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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

農業自動化の現実

まあ、ほとんどの人には無縁の話だろうが、ネット知識やテレビ知識で物事を語る危険性を示す話である。

 
(以下引用)

農業自動化全然進んでない

https://b.hatena.ne.jp/entry/blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/2010596.html

この辺見てて思ったけど、はてなーってネット情報に踊らされすぎてる

テレビ情報鵜呑みにしないくせにネット情報鵜呑みにするよな

ドローン農薬散布の実情

農業の中でもとりわけ稲作でドローンの利用が考えられているけれど

その主な利用として期待されてるのが農薬散布

から小型ヘリとか小型飛行機みたいなのを使った農薬散布はあるんだけど

とてつもなく費用が高いかあんまり進んでなかった

ドローンになってそれが格安になったから期待されてるんだけど実情はなかなか厳しい

安くなったといっても農薬散布できるぐらい大型のドローンになると100万とかになってきて

個人農家で買うには投資対効果がまだちょっと薄い

村とか市とかの単位で買えば良いって簡単にみんな思うし実際やってるとこもあるんだけど

そもそも農薬って蒔く時期が厳密に決められていてそこから少しでもズレると効果が薄くなる

あと雨に弱い場合とかもあって天気予報と睨めっこしながら農薬蒔くんだけど共同所有だと融通が利かなくなる

まり使いたいときはみんな一緒で共同利用しにくい

コンバインとか田植機とかと似てる

昔の小型ヘリとか飛行機はどうだったかっていうと、地域まとめて農薬散布してたのでそういう問題は無かった

ドローンはそんなに広い範囲農薬蒔けないので結局個人所有になる

結局、各家庭で個人所有するぐらいなら村単位で小型ヘリとか持たせた方がいいよね、っていう感じになってる

ただ、人手で散布しても1日でざーっと終わってしまうのでやっぱ人件費の方が安いよね、という話になるし

北海道とかの広いとこだとそういうわけにもいかないけど、小型ヘリでいいよね、ってなる

自動運転トラック

夜寝てる間に田んぼを耕してくれるという夢のような話だけれどこれも厳しい

ただ単に耕すだけならまだしも、田んぼって割と綺麗に畝を作らないと水はけが悪くなる

自動運転GPS制御されてる場合は誤差が大きくて畝を綺麗に作れない

補正情報貰ってセンチメータレベル補正が効けば比較的真っ直ぐ走るけど投資費用半端ない

田植え稲刈りなんてのは運転二の次でどっちかっていうと苗の補充や籾の運搬なんかの方が遙かに大変

軽トラ自動運転付けてボタン一つで家まで持って帰ってくれる方が遙かに嬉しいが、公道を走る自動運転レベルがどれぐらいかはご存じの通り

クローズド田んぼの中だと自動運転が楽に出来ます、っていう話だけどそもそも需要あんまりない

楽な稲作への転換

そもそも今の稲作のやり方を続けて自動化するってのは無理があって

人間作業やすいように設計された稲作の方法じゃなくAI作業やすいような稲作の方法への転換、っていう考え方がある

例えば苗を作って田植えするんじゃなくて種を直播きしよう、とかいう試み

収穫量は減るが稼働も減るし自動化もしやすいのでトータルとしてはバランスが良いという考え方

しかし実際にやってみると昔はいなかったジャンボタニシに種を全部食べられて全滅っていうね

考え方はあってると思うけれど実用化するにはまだまだ先が長い

1年に1回しか実験できないのも辛い

テレビでやってるのは「実証実験

よくテレビで出てくるのは大学とか大手企業とかが参加した実証実験

お金は全部出してくれるしなんなら謝礼や使用料とかを払ってくれる

なのでドローンを使った夢のような農業とか無人で耕すとか採算度外視実施して

そんでテレビとかメディア使って企業アピールする

いざ実用化ってなると上記のような問題にぶち当たって実現せずにいつの間にか無かったことになる

学術系のこういうムーブメント否定はしないけどもうちょっと考えてやって欲しい

ただただ目の前の科研費とか研究費を消化するためにやってるようにしか見えないし

下手にメディア受けするもんだから見ている側はiPhoneが発表されてるのと同列に扱ってしまって

「すぐにでも実現可能でしょ?」

みたいなブコメを生み出してしま

ホントやめて欲しいしみんなもちゃんニュース見て欲しい

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「見殺し」の法的犯罪性と道徳的犯罪性

「阿修羅」所載のあっしら氏の投稿だが、倫理学の問題として面白いので転載する。
この問題へのあっしら氏自身の回答も載せておくが、いまひとつ論理が分からない。まあ、私がいい加減な読み方をしているのだろうが、福岡登山隊の行為を肯定しながら、日本がそうでない社会(人を助ける社会)であってほしいというのは、ストレートにつながらないだろう。もし言うなら、「法的には無罪だが、人道的には有罪」と明確な説明をすべきだと思う。

