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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

香港問題の根源

「香港問題」を考える基本としての香港返還の際の「一国二制度」の合意内容などについてのウィキペディア記事の一部である。

(以下引用)

地理 - 政治

香港 ポータル
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香港主権移交(ほんこんしゅけんいこう)/香港返還(ホンコンへんかん)とは、1997年7月1日に、香港の主権がイギリスから中華人民共和国へ返還、再譲渡された出来事である。繁体字では「香港主權移交/香港回歸」、簡体字では「香港主权移交/香港回归」、英語では「Transfer of the sovereignty of Hong Kong」と表記される

背景[編集]

1842年南京条約(第1次アヘン戦争の講和条約)によって、香港島清朝からイギリスに割譲され、イギリスの永久領土となった。さらに、1860年北京条約(第2次アヘン戦争(アロー号戦争)の講和条約)によって、九龍半島の南端が割譲された。

その後、イギリス領となった2地域の緩衝地帯として新界が注目され、1898年展拓香港界址専条によって、99年間の租借が決まった。以後、3地域はイギリスの統治下に置かれることとなった。

1941年太平洋戦争が勃発し、イギリス植民地軍を放逐した日本軍香港を占領したが、1945年日本の降伏によりイギリスの植民地に復帰した。その後1950年にイギリスは前年建国された中華人民共和国を承認した。この後イギリスは中華民国ではなく中華人民共和国を返還、再譲渡先として扱うようになる。

1960年代には香港は水不足危機に陥り、中華人民共和国の東江から香港に送水するパイプライン(東深供水プロジェクト中国語版)も築かれた[1]

1970年代香港政庁住宅供給のため、租借地であり厳密には中国領である新界にも開発の手を伸ばしたが、1970年代後半になって香港の不動産業者が、1997年の租借期限以後の土地権利について不安を訴えるようになった。公有地の放出を重要な収入源としていた香港政庁は、不動産取引の停滞を防ぐ観点から、新界の統治権を確定する必要があると考えるに至った。

二国間交渉[編集]

1979年香港総督として初めて北京を訪問したクロフォード・マレー・マクレホースは、中華人民共和国側に香港の帰属をめぐる協議を提案した。しかし、中華人民共和国側は「いずれ香港を回収する」と表明するに留まり、具体的な協議を避けた。それでもイギリス側は「1997年問題」の重要性を説き続けた。

1982年9月には首相マーガレット・サッチャーが訪中し、ここに英中交渉が開始されることになった。サッチャーは同年6月にフォークランド紛争アルゼンチンに勝利して自信を深めていたが、鄧小平は「香港はフォークランドではないし、中国はアルゼンチンではない」と激しく応酬し[2]、「港人治港」の要求で妥協せず、イギリスが交渉で応じない場合は、武力行使や水の供給の停止などの実力行使もありうることを示唆した。当初イギリス側は租借期間が終了する新界のみの返還を検討していたものの、イギリスの永久領土である香港島や九龍半島の返還も求める猛烈な鄧小平に押されてサッチャーは折れた恰好となった。

1984年12月19日に、両国が署名した中英連合声明が発表され、イギリスは1997年7月1日に香港の主権を中華人民共和国に返還し、香港は中華人民共和国の特別行政区となることが明らかにされた。共産党政府は鄧小平が提示した一国二制度(一国両制)をもとに、社会主義政策を将来50年(2047年まで)にわたって香港で実施しないことを約束した。

この発表は、中国共産党一党独裁国家である中華人民共和国の支配を受けることを良しとしない香港住民を不安に陥れ、イギリス連邦内のカナダオーストラリアへの移民ブームが起こった。

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Qアノンとは何か

キチガイ医内海聡のブログ記事である。
Qアノンについて、基礎知識が書かれ、その内実についての意見もほぼ妥当に思える。
長いし、いろいろと主観も偏見もある感じなので、有益そうな部分だけ転載する。

