統合失調症(私は精神分裂病と言う方が分かりやすいと思っている。)についてのウィキペディア記述の一部である。夏目漱石などもこれだったようで、作品から見ると追跡妄想・被害妄想などの症状があったと思われる。つまり、イギリス留学時の漱石に見られるような
異常なほどの思考・神経機能の使い過ぎ
は、天才性の表れでもあるわけだ。並みの人間はこれほどの思考の集中力を持たない。集中しすぎて神経や精神が疲弊するのだろう。ネット内の馬鹿どもが「糖質」と揶揄するような「甘いもの」ではない。
統合失調症に共通する症状は、思考や行動、感情がまとまりにくくなることである[22]。自閉や連合障害からくる脳の疲弊によって、一部の患者では特徴的な幻覚や妄想を発症する頻度が少なくない。また社会的または職業的機能の低下すなわち、仕事、対人関係、自己管理などの面で1つ以上の機能が病前に獲得していた水準より著しく低下している[23]。
認知、情動、意欲、行動、自我意識など、多彩な精神機能の障害が見られる。大きく陽性症状と陰性症状の二つがあげられ、他にその他の症状に分けられる。全ての患者が全ての症状を呈するのでないことに注意が必要である。
WHOによる国際的予備研究によれば、最も多く見られる症状は幻聴や関係念慮であり、患者の約70%に認められた。
陽性症状[編集]
陽性症状(Positive symptoms)とは、おおよそ急性期に生じるもの。妄想や幻覚などが特徴的である。
思考の障害[編集]
思考過程の障害と思考内容の障害に分けられる。総合的に診て自閉症と重複し、誤診されることもたびたびある。統合失調症の最大の特徴はこの自我意識面での思考の障害であるとされる。
思考過程の障害[編集]
- 話せない状況:思考に割り込まれると神経過敏や鬱状態になり、考えが押し潰されて、まとまらない話になってしまう。思考が潰れることで今までやってきたことは何だったのかという自己喪失に陥る。
- 的外れな応答:他人の質問に対し、的外れな答えを返すことがある。周囲の人間から、話をよく聞いていない人物と見なされることがある。
- 集中能力の喪失:テレビを視聴したり、新聞記事を読むことが困難となる[25]。
- 異常なほどの思考・神経機能の使い過ぎ:思考や神経の安定性・リラクゼーションが保たれず、絶えず考え・思考が浮かんでくると訴える自生思考や相手に自分の考えが知れ渡っていると解釈し思い込ませられる思考伝播、自他の境界が曖昧になる境界障害などの通常ならばあってはならない思考によって障害・邪魔されるため、時間に関係なく睡眠が安心して落ち着いて普通にできなかったり、食物を食べても、思考や神経に栄養が奪われて、結果的に食べても体重が太れないといった体重の劇的な痩せや減量、顔の頬がすぐにこける、頭髪の細毛化、薄毛状態が引き起こされるケースもある。抗精神病薬の服用によって、そうした敏感な熱思考状態や神経の過度の使い過ぎ状態がいくぶん緩和し落ち着くこともある。統合失調症は、単なる思考機能・神経の使い過ぎから起こる神経症レベルで説明がつくほど単純な疾患ではない。重度の神経症・神経障害と同等レベルで解釈できるか否かは区別の判断が微妙に困難極まるものがある。勿論、統合失調症患者の精神症状と、強迫神経障害患者の神経症状とを比べた時、前者の方がはるかに症状が複雑で重いとされる今日の医学的な考え方・見解が肯定・是認できうるものと言える。
思考内容の障害(妄想)[編集]
妄想 (Delusions) とは、客観的に見てありえないことを事実だと完全に信じること[25]。以下のように分類される。
- 被害妄想:「近所の住民に嫌がらせをされる」「通行人がすれ違いざまに自分に悪口を言う」「自分の体臭を他人が悪臭だと感じている」などと思い込む[25]。
- 関係妄想:周囲の出来事を全て自分に関係付けて考える。「あれは悪意の仄めかしだ」「自分がある行動をするたびに他人が攻撃をしてくる」などと思い込む。
- 注察妄想:常に誰かに見張られていると思い込む[25]。「近隣住民が常に自分を見張っている」「盗聴器で盗聴されている」「思考盗聴されている」「監視カメラで監視されている」などと思い込む。
- 追跡妄想:誰かに追われていると思い込む[25]。
- 心気妄想:重い体の病気にかかっていると思い込む。
- 誇大妄想:患者の実際の状態よりも、遥かに裕福だ、偉大だなどと思い込む。
- 宗教妄想:自分は神だ、などと思い込む。
- 嫉妬妄想:配偶者や恋人が不貞を行っている等と思い込む。
- 恋愛妄想:異性に愛されていると思い込む。仕事で接する相手(自分の元を訪れるクライアントなど)が、好意を持っていると思い込む場合もある。
- 被毒妄想:飲食物に毒が入っていると思い込む[25]。
- 血統妄想:自分は貴人の隠し子だ、などと思い込む。
- 家族否認妄想:自分の家族は本当の家族ではないと思い込む。
- 物理的被影響妄想:電磁波で攻撃されている、などと思いこむ。
- 妄想気分:まわりで、何かただ事でないことが起きている感じがする、などと思いこむ。
- 世界没落体験:妄想気分の一つ、世界が今にも破滅するような感じがする、などと思いこむ。
一人の統合失調症患者においてこれら全てが見られることは稀で、1種類から数種類の妄想が見られることが多い。また統合失調症以外の疾患に伴って妄想がみられることもある。関連語に妄想着想(妄想を思いつくこと)、妄想気分(世界が全体的に不吉であったり悪意に満ちているなどと感じること)、妄想知覚(知覚入力を、自らの妄想に合わせた文脈で認知すること)がある。
また、上記の妄想に質的に似ているが、程度が軽く患者自身もその非合理性にわずかに気づいているものを「 - 念慮」という。
これら妄想症状は突発的に起こることもあれば、数週間をかけて形成されていくこともある[25]。クレペリンは躁うつ病の特徴として迫害妄想をあげており、双極性でないことが診断に重要である。