(引用1)

96年福岡チョモランマ登山隊の「見殺し」行為をどう評価します?
http://www.asyura2.com/0403/dispute17/msg/410.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 4 月 28 日 18:38:30:Mo7ApAlflbQ6s
 


真相ハンターKさんとのやり取りのなかで、「イラク邦人3名人質事件」の家族の言動を、内容ではなく言動そのものに対し非難(罵倒)した人たちを「カス」と呼びました。

かすかな記憶したなかった話でしたが、現在読んでいる『私物化される世界』のなかに、96年福岡チョモランマ登山隊がチョモランマ(エベレスト)北壁ルートで登頂に挑んだときに起きた「見殺し」行為が取り上げられていました。

(『私物化される世界』(阪急コミュニケーションズ:ジャン・シグレール著:渡辺一男訳:本体2800円)は読了後に推奨書籍として紹介したいと思っている)

福岡チョモランマ登山隊の「見殺し」行為は後に国際的な論争を引き起こしましたが、是非のいずれでもあっても「カス」と言うことはできない価値観に基づく選択の問題だと思っています。

多くの方に、福岡チョモランマ登山隊の「見殺し」行為は是か非か、そう選択した理由を投稿していただければと思っています。

ワガママで恐縮ですが、持論は保留にさせていただきます。

福岡チョモランマ登山隊の「見殺し」行為に関する事実情報や議論情報をお持ちの方はそれも紹介していただければと思います。

【福岡チョモランマ登山隊の「見殺し」行為の概要1】

『私物化される世界』が取り上げた「見殺し」行為の内容を転載する。

P.90~91

「 一九九六年五月十一日の明け方、二人の日本人登山家と三人のシェルパがエヴェレスト北壁の岩棚の下にかろうじて設営されたキャンプを後にした。彼らは高度八三〇〇メートルに達していた。彼らの目的は、北壁経由でエヴェレストの頂上(八八四八メートル)に立つことだった。五四八メートルの高度差と一五〇〇メートルの距離を克服するのに、下山も含めて最大で九時間と見積もられていた。それはぎりぎりの計算に基づいていた。
生還しようと思えば、暗くならないうちにふたたび第三キャンプに戻らなければならない。条件はひどくきびしい。嵐が起きた。全員が登攀にとりかかった。高度八五〇〇メートルの絶壁の上に岩鼻が張り出している。その雪の中、登攀ルートのすぐ数センチ脇に、一人のインド人登山家が倒れているのに一行は気づいた。負傷し、力は萎えて、すでに半ば凍死しかかっていた。しかし、彼はまだ話すことはできた。二人の日本人は立ち止まることなく、登攀を続けた。午前も遅くなって、高度八六三〇メートルの地点で一行はいったん停止した。垂直に切り立った壁、水に覆われた三〇メートルの高さの岩が阻んでいる。そこで彼らは酸素ボンベを交換し、少し食物を摂った。
 ふと右手に目をやった日本人の一人は、そこにさらに二人のインド人を発見する。一人は横たわっていて、死んでいた。もう一人は雪の上にしゃがみこんでいる。生きている。
 日本隊は登攀を続けた。メンバーのうち誰もその生存者に食べ物や酸素を与えなかった。言葉は交わされなかった。ただ視線だけが交わされた。
 三時間半後、五人の登攀者は超人的な努力の末にエヴェレストの頂上に達した。
 谷へ戻ってから、ネパール人シェルパは語っている。彼らはショックを受けた。高山への探検では、公海上の船長がそうであるように、リーダーに決定権がある。他の者たちは指示に従う。しかし、シェルパたちは置き去りにされたインド人のすがるような眼差しを忘れることができなかった。
 インドと日本で議論の応酬があった。新聞はこの事件を大見出しで報じ、インドでも日本でも日本の登山家たちの行動がきびしく批判された。
 このような事情を受けて、二人の日本人登山家は弁明のために記者会見を開いた。探検のスポークスマン、二十一歳の重川英介はこう説明する。「私たちは自力で頂上に登るのです。登攀のためにあらゆる努力を傾けます。疲労困憊していて、助けることができなかった。八〇〇〇メートルのかなたでモラルを発揮することは不可能です」」