(以下引用)

Qアノンの正体

なぜこいつらが跳梁跋扈するようになったか。

SNSでこれを書くことは超不都合(カスの正当化が湧く)なので避けてきたが、ちょっと暇ができたので書いてみる。情弱が必ず引っかかる代表格にQアノンという組織、陰謀論者が存在するが、そもそもネットで騒いでるだけの情弱はQアノンがなんであるかをわかっていない。一般的な定義としては、トランプ大統領当選から出現した、海外掲示板「4chan」や「8chan」に政治メッセージを投稿する謎のアカウントのことだ。

名前の由来はQが国家の最高機密へのアクセス権限のことであり、アノンはアノニマスの略であると言われている。実はこれは表面上の建前だがそれは一般人は知らなくてよい。とにかくQアノンが出現してから一部のアメリカ人には絶大な人気が出て、トランプの支持基盤ともなってきた。その発言を真に受けて犯罪行為に走る者が続出するなど、アメリカでもニュースになるほどだ。

Qアノンは情弱のヒーロー信仰をうまく利用している。そして社会問題や社会の裏側をうまく利用している。Qアノンは1人ではなく、米国家安全保障局(NSA)のグループとされ、トランプと連携し、ニューワールドオーダーやグローバル主義者、ディープステイトと戦っていると述べる。ディープステイトやニューワールドオーダーは悪の組織というわけだ。プーチンとトランプは協力し合っているとも述べる。

Qアノンにとってメディアはウソつきであり、トランプの表現と同じである。CNNに代表される欧米メディアは財閥の手先であり、都合の良いニュースしか流さないと述べる。Qアノンは「白ウサギを追え」が合言葉だ。映画マトリックスにも出てきた有名なセリフだが、そうやって真実に導いてくれると信じている。逆に悪の枢軸で表に立って演劇しているのが、ヒラリー・クリントン、オバマ、ビル・ゲイツ、ジョージ・ソロスなどといわれるわけだ。

このような主張自体は古臭い陰謀論にすぎない。そして部分的には間違っていない。世界は貴族と奴隷を中心に階層構造を持ち、寡占化や権力集中を図り、古くから財閥は世界を牛耳るため様々な作戦を練り、大株主となり医薬産業軍事産業食産業その他の大株主となり、通貨発行権をわがものとして利権を永続すべく暗躍してきた。その手先としてブッシュ大統領は暗躍しカダフィは殺されてきたわけで、ここに右左は関係ない。

しかしそこまでが正しいからといって、古臭いちょっとした人ならだれでも知っている陰謀論ごときの、Qアノンが正義の味方であり悪と戦っているかといえば大間違いだ。Qアノンはこれまで都合が悪くなると、政治家やシオニストの一斉逮捕、ハリウッドスターたちの一斉逮捕でケムに撒いてきたが、残念ながらQアノンの言ってきたことで、現実としてニュースに取り上げられ、逮捕の証拠は出ていない。すべて推測でありその推測は妄想の域を出ていない。

(中略)

そもそもトランプについても考えてみたほうがよい。女性遍歴が叩かれているならまだましで、財閥レベルの金持ち(ロックフェラーやロスチャイルドがなぜダメでトランプ財閥は良いのだ?)、息子はシオニストど真ん中、日本には略奪レベルの金銭催促は繰り返されてきてアベシは多額を貢ぎ、嘆きの壁で黒帽子をかぶって祈りを捧げ、福音派やキリスト教集団が大規模支持母体であり、フリーメイソン高位でエリザベス女王を素晴らしい方だとツイートし、オバマゲートをツイートしたのは二日前にオバマに自分が叩かれたのが理由だった。

