 この学生売春婦は性を「権力関係」のタームで語り、上野の「援交少女」は「商取引」のタームで性を語る。「権力関係」も「商取引」も短期的には「ゼロサムゲーム」であり、ゲームの相手が自分より弱く愚かな人間であることはゲームの主体にとって好ましいことである。だから、彼女たちが相対的「弱者」をゲームのパートナーとして選び続けるのは合理的なことである。しかし、彼女たちは、長期的に帳面をつけると、「自分とかかわる人間がつねに自分より愚鈍で低劣であること」によって失われるものは、得られるものより多いということに気づいていない。
 宮台によれば、「昨今の日本では、買う男の世代が若くなればなるほど、金を出さない限りセックスの相手を見つけられない性的弱者の割合が増える傾向にある。」 女性が「ただではやらせない」ようになり、そのせいで男性が「金を出さない限りセックスの相手をみつけられない」という状況になれば、たしかに性的身体という「闘技場」における男の権力は相対的に「弱く」なり、性交場面において女性におのれのわびしい性幻想を投射する「オヤジ」の姿はいっそう醜悪なものとなるだろう。当然それによって「今まで信じてきたタテマエの世界」の欺瞞性が暴露される機会が増大することにもなるだろう。だから、性的身体を「権力」の相克の場とみなす知識人たちが、売春機会(に限らず、あらゆる形態での性交機会)の増大に対して好意的であることは論理のしからしむるところなのである。
 しかし、私は依然として、この戦略的見通しにあまり共感することができない。
「自分より卑しい人間」を軽蔑し憎むことで得られる相対的な「浮力」は期待されるほどには当てにできないものだからだ。仮にもし今週一回の売春によってこの学生売春婦の優越感が担保されているとしても、加齢とともに「体のパーツ」の審美的価値が減価し、「オヤジ」の賛辞を得る機会が少なくなると、遠からず彼女は「餌場」を移動しなければならなくなる。他人を軽蔑することで優越感を得ようと望むものは、つねに「自分より卑しい人間が安定的かつ大量に供給されるような場所」への移動を繰り返す他ない。
「東電OL殺人事件」の被害者女性がなぜ最後は円山町の路上で一回2000円に値段を切り下げてまで一日四人の売春ノルマに精勤したのか、その理由はおそらく本人にもうまく説明できなかっただろう。私たちが知っているのはこの女性が「学歴」と「金」に深い固着を有していたということ、つまりその性的身体のすみずみまでがドミナントなイデオロギーで満たされた「身体を持たない」人間だったらしいということだけである。
 
 これらの事例から私たちが言えることは、売春を自己決定の、あるいは自己実現の、あるいは自己救済のための機会であるとみなす人々は、そこで売り買いされている当の身体には発言権を認めていないということである。身体には(その身体の「所有者」でさえ侵すことの許されない)固有の尊厳が備わっており、それは換金されたり、記号化されたり、道具化されたりすることによって繰り返し侵され、汚されるという考え方は、売る彼女たちにも買う男たちにも、そして彼女たちの功利的身体観を支持する知識人たちにもひとしく欠落している。性的身体はこの人々にとってほとんど無感覚的な、神経の通わない「パーツ」として観念されており、すべすべしたプラスチックのような性的身体という「テーブル」の上で、「権力闘争」のカードだけが忙しく飛び交っている。だが、この絵柄は私たちの社会の権力関係と商取引のつつましいミニチュア以外の何ものでもないように私には思われる。権力闘争の場で「権力とは何か?」が問われないように、経済活動の場で「貨幣とは何か?」が問われないように、性的身体が売り買いされる場では「身体とは何か?」という問いだけが誰によっても口にされないのである。

「チョリース」の由来




『チョリース』の解説

チョリースとは「こんにちは」という挨拶や「了解」「わかった」といった意味で使われる言葉である(同義・類似語に「チーッス」があるが、その派生語か否かは不明)。チョリースは渋谷を中心に関東エリアの若者の間で普及。タレント木下優樹菜が用いたことで、全国的に浸透した(下記註参照)。

註)木下優樹菜が所属するプラチナムプロダクションに問合わせたところ、チョリースは木下優樹菜による造語でなく、仲間内で使っていた言葉とのこと。
註2)ディスコ(クラブ)や一部エリアでは1990年代から既に使用

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99年段階での勝共連合・統一教会関係議員(週刊現代)

「阿修羅」から転載。古い記事だし、まだ目を通していないが備忘のため保存。


スクープ! 公安の極秘資料入手現職国会議員128人の「勝共連合・統一教会」関係度リスト(週刊現代, 99年2月27日号)