【福岡チョモランマ登山隊の「見殺し」行為の概要2】

1996年平成8年5月11日、福岡チョモランマ登山隊(隊長:矢田康史)の花田博志と重川英介、シェルパ3名が、チョモランマ(エベレスト、8848m)に登頂(インド・チベット国境警察隊を救助しなかったため、その後、論争となる)

http://www.ameame.com/dic/dic-his/his-06.HTM


(引用2)


私の見解
http://www.asyura2.com/0403/dispute17/msg/507.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 4 月 30 日 17:21:19:Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: 96年福岡チョモランマ登山隊の「見殺し」行為をどう評価します? 投稿者 あっしら 日時 2004 年 4 月 28 日 18:38:30)


皆さん、レスありがとうございます。
個々にレスを付けたい(付けるべき)という思いもありますが、ここでのお礼で代えさせていただきます。

(皆さんのお考えを読ませていただき、ほっとすると同時に暖かい気持ちになりました)

このケースを『私物化される世界』で取り上げた著者ジャン・シグレールさんの意図は後ほど引用させていただきます。
その前に私の見解を書き込みさせていただきます。
============================================================================================
スレッドの書き込みで「福岡チョモランマ登山隊の「見殺し」行為は後に国際的な論争を引き起こしましたが、是非のいずれでもあっても「カス」と言うことはできない価値観に基づく選択の問題だと思っています」と書いたように、このケースをどう評価するかはとても難しいと思っている。


結論:福岡チョモランマ登山隊の「見殺し」行為は是認できる。

理由:チョモランマ北壁ルート登頂という、膨大な準備をかけ命賭けで挑んだ行為の真っ只中で遭遇した出来事であり、遭難していたインド人も同じ立場の登山家たちだと見て「見殺し」したとしても倫理的に法的にも誤りではないと考えるからである。

(遭難者がインド・チベット国境警察隊に属しているとはわからなかっただろうし、わかったとしても登頂をめざす登山家としてそこにいると思うのは自然だ。そして、遭難者がインド・チベット国境警察隊に属しているとわかった上での経緯ても結論は変わらない)

重川英介さんと花田博志さんは、ベースキャンプ周辺や日本で危難に陥っている人に遭遇したら、日頃鍛えた体力と知力を駆使して、他の人なら尻ごみするかもしれないケースでも助けようとする人たちなのかもしれない。

重川英介さんと花田博志さんは、自分たちが「見殺し」にしたインド人たちと立場が逆になったとしても、救ってもらえたらうれしいとすがる気持ちを持つとしても、「見殺し」されたからといって非難したり怨んだりすることはないはずである。

もちろん、インド人たちを実際に救出できたかどうかは別として、チョモランマ登頂を断念し、酸素ボンベの中身や食べ物を遭難者たちと分かち合い遭難者たちの体力が回復する道を選択することはできる。
(自分たちが帰還できる条件を確保した上で分け与えても遭難者たちが可能な助力を得ても下山できないことがわかったら、そこで「見殺し」にすることはやむをえないというより、そうすべきだと思う)

しかし、難関とされる世界最高峰チョモランマの北壁ルート登頂を目的とした事業に挑んでいる人達にそれを求めるのは、経営者(資本家)に競争関係にある他の会社の危難を救えと言うに等しい筋違いの要求だと思える。

(このケースで日本人登山家を倫理で非難するのなら、企業が、生き残りを賭けて競争を続け、他の企業の破綻に喜ばないとしても知らぬ顔をしている“日常”も非難しなければ筋が通らないことになる)


登山家は、頂上近くで遭難者に出会ったことで断念するくらいなら、端からチョモランマ北壁ルート登頂に目指さないように思える。
(キャリア志向なのかキャリアに価値を感じないかという違いで、世の中の見え方や出来事に対する感じ方が違うということをイメージしてもらってもいい)