私はここでトランプを叩きバイデンやオバマを擁護する気はない。どちらもクズだと言いたいだけである。そもそも政治家など誰も信用できず、大財閥の人間など信用に値せず、やってきた行動の一貫性のなさからも信用に値しない。それはQアノンも同じであり、よってQアノンはトランプ陣営の自作自演か、より大きな支配者による情弱コントロールと思っている。つまりバレてきた悪に対して正義の味方(本当は違うが)を作り、また同じ支配体系を作り出していくという昔ながらのやり方にすぎない。よく言ってもヤクザ同士の抗争にすぎん。

結局いつも奴隷根性から何かに飛びつく人しかいない。陰謀論者というのは常に同じであり、Qアノンに飛びつく人もまた同じである。ネット民は安いプライドを守るために、Qアノンでも珍コロ怖い詐欺でも、間違っていてもウソであってもそれを貫き通すしかない。世の中のすべてがウソであり人類のすべてがウソつきであると思っている私には、何の価値もない発想である。そのような人々と私が会話することはあり得ないし、こんな情弱だけの人類が世界を変えることなど、できるわけはないのである。

新型コロナへの各国対応の違いが生む悲喜劇

スウェーデンは新コロ対策として「放任主義」を取った数少ない国で、それでもロックダウン主義を取った他の国と感染率や致死率はさほど変わらない、と「in deep」には書いてあったと思う。
下の記事は、簡単に言えば、「コロナが怖い」ので、放任主義のスウェーデン方式は困る、と声を上げた日本人移民が周囲から冷淡な対応をされて、ブチ切れて日本への帰国を決意した、という話を「上品そうに」書いている、と言えるのではないか。日本でのコロナ対応のひどさ(対応しているふりだけ)を知って、どう思うやら。
たとえば、外国からの移民が日本政府に対し文句を言い、SNSで不満の声を挙げたら、ネトウヨはその声を「有意義な提言だ」と称賛するだろうか。即座に弾圧するはずだ。
ちなみに、この記事は、ある右寄り漫画家(コロナ恐怖症でもある。)のツィッターで見たのだが、彼はどういう意図でこの記事を引用したのか。

(以下引用)