【引用者注記――ここに紹介するのは、講談社『週刊現代』が99年2月に暴露した勝共連合・統一教会系議員の顔ぶれである。現在の安倍内閣が日本の国益よりも暴力団その他の犯罪組織や外国企業の利益を優先する売国奴集団であることはすでに明らかであるが、この安倍政権と、それを擁立している与党に、統一教会系マフィアが浸透してきたことに、あらためて注目せねばならない。この記事でわかるように、変死した松岡利勝・農相は、統一教会工作員の「秘書」を4人も受け入れていたのである。こうして統一教会工作員に弱みを握られたあげく、様々な形でコントロールされ、売国的な政治犯罪の推進力として利用されて、最終的に橋本元総理や、松岡農相のように、ポイ捨てされてきたのであろう。現今の事態の重要性に鑑み、この記事をあらためて紹介し、本文記事の部分を下記にテキストデータとして再録したが、これはこの記事に、そこまでして世間に掲げるだけの公共性があるからだ。】


■■ここから記事本文の全引用開始■■
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週刊現代(1999年2月27日号、200~205頁)

スクープ!
公安の極秘資料入手
現職国会議員128人の
「勝共連合・統一教会」関係度リスト

     時任兼作と本誌取材班
       (ジャーナリスト)

 国民を守り、国民に奉仕する義務を負っている国会議員が、外国の、それも「反社会的」とされる団体のために動いているとするなら、それは国を売り、国民を売る行為に等しい。本誌が入手した「勝共推進議員名簿」に名前があがっている国会議員たちは、自らに降りかかった疑惑にどう釈明するのか。
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   「統一教会と勝共連合は友好団体」

 2月7日、統一教会(世界基督教統一神霊協会)が、ソウルのオリンピックスタジアムで合同結婚式を開催した。
この日、教祖・文鮮明氏(78歳)によって祝福を受け、結ばれたカップルは約3万9000組。日本人信者も1万人ほど参加して祝福を受けたという。

 この合同結婚式は、当初は日本で開催の予定で、文氏の入国申請も行われていたようだ。昨年9月22日の参議院法務委員会で、統一教会ウォッチャーでもある参議院議員の中村敦夫氏が、「来年2月3日ないし3月3日、統一教会がまた日本で合同結婚式をやる準備をしている」と政府側委員を追及している。

 中村氏がこのような質問をした背景には、元来、前科等がある外国人は入国を拒むことになっているはずの日本に、'92年、文氏が堂々と入国していたからだ。

「文氏は風紀繁乱(ぶんらん)罪や重婚などで2度も本国(韓国)で逮捕されているし、アメリカでも脱税で逮捕され、服役しているようなスキャンダラスな人物。出入国管理法上は、日本に入れないはずなんです。

 ところが'92年3月には、法務大臣が"特別の事情"を認めて入国を許可した。その裏には、自民党を中心とした"勝共議員"の暗躍があったんです」(中村氏)

 中村氏のいう"勝共議員"とは、「国際勝共連合」という政治団体から秘書を派遣されたり、選挙応援や資金援助を受けるなど、同団体と何らかのかかわりをもっている国会議員のことをいう。

 問題は、反共を掲げる勝共連合が、統一教会と密接な関係にあるという点だ。霊感商法被害救済弁護士連絡会事務局長の渡辺博弁護士も、こう断言する。

「勝共連合は統一教会を政治的側面から支援する団体で、スタッフは統一教会員。しかも、勝共連合の会長は、日本の統一教会の会長と同一人物です」

 統一教会側も、両団体の密接な関係を否定しない。

「勝共連合は、創始者が同じ(文鮮明氏)という意味で、友好団体です」(統一教会広報部長・大江益夫氏)

 幸い、今回の日本における合同結婚式は、文氏の入国申請が却下されて流れた模様だ。ただし、結果は不成功に終わったが、'92年と同様、今回も"勝共議員"が文氏入国のために暗躍した可能性はあると、中村敦夫氏は指摘する。
これは見過ごすことのできない大問題だ。

「統一教会に利する目的で活動している入間が、国会議員として国策に影響を与えたり、国家レベルの情報を入手できるということは、非常に間題です。国家機密の漏洩も危惧される」(前出・渡辺弁護士)

 こう批判される"勝共議員"とは、だれなのか。

 それを細かく調査した警視庁公安部の極秘資料を、本誌は入手した。'93年9月につくられた『勝共推進議員名簿(衆・参)』と題するB4サイズ9ページの文書がそれだ。中には、自民党を中心とする衆参両院議員249人、および勝共連合からの派遣秘書と確認された43人の姓名と、活動の状況・貢献度などが一覧表の形で収められている。

「この極秘資料は、'93年6月の東京都議選で、勝共連合に 1000万円を渡して票の取りまとめを依頼した都議候補の、選挙違反の摘発の際に押収した資料がもとになっている。勝共連合の幹部ら5人を逮捕し、その中央本部や東京本部をガサ入れして押収したものの中に、勝共議員に関する資料やフロッピーがあった。それをもとに、公安が整理・分析してまとめたのがこの資料です」(警視庁公安部関係者)


   選挙違反事件の押収資料を基に分析

 201~205ページの一覧表は、この極秘資料をもとに、作成したものだ。元のリストには現職と前・元職が含まれるが、本誌では現役の国会議員128人のみを掲げた。また、表の肩書は、'99年2月10日現在のものであり、元のリストでは衆議院議員だったり、他政党所属であった者も、現在の所属に変えてある。201ページ下段の囲みは、リスト作成の基となった資料についての説明だが、この部分は原本のままである。