このケースは、日本人登山家をサポートしたネパール人シェルパと日本人登山家の価値観の違いを際立たせているとも思う。
シェルパは、難関を克服する満足感や最高峰を極める喜び、そして、それらで得られる名誉とはほぼ無縁で、お金を稼ぐ目的=仕事として同行していたはずだ。すでに何度か北壁ルートでの登頂も経験しているだろう(名誉を得られる登山家よりも重い荷をかついで..)。
言いかえれば、自分や家族が生きるために高度8500メートルまで登ってきた人たちだ。だから、生きようとしている人として、「置き去りにされたインド人のすがるような眼差しを忘れることができなかった」し、置き去りにした日本人登山家を“告発”もしたのだろう。


日本政府は、「イラク3邦人人質事件」で、「テロには屈しない」という政治的価値観を尊重して3人を実質的に見殺しにした。
そのような政府の態度に抗して、人質の家族は「自衛隊の撤退も考慮しろ」と政府に訴えた。それを、“家族のとんでもない言動”として非難したり罵倒する人もいた。

私は、「テロに屈しても、人質を助けるためには...」という人も「テロに屈するべきではない」という人もカスだとは思わない。しかし、「テロに屈しても、人質を助けるためには...」という家族を、そのような言動をしたからといってバッシングしたひとはカスだと思っている。
そして、「テロに屈しない」はいいとしても、その裏で可能な人質解放策を講じなかったとしか思えないのみならず、人質家族バッシングを誘導した日本政府=小泉政権=連立与党の連中は最大のカスだと断ずる。


私は端からチョモラマン登頂をめざさない人間だが、社会が、「インド人たちを実際に救出できたかどうかは別として、チョモランマ登頂を断念し、酸素ボンベの中身や食べ物を遭難者たちと分かち合い遭難者たちの体力が回復する道を選択する」ものであってほしいと思っている。
おいそれとはそうできないたいへんなことだとはよくわかっているつもりだが、どうしてもチョモラマン北壁ルート登頂を達成したのならチャレンジし直せばいいじゃないかと思うし、それに価値を認める人が多いのなら断念した登山家たち人がチャレンジし直せるような世界であって欲しいと思っている。






薬のマイナス面があまりに軽視されすぎ

まあ、あらゆる薬は副作用がある、という前提で考えるべきだろう。薬の効用(プラス)と副作用(マイナス)を比較してプラスが圧倒的に大きいという判断で薬は使用すべきであり、高血圧などはそのプラス面が本当か嘘か分からないのが困るところである。
私も一時降圧剤をやめていたが、日常的に200を超えるのはさすがに怖いので、びびってまた再開しているwww いや、即死するならまだしも半身不随とか寝たきりで余生を送るのは御免である。まあ、そうなった時に自死が選べるような法体制を作るべきだろう。

(以下引用)

それなぁ 何でもかんでも胃粘膜保護の胃薬がセットになってるよね(あれ 要らんやつ) ハッキリ言って薬飲み過ぎ 老人ホーム勤務の時 105歳の方が看取りとの事で処方0にしたら みるみるお元気になり 自分で車イスで歩けるようになった事例もあるよ
引用ツイート
小本田絵舞コモトダエマイ➡ベイプ酒場⇒延期*フェチフェス1月開催
·
誰しも年とるし薬と共に生きるの 避けられない たまにでいいから親の飲んでる薬と 量はチェックしてみるのオススメ

エナラプリルマレイン酸塩

医療用医薬品 : エナラプリルマレイン酸塩

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医薬品情報


総称名 エナラプリルマレイン酸塩
一般名 エナラプリルマレイン酸塩
欧文一般名 Enalapril Maleate
薬効分類名 持続性アンジオテンシン変換酵素阻害剤
薬効分類番号 2144 2179
ATCコード C09AA02
KEGG DRUG D00621 エナラプリルマレイン酸塩
商品一覧 商品一覧(他薬効を含む) 米国の商品 相互作用情報
KEGG DGROUP DG01925 レニン・アンジオテンシン系降圧薬
商品一覧 商品一覧(他薬効を含む)
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2018年8月 改訂 (第18版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名欧文商標名製造会社YJコード薬価規制区分
エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「オーハラ」 (後発品) ENALAPRIL MALEATE TABLETS 5mg「OHARA」 大原薬品工業 2144002F2314 10.1円/錠 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)〔高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある。〕

デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者〔「3.相互作用」の項参照〕

アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者〔「3.相互作用」の項参照〕

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕

アリスキレンを投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。)〔非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。(「2.重要な基本的注意」の項参照)〕

効能・効果及び用法・用量

効能効果

本態性高血圧症、腎性高血圧症、腎血管性高血圧症悪性高血圧

下記の状態で、ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤を投与しても十分な効果が認められない場合