みなさん、こんにちは。
今日はタイトルにある通り、何があったのかお話しさせて頂きます。
昨日、急遽日本に帰って来ました。
日本に帰ると決心し四日後の事でした。
やっと掴んだ夢、明るい未来、抱負を描き移住したばかりの私達に何が起こったのかと言いますと。。。
コロナに対し特に何の対策もしないまま放置し続けるスウェーデン政府。
自己責任に訴えかけるやり方です。
でも、それでは国民人1人1人の認識が余りにも違いすぎるので、統制が取れるわけもなく、ただただ爆発的に感染者と死者が増え続け、普段からパンク気味の医療体制が、更にパンクしています。
そして、私の職場の教会。
同じ地区内の教会をいくつか管理していて、私も指定された場所へ仕事へ行くと言う流れで働いていました。
しかし、政府が何も言わないので、前回のブログの記事でも触れたよう、ミサや結婚式、洗礼式、葬式を中止する事なく、いつも通り開催していました。
政府は、“50人以上の集会は禁止”したものの、普段からその人数は集まらないので、いつもと変わりない日常でした。
しかし、そのミサなどがクラスターに繋がる条件を見事に満たしているのです。
換気の悪い教会、皆で聖歌を歌い、一つのワイン、割られたクラッカーを素手で回し使い、そしてその後はお茶会。
だいたい全て終わるまで2時間から3時間。
私は自分が妊娠中という事もあり、その様な環境では感染が広がるという懸念、仕事へ行くのが怖いと言うことを、上司やボス、スケジュール管理の方に何度も訴えてきました。何か他に方法はないのか?と。
しかし全く相手にされず、
“また他の人にも相談してみるけど、えりこは、いつも通り仕事のスケジュールに入ってるからそれは忘れないでね”と。
そして、ならば政府が何かしっかり舵を取ってくれれば環境を改善する事は出来ないのかと、前回の記事にも書いたよう政府に声が届く事を祈り、Facebookにハッシュタグで現状を訴える記事など掲載するなどとにかく何が出来るのか分からなかったけど、思い付くことは色々してきました。
しかし、そのFacebookの記事を見た信頼していた上司から信じられない差別発言を受けました。
“移民が教会や政府に不満を言う権利はない。あなた達はこの国にとってただのゲスト(お客様)だ。せめて、五年働いてその間納税し続けてから意見しろ。嫌なら今すぐ出て行け”
と。ショックで言葉を失いました。
そして、再三に渡り、Facebookに書いた記事を消すようプレッシャーを掛けられ続けました。私達は自分個人のページに書いただけです。
この一連の事があり、もうこの環境で仕事を続けるのは無理だと思いました。
子供を守れない。
私には辞めるか、リスクを犯し働き続けるかの二択しかありませんでした。
私は自主退職を選びました。
私の元職場の教会は未だにミサを続け、子供のコーラス隊も参加するなど積極的に行事を続けています。私がその伴奏を昨日する予定でした。
そして、50人以下の制限の目を潜るために、マットや水筒を持ってみんなでエクササイズしよう!教会に集合!
などと、人が集まることを止めようとはしません。
親友や、同じ建物の住人達にもコロナに感染した人が数名います。
しかし、病院に行っても特に治療されず帰されるだけで、自宅のベッドで寝るしかありません。
もう症状が出始めてから特に治療もされないので、1ヶ月も経ち、色んな症状を行ったり来たり、肺が痛く、熱く、咳が止まらず、話す事もままならないようです。
様子を聞いてきましたが、明らかに風邪でもインフルエンザでもないです。
そして私達も飛行機がいつ飛ばなくなるかも分からず、もし患っても治療も受けられないので、とにかくコロナに感染するまでに何とかして帰らなければと四日で荷物をまとめ引き返してきました。ほとんどの物を捨てざるを得ませんでした。
現在の感染者数はもう7000人に届きそうで、死者も450人超えました。
そして、検査もしてもらえず帰されるだけなので、実際はもっといると推測れます。
人口は日本のわずか十二分の一です。
この様な経緯があり帰ることを決めざるを得ませんでした。
この時期にしかも妊婦で飛行機に乗ることは本当に怖かったですが、仕方ありませんでした。
しかし、私達が去る事を急に決め、助けてくれた友人達、一緒に泣いてくれたスウェーデン語の先生、空港まで送ってくれた恩師達、私達はもちろんですがスウェーデンの人達をも嫌になった訳ではありません。
どこの国にも色んな人がいるわけで、自分の思い通りにならない事なんて沢山あるわけで、しかし、今回は命に関わることだったのでこう言う決断をしました。
今は空港で検査を受け、二週間の隔離期間中です。とにかくコロナに感染してない事を祈ります。
移住したので、日本での生活基盤はゼロですから、また少しずつ夫婦2人でお腹の赤ちゃん守る為に基盤を作り直していきます。
皆様も本当にお気を付けて。
ただの風邪なんかじゃありません、インフルエンザでもありません、そして、自分の大事な人を守るには家にいる事が一番の道だと思います。うつし、うつされなければ、感染を抑えることは出来ます。
日本も色々大変で課題が沢山あるのは理解しています。しかしこの国には声を上げる自由があると信じています。そして、政府を疑う事は、何も特別な事でも批判される事でもありません。
実際、妊婦さんや、その声に賛同した方達が声を上げたことによって、妊婦さんへの新たなガイドラインも発表されました。
そしてもちろん世界情勢も大切ですが、まずは自分の住んでいる国に関心を向け、盲目的にならず冷静に自分の国で起こっている事を見つめること、間違っていると思う事には声をあげる勇気が、大切だと思いました。
国籍や、住んでいる期間、老若男女、納税の有無は関係ないと思います。
本当に厳しい1ヶ月間でした。
移住出来た時は、こんな事になるとは夢にも思わず、ただただ明るい未来希望に満ち溢れていました。本当に夢が叶って嬉しかった。
最後に、
ここに1組の日本人夫婦が異国の地で奮闘した事、戦おうとした事、事実として知ってもらえると嬉しいです。
長い文になりましたが、読んで下さってありがとうございました!
衣利子

