癌治療と輸血
輸血が原因で死亡した患者が出ているという記事の一節である。輸血の使途で一番多いのが癌手術だというのは知らなかったが、抗癌剤は癌細胞だけでなく全身の臓器を弱らせるから、骨髄の働きを低下させるのは当然だ。つまり、手術中の輸血だけでなく、手術後にも長期間の輸血が必要になる、ということだろうか。
■がん治療に不可欠
輸血は大けがした際に受けるイメージが強いが、実は最も多い使途は、がん治療だ。
抗がん剤は、がん細胞を攻撃するだけでなく血液の細胞を作る骨髄の働きも低下させるため、血液の成分補充に輸血をすることがある。国民2人に1人ががんにかかる時代に、血液製剤の重要性は増している。
それに対し、献血者数は減少が著しい。96年度に年間600万人だったが、2016年度は483万人に減り、特に若年層の減少が大きい。
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