慢性心不全(軽症〜中等症)

用法用量

高血圧症

通常、成人に対しエナラプリルマレイン酸塩として5〜10mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、腎性・腎血管性高血圧症又は悪性高血圧の患者では2.5mgから投与を開始することが望ましい。

通常、生後1ヵ月以上の小児には、エナラプリルマレイン酸塩として0.08mg/kgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

慢性心不全(軽症〜中等症)

本剤はジギタリス製剤、利尿剤等と併用すること。
通常、成人に対しエナラプリルマレイン酸塩として5〜10mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、腎障害を伴う患者又は利尿剤投与中の患者では2.5mg(初回量)から投与を開始することが望ましい。

用法用量に関連する使用上の注意

重篤な腎機能障害のある患者〔本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、過度の血圧低下、腎機能の悪化が起きるおそれがあるので、クレアチニンクリアランスが30mL/分以下、又は血清クレアチニンが3mg/dL以上の場合には、投与量を減らすか、もしくは投与間隔をのばすなど慎重に投与すること。〕

小児等に投与する場合には、1日10mgを超えないこと。

使用上の注意

慎重投与

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者〔「2.重要な基本的注意」の項参照〕

高カリウム血症の患者〔「2.重要な基本的注意」の項参照〕

重篤な腎機能障害のある患者〔<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照〕

脳血管障害のある患者〔過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させることがある。〕

高齢者〔「5.高齢者への投与」の項参照〕

重要な基本的注意

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。

高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。

アリスキレンを併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

高血圧症の場合

本剤の投与によって特に次の患者では、初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、投与は少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。

重症の高血圧症患者

血液透析中の患者

利尿降圧剤投与中の患者(特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者)

厳重な減塩療法中の患者

慢性心不全(軽症〜中等症)の場合

ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤で十分な効果が認められない症例にのみ、本剤を追加投与すること。なお、本剤の単独投与での有用性は確立されていない。

重症の慢性心不全に対する本剤の有用性は確立されていない。(使用経験が少ない。)

初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、血圧等の観察を十分に行うこと。特に次の患者では、投与は少量より開始し、血圧が安定するまで観察を十分に行うこと。

腎障害のある患者

利尿剤投与中の患者

厳重な減塩療法中の患者

手術前24時間は投与しないことが望ましい。

降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

相互作用

併用禁忌

デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行:
リポソーバー
イムソーバTR
セルソーバ
血圧低下、潮紅、嘔気、嘔吐、腹痛、しびれ、熱感、呼吸困難、頻脈等のショック症状を起こすことがある。 陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートにより血中キニン系の代謝が亢進し、ブラジキニン産生が増大する。更にACE阻害薬はブラジキニンの代謝を阻害するため、ブラジキニンの蓄積が起こるとの考えが報告されている。
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析:
AN69
アナフィラキシーを発現することがある。 多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている。

併用注意

トリメトプリム含有製剤:
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
血清カリウム値が上昇することがある。 本剤はアルドステロン分泌抑制に基づく尿中へのカリウム排泄抑制作用を有するため、併用によりカリウム貯留作用が増強する。
腎機能障害のある患者には特に注意すること。
リチウム中毒が報告されているので、血中リチウム濃度に注意すること。 本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積が起こると考えられている。
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。 併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。 併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすことがある。(「2.重要な基本的注意」の項参照) 利尿降圧剤服用中の患者では、ナトリウム利尿により血中レニン活性が上昇し、本剤の降圧効果が増強することがある。
本剤より先に利尿降圧剤を投与中の患者(特に最近投与を開始した患者)には特に注意すること。
本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。 本剤のキニン分解抑制作用とカリジノゲナーゼ製剤のキニン産生作用により、血中キニン濃度が増大し血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある。
アドレナリン作働性ニューロン遮断薬:
降圧作用が増強されることがある。 機序不明
降圧作用が増強されることがある。 機序不明
降圧作用が減弱されることがある。 インドメタシンは血管拡張作用を有するプロスタグランジンE2、I2の生成を抑制するため、本剤のプロスタグランジン生成促進作用による降圧作用を減弱させる可能性があると考えられている。
腎機能が悪化している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。 プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
降圧作用が減弱されることがある。 機序不明

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

(頻度不明)

血管浮腫

呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道確保等適切な処置を行うこと。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管の血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