超正統派ユダヤ人www

他の宗教だと「イスラム教原理主義」とか「キリスト教原理主義」と言うのに、なぜ「超正統派ユダヤ人」という、記事筆者以外には使わないような妙な言い方をするのだろうか。しかも「ユダヤ教徒」という言葉を避け、「ユダヤ人」と言うのも妙だ。「超正統派日本人」とか「超正統派アメリカ人」とか「超正統派中国人」という言葉がおかしいことは自明だろう。
だが、記事内容そのものは、彼らがイスラエル社会の中の「困り者」であることもきちんと書いていて、我々に縁遠いイスラエル社会の内情が伝わるメリットはある。
(擁護するとしたら、「ユダヤ人とはユダヤ教を信じる者のことである」という、あの奇妙な定義に従えば、確かに下の記事の対象となっている人々は「超正統派ユダヤ人」である、と言える。しかし、そんな定義が人種や民族の定義になり得るはずがないのも自明だろう。)

(以下引用)


宮田律
著者のコラム一覧
宮田律現代イスラム研究センター理事長

1955年、山梨県甲府市生まれ。83年、慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院修士課程修了。専門は現代イスラム政治、イラン政治史。「イラン~世界の火薬庫」(光文社新書)、「物語 イランの歴史」(中公新書)、「イラン革命防衛隊」(武田ランダムハウスジャパン)などの著書がある。近著に「黒い同盟 米国、サウジアラビア、イスラエル: 「反イラン枢軸」の暗部」(平凡社新書)。

全土封鎖のイスラエル エルサレムで7割感染の超正統派とは

公開日: 更新日:

 イスラエルでは、超正統派ユダヤ人を中心に新型コロナウイルスの感染拡大が深刻になり、9日現在でイスラエル保健省によれば、感染者は9755人、死者は79人となっている。イスラエルの安全保障上の最も重大な「敵」はイランや、レバノンのヒズボラではなく、新型コロナウイルスという声もイスラエルでは聞かれるようになった。

 超正統派は、ラビ(ユダヤ教の宗教指導者で、学者)やトーラー(ユダヤ教の聖書「タナハ」における最初の「モーセ五書」、あるいはユダヤ教の教え全体を指す)を究極の理想として行動し、宗教を最優先させて生活するような人々だ。



 宗教都市エルサレムでは、感染者の7割以上が超正統派の人々で、またイスラエルの商都テルアビブに近いブネイ・ブラク地区は、超正統派の生活の中心で、人口20万人のこの地区では住民の40%が感染していると見られるほど感染が深刻になっている。超正統派の人口はイスラエル全体の10%ぐらいだが、新型コロナウイルスの感染者数では半数を超える。

 超正統派ユダヤ人のイデオローグであるアブラハム・イェシャヤフ(イザヤ)・カレリッツ(1878~1953年)は、1933年にイギリス委任統治領のパレスチナに、現在のベラルーシから移住してきた。移住の背景には、彼の学才にパレスチナ在住のラビが注目したことがあったことや、また1933年はドイツでナチス政権が成立するなど、反ユダヤ的潮流がヨーロッパ全体に広く見られていたことなどがある。

 彼が活動の拠点にしたのが、現在コロナの感染が拡がるブネイ・ブラク地区で、タルムード(ヘブライ語で「研究」の意味で、モーセが伝えたもう一つの律法とされる「口伝律法」を収めた文書群)の研究に没頭していった。そのユダヤの律法やユダヤ人の生活的規範に関する問題についての権威となり、イスラエル初代首相のデヴィッド・ベングリオンから女性に対する徴兵制についても見解を求められたことがある。カレリッツは、ブネイ・ブラク地区で延べにして数千人の学生たちに超正統派のユダヤ神学を教えた。

