字が書ける、読めるというのは、昔は上級国民の特権だったので、一般人が読み書きしやすい字を使うとか難字を制限するという思想はほぼなかったはずだ。漢字の中でも難読性、書きにくい難字が頻出するのも、軍隊や医学界であるのが、その「一般社会から隔絶した専門性」の強調であり、「俗世の奴ら」「下賤の連中」への軽蔑だろう。これは漢字だけに限らず、英語の医学専門用語(ラテン語由来が多いようだ)の難解さにも表れている。
ちなみに、洋の東西を問わず、昔は塩が貴重品で、サラリーの語源はソルト(塩)だとも言われている。つまり、袋の中に入れた塩とは、貴重品を持ち運びする(略奪する)意味だろう。
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「鹵」という漢字 |
漢字の意味・成り立ち・読み方・画数等を調べてみました。
(「鹵」は常用漢字外です。「鹵」は部首です。) |
成り立ち、読み方、画数・部首解説 |
意味 |
①「しおつち(塩分を含んだ土地)」(例:鹵田)
②「塩(しお)。岩塩。天然の塩。」
※岩塩とは、無色または白色の塩化ナトリウムからなる鉱物
の事を言います。食塩の製造原料となります。
※鉱物とは、地球の表面を形作る岩石の層に存在する無生物で成分が
一定の固定物質の事を言います。
③「やせ地(作物などの育たない土地)」、「荒れ地」
④「疎(おろそ)か」、「軽々しい」
⑤「愚か」
⑥「奪う」、「掠(かす)める」(例:鹵獲)
⑦「盾。矢を防ぐ為の道具」(例:鹵簿)
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成り立ち |
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象形文字です。「袋に包んだ岩塩」の象形から、「しお」、「しおを含んだ
西方の荒れ地」を意味する「鹵」という漢字が成り立ちました。 |
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