ショック

ショックがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

心筋梗塞、狭心症

心筋梗塞、狭心症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

急性腎障害

定期的に検査を実施するなど、観察を十分に行うこと。

汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少

重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

膵炎

血中のアミラーゼ、リパーゼの上昇等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

間質性肺炎

発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、本剤の投与を直ちに中止し適切な処置を行うこと。

剥脱性皮膚炎、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、天疱瘡

剥脱性皮膚炎、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、天疱瘡があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

錯乱

錯乱があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

肝機能障害、肝不全

肝機能障害、肝不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

高カリウム血症

重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)

低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  頻度不明
腎臓 BUN上昇、クレアチニン上昇
血液 ヘモグロビン低下、ヘマトクリット低下、貧血、白血球減少、好酸球増多
皮膚 発疹、そう痒、蕁麻疹、光線過敏症、多汗、脱毛
精神神経系 めまい、頭痛、眠気、いらいら感、不眠、抑うつ
循環器 低血圧、動悸、起立性低血圧、胸痛、調律障害(頻脈、徐脈)
消化器 腹痛、食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢、消化不良、口内炎、舌炎、便秘
肝臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、黄疸
呼吸器 咳嗽、咽(喉)頭炎、喘息、嗄声
その他 倦怠感、ほてり、発熱、潮紅、口渇、味覚異常、疲労、脱力感、しびれ、インポテンス、血清ナトリウム値低下、耳鳴、筋肉痛、低血糖

高齢者への投与

高齢者では低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。〔一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。〕

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。〔妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。〕

本剤投与中は授乳を中止させること。〔ヒト母乳中へ移行することが報告されている。〕

小児等への投与

低出生体重児、新生児及び糸球体ろ過量(値)が30mL/分/1.73m2未満の小児等に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

過量投与

過量投与時にみられる主な症状は過度の低血圧である。これに対しては生理食塩液の静脈注射等適切な処置を行うこと。本剤の活性代謝物は血液透析により血中から除去できる。ただし、アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析を行わないこと。〔「禁忌」及び「3.相互作用」の項参照〕

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕

その他の注意

インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。

外国において、本剤服用中の患者が膜翅目毒(ハチ毒)による脱感作中にアナフィラキシーを発現したとの報告がある。

薬物動態

生物学的同等性試験

エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「オーハラ」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(エナラプリルマレイン酸塩として5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中代謝物(エナラプリルジアシド体)濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された1)

エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「オーハラ」

薬物動態パラメータ

  n AUC0→48(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) tmax(hr) t1/2(hr)
エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「オーハラ」 20 97.99±46.32 10.33±4.19 4.2±0.7 18.0±15.3
標準製剤(錠剤、5mg) 20 105.26±61.82 10.74±4.70 4.3±0.7 17.1±13.1
(Mean±S.D.)

血漿中エナラプリルジアシド体濃度の推移

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、血液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

溶出挙動

エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「オーハラ」は、日本薬局方医薬品各条に定められたエナラプリルマレイン酸塩錠の溶出規格に適合していることが確認されている2)

薬効薬理

エナラプリルマレイン酸塩はプロドラッグであり、経口投与後加水分解によりジアシド体(エナラプリラート)となりこれがアンジオテンシン変換酵素を阻害する。これにより生理活性のないアンジオテンシンIから強い血圧上昇作用を有するアンジオテンシンIIへの変化が阻害されるので血圧が下がる。尚、アンジオテンシン変換酵素はキニナーゼIIと同一の酵素であり、変換酵素阻害薬は血管拡張物質ブラジキニンの分解を抑制する。これによるブラジキニンの増加は、血圧降下に関与すると共に、副作用である咳にも関与すると考えられる3)

有効成分に関する理化学的知見

一般名 エナラプリルマレイン酸塩
一般名(欧名) Enalapril Maleate
化学名 (2S)-1-{(2S)-2-[(1S)-1-Ethoxycarbonyl-3-phenylpropylamino]propanoyl}pyrrolidine-2-carboxylic acid monomaleate
分子式 C20H28N2O5・C4H4O4
分子量 492.52
融点 約145℃(分解)
性状 白色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノールに溶けやすく、水又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、アセトニトリルに溶けにくい。
KEGG DRUG D00621

取扱い上の注意

安定性試験

最終包装製品を用いた長期保存試験(なりゆき温度及び湿度、3年間)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「オーハラ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された4)

包装

エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「オーハラ」

(PTP)100錠、500錠、1000錠