■スマホやネットに触れず最新情報を遮断

 超正統派は、テレビやラジオも使用せず、スマホやインターネットにも触れることがない。コミュニティーでの指示はラビなどが口頭で、またポスターを介して行われる。現在進行しつつある情報から遮断されていることも、コロナウイルスの感染拡大につながった。ユダヤ人たちは金曜日の日没から土曜日の日没までの安息日には礼拝のために集い、神の栄光と人々の慰安を祈るが、超正統派は、人々の密集を避けるように政府が呼びかけたにもかかわらず、集団礼拝を行い続けた。

 超正統派は、ユダヤ教にしか関心がないために、多くが労働もせずに兵役や納税の義務から免れ、政府からの生活補助によって生活するため、他のイスラエル人からは、「寄生虫」とも見なされている。超正統派は避妊が禁じられているために、他のイスラエル社会よりも出生率が高く、イスラエル社会を逼迫させているとも見られている。

 イスラエルの言語は、19世紀から20世紀にかけて古代ヘブライ語から復元された現代ヘブライ語だが、超正統派はこの現代ヘブライ語を習得することがなく、知らない。彼らの使用言語は東欧系のユダヤ人が話していたイディッシュ語である。イスラエルの医師たちとも直接コミュニケーションをもつことができず、病状を医師に伝えることもできず、医師の診たところ任せになる。

 イスラエルの政党「UTJ(ユダヤ・トーラー連合)」や「シャス(トーラーを遵奉するスファラディー同盟)」は超正統派を支持基盤とするが、UTJの党首であるヤーコフ・リッツマン保健相は、超正統派に配慮して、その宗教活動に制限を加えることがなかった。彼自身も超正統派の人物だが、ユダヤ教の宗教行事「過越(すぎこし)」の前にメシアが到来して、イスラエルを新型コロナウイルスの脅威から救うと述べていた。「過越」はエジプトで奴隷であったイスラエルの民がモーセの指導でパレスチナに脱出できたことを記念する行事だ。

■メシア到来を確信しながら自ら感染した保健相

 リッツマン保健相にはメシアが到来するという宗教的確信があったにもかかわらず、彼自身もコロナウイルスに感染している。彼の甘い見通しや、コロナウイルスに関する正確な情報をラビたちに与えなかったことも超正統派の間の感染拡大を招くことになった。リッツマン保健相は現在隔離されていて、超正統派とは無縁なインターネットを使って職務に臨んでいる。

 イスラエル政府は感染拡大に対して、一部の超正統派のコミュニティーの閉鎖を考えたが、超正統派の政党などの反対があったために、その代わりとして7日、全土の封鎖を行った。これによって、イスラエルでは都市間の、あるいはコミュニティー同士の往来ができなくなった。また、8日から16日に予定されていた「過越」の祭りも同居の家族のみで祝うようにと訴えた。「過越」は親族らが各地から集まって祝うことが慣例だが、イスラエル政府は全土封鎖によって、宗教行事に伴う感染拡大を防ごうとした。

 イスラエルに限らず超正統派ユダヤ人の間では、ロンドン、ニューヨーク、ベルギー・アントワープなどで感染率が高くなっている。その背景には、イスラエルとまったく同様に政府の指示や要請よりも宗教行為を優先させるということがある。ニューヨークではクオモ知事が礼拝やラビの葬儀に超正統派の人々が集まらないように呼びかけ、またアントワープの超正統派コミュニティーでは85%が罹患するとも見られている。

 ハイテク産業が発展したイスラエルでは、感染者が過去に接触した場所や位置を知らせるアプリが開発され、また利用者の声の調子で感染を判断するアプリも研究されている。しかし、ハイテクをもってしてもウイルスの感染拡大を防げない超正統派の宗教的伝統や慣習がイスラエルの安全保障を危うく、脆いものにしている。

