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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

堕胎禁止法反対運動における女性の考えを推測する

男は妊娠した女性とその胎児の権利を同等に見るわけだが、女性からしたら、自分の体のことをなぜ他人に決められなければならないのか、という自己決定権の問題になるわけだろう。

胎児に人格を認めるかどうかは難しい問題だが、女性にとっては自分の体の一部でしかないわけで、いずれ自分から分離するものである点では爪か髪と似たものであるし、邪魔くさい存在である点では腫瘍みたいなものでもある。腕や足以下の存在だろう。
また、たとえばレイプによって望まない妊娠をしても堕胎ができないというのは女性側に対する大きな人権無視である。これもまた堕胎禁止派に言わせれば「胎児の人権はどうなる」ということになる。
受精段階から胎児の人権を認めるとしたら、堕胎合法化は殺人合法化でもあるわけで、ある種の宗教にとっては絶対に認められない思想になる。避妊すら認めない宗教もある。
おそらく、そうした宗教にほぼ無関係な日本でも堕胎合法化についての議論をしたら、女性の3分の2くらいが賛成し、男性の3分の2くらいが反対しそうな気がする。まあ、男性にとっては「どちらでもいい」が大半かもしれない。胎児の人権などと言っても結局は自分が妊娠して産むわけではないから所詮他人事である。ならば、法理的には、直接の利害関係者である女性の意志を優先すべきだろう。
つまり、たとえば私が自分の持ち家を売ろうとした時に、まったくの他人が、その家は風景の一部だから売るな、と命令できるか、というような話だ。これは胎児や子供の所有権が女性だけにあるという意味ではないが、胎児は女性が自分の体内で苦労して育てるものであるという点では男性には口出しする資格は無いように思う。



さんがリツイート

アイルランドの堕胎禁止法撤廃国民投票:YES圧勝の出口調査を受け、NO運動の主要団体が敗戦を認めた模様。

ホントに多くの若い人々(卒業試験中の留学生や新婚旅行先を変更したカップルもいた)が投票に帰国。 や米国の銃規制運動等と同様、若い女性達が牽引した運動だったとも分析されている。




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