 表を"熟読"していただく上でポイントになるのが、議員名の次にある「秘書」および①~⑧のチェック項目だ。順に説明していこう。

 「秘書」とは、勝共連合から送り込まれた秘書を指す。その秘書は統一教会員とされる。1とか2という数字は、そうした"勝共秘書"の人数。
また①~⑧の各項目は、201ページ下段囲みの①~⑧の資料に、その議員の名前があるかどうかをチェックしたもの。丸印がついている議員が該当する。

 ①は「勝共連合の趣旨に賛同し、その活動に協力を表明した友好議員」のリスト。

 ②は何かと批判の大きい統一教会の「原理教育」(実態は洗脳教育)を、その議員が受けたか否かを表す。教育は主として韓国で行われた。

 ③と④は、勝共連合の支部結成、ないしすでに結成されている支部の活動に、なんらかの「貢献」をした議員のリスト。④の中のA~Dの4ランクは、勝共運合側が貢献度を評価したもので、AやBは、かなり高い貢献度と評価されていることを示す。

 ⑤は「反共」を念頭に「日米安保のあるべき姿」を考える名目で、勝共が主催したセミナーに参加した議員リスト。

 ⑥は「友好議員」の懇親会に出席した議員のリスト。

 ⑦は、文鮮明氏が総裁を務める「世界平和連合」の「設立発起入」に名を連ねた議員のリスト。

 ⑧は、旧ソ連共産党による外国の友好党・組織への秘密裏の資金援助に関する情報の入手などに「助力」した議員のリストである。

 さらに議員によっては、備考欄に特記がある。

 はたして、このようなリストが存在し、かつその中に自分の名前が載っていることに、各議員はどう答えるのだろうか。事実関係は別として、少なくとも捜査当局が疑惑の目を向けていたのは間違いないのだ。本誌はこの①~⑧の項目に、秘書派遣の実態などを加えた全11項目の質問書を、128入の全議員に送った。表右端は、その回答である(ただし書きのないものはFAXでの回答。電話による回答は、「本人」とある以外は秘書による)。

 とにかくじっくりと表をご覧いただきたい。自民党を中心に、政界で重きをなす議員たちが名を連ねていることが、おわかりだろう。小渕内閣の閣僚の名もある。小渕恵三首相、与謝野馨通産相、高村正彦外相、関谷勝嗣建設相
・国土庁長官の4人だ。

 中でも、与謝野通産相は'93年時点で"勝共秘書"を雇い、ほぼすべてのチェック項目に丸印がつくという「友好議員」扱いになっているが、本誌の質問には、現職閣僚であることを理由に回答を拒否した。


   都知事選出馬の鳩山邦夫氏の名前も


 高村正彦外相も、貢献度でAランクがついている。元弁護士の高村外相は、統一教会関連の裁判では教会側の代理入を務めた経歴がある。

 「高村議員は教会系の会社からクルマを提供されるなど密接な関係があった。統一教会は北朝鮮と密接な関係にあり、わが国と北朝鮮の関係を考えると、外相としての適格性が問われる」(前出・中村氏)

 リストには首相経験者の名もある。「友好議員」に位置づけられている中曽根康弘氏は、備考欄で、わざわざ「統一グループに貢献」と特記されているし、羽田孜氏の貢献度もBランクと高い。

 竹下登氏、橋本龍太郎氏は、表ではさほど深い関連はなさそうにも思えるが、こんな内部証言を本誌は得ることができた。以下は、実際にある元閣僚の公設秘書として、3年間、活動した、元統一教会員・A氏(40歳)の証言である。

 「勝共には『まず秘書として食い込め。食い込んだら議員の秘密を握れ。次に自らが議員になれ』という文鮮明の指示がでている。それで、どんどん秘書が送り込まれているんです。このリストにはないが、実は橋本さんにも二人ついています。現在も私設秘書を務める地元・岡山の0氏と東京のY氏が統一教会員です。橋本さんは、かつて日本の統一教会の会長だった久保木修己氏と顔を合わせると、『やあ、久保木さん』といいあうような親密な関係でした。勝共の支部大会などにも、よく祝電をくれました」

 リストの中には、都知事選出馬問題で連日マスコミをにぎわせている柿澤弘治氏や鳩山邦夫氏の名も見える。とくに柿澤氏は、勝共秘書を抱え、原理教育まで受けたことになっているが、本誌の再三の取材申し込みに、ついに答えてはもらえなかった。

 中には、「友好」どころか、「統一教会会員」と明記された議員までいる。極秘資料の原本には、こう記されている。《同人は、夫婦共に統一教会員であり、何度も原理セミナーに参加し、夫人もアジア婦人連合の幹事として活躍》

 現在、文氏の妻の韓鶴子氏が来日しており、3月4日には日本の"勝共議員"も出席しての盛大な集会が、都内ホテルで予定されているという。票とカネに群がる恥を忘れた「友好議員」は誰なのか、国民は厳しくチェックしなければならないだろう。
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■■以上で記事本文の全引用おわり■■