空き家空き部屋は膨大にあるが、家賃は下がらない日本

開成中学・高校の校長による「子供のひとり暮らしの勧め」が一部で話題になっているが、下の「紙屋研究所」記事(一部のみ転載)は、それに対する、やや批判的な文章だ。
水木しげるが、「家賃問題が解決したら、人生問題の半分くらいは解決する」という趣旨のことを言っていると私はしばしば書くが、これは当たり前の話であり、中以下の階層の場合、家賃は収入の三分の一から二分の一を占める。まあ、さすがに二分の一は稀で、三分の一くらいだろう。手取り十八万で、家賃六万というのは、かなりきついはずだが、珍しくはないと思う。
で、子供が大学進学などで東京などに出た場合、仕送りの半分以上は家賃で消えることになる。一家全体での「住居費」が二倍になるわけだ。どちらも六万円としたら、十八万円のうち十二万円が家賃だけで消えるのである。それ以外の税金、年金、健康保険、公共料金、学費などの出費を差し引いたら、一家全体で残るカネは二万も無いのではないか。つまり、飢え死にレベルだ。子供が風呂無し・共同便所の安アパートを借りても、同じようなものだ。
なぜそういう悲惨なことになるかと言うと、家計に占める住居費の割合が異常に高いからである。もちろん、家賃だけではなく、不可抗力的な出費の割合が高すぎるのだ。
結婚し、子供を持ち、大学まで進学させるというのは金持ちだけに許される贅沢行為なのが、今の時代というわけである。まあ、明治時代に戻ったと思えばいい。つまり、子供がいても、学校にやるのではなく、男なら農作業をさせ、女なら売春宿に売る「いざという時の要員」である。




(以下引用)


「結婚できるか」を悩むなら、家から出した方がいい

 これは最近も「子供部屋おじさん」問題で話題になったテーマだが、「『未婚継続』と貧困には強い結びつきがある」と社会福祉学者の岩田正美はいう。

たとえば20代男性は年収500万円を超えると、30代男性は年収300万円を超えると、既婚率が50%を超える。つまり近年の晩婚化・非婚化は、結婚したくない男性が増えたために生じたというよりは、フリーターや無業者が増える中で、結婚したくてもできない人が増えたために生じたと言えるのではないだろうか。(岩田『現代の貧困』ちくま新書、2007年、p.147) 

 岩田は貧困と未婚継続の結びつきの原因について、貧困だから結婚できないという問題と、未婚のまま親元から独立するとかえってお金がかかってしまい、貧しくなるという問題の2つを挙げている。

 後者について、岩田は次のように述べている。

 貧困の「抵抗力」としての家族の役割を考えるとき、視野に入ってこざるをえないのが単身世帯の「不利」な状況である。一人で暮らすより二人で暮らす方が家計の節約になるとか、二人で働けば収入が増えるということは言うまでもない。バブルが崩壊してリストラが増大する中で、妻が再び仕事をするようになった世帯も少なくないだろう。

 また、都市部で特に高額となる家賃も、家族で暮らせば1人当たりの負担率は小さくなる。公共料金も節約できるし、家族を対象とする所得税控除も見逃せない。一定の年齢になれば子どもが親元から独立するのが普通だといわれるヨーロッパでも、不況になると子どもが実家に戻ってくることがあるという。これなども、家族による家計の節約例ということになろう。こうしてみると単身世帯は本来、経済的な豊かさがないと成立し得ないものなのかもしれない。(岩田前掲p.156、強調は引用者)

  一人暮らしをさせることは、家族の支えがあるなら「ぜいたくな実験」であるのが本来の姿だろう。

 そのへんの事情を考慮しないで「説教」をしてしまうと反発を生んでしまうのではないだろうか。