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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

イスラエルの産業

完全に不毛の土地であるイスラエルがなぜ存続できるのか、私には疑問だったので、このコラムを転載する。まあ、話半分に読めばいいかと思う。加工産業で、ある程度のカネは作れるだろうが、肝心の食糧や工業原材料は他国から輸入するしかないわけで、その収支が果たして黒字になれるものだろうか。まあ、世界のユダヤ人大富豪がバックアップしているのだろう。ロスチャイルドだけでも国を維持できるのではないか。イスラエルが存在するだけで、周辺諸国は軍事費に膨大なカネを使うわけで、その儲けをイスラエルに注ぎ込めばいいのであるwww

(以下引用)

2019年05月23日掲載

イスラエルの産業

イスラエルの産業構造はとてもダイナミックで多様です。

言うまでもなく、日本と同様に工業化が進んでおり、製造業は高度なR&Dとハイテク化された工程・機械を最大限に利用して集約的に行われています。

イスラエルの産業

イスラエルの小規模な工場が近代化した理由

19世紀の終わり頃にも、農工作機械を製造する小さな作業場や農作物を加工する小規模な工場が存在したわけですが、1930年代に起きたドイツからの大量の移民(その中にはたくさんのエンジニアがいました)の流入と、第二次世界大戦時の軍用物資の需要の伸びという二つの要因が、これらの小規模な工場を近代化したわけです。

(この後、1970年代まで、イスラエルの産業アウトプットは、食品加工や肥料・除草剤などの農業品、医薬品、ゴム・プラスチック・金属部品の製造といった伝統的産業が担っていました。その過程で、農業の発展やインフラ整備、そして大量の非熟練労働者の雇用を図ったわけです。)

イスラエルでハイテク産業が形成されたきっかけ

イスラエルの産業を転換させた二つ目の要因は、第二次世界大戦後に続けざまに起きた中東戦争です。

周辺諸国による武器の禁輸措置が、誕生したばかりのイスラエル国家の存続を揺るがしたために、イスラエルでは安全保障・国防の抜き差しならない必要性から、航空産業や軍需産業への巨額の投資が行われ、これが、イスラエル独自のハイテク産業を形成していくとっかかりとなったわけです。

イスラエルのハイテク産業が成長した背景

1980年代には、シリコン・バレーにいたイスラエル人たちがイスラエルに戻り始め、インテルやマイクロソフト等の多国籍企業のR&Dセンターをオープンさせます。

そして1990年代には、旧ソ連から、科学者、エンジニア、技術者、そして医療従事者といった高度人材の移民が大量にイスラエルに帰還し、イスラエルの産業を現在の高度なレベルに導くのです。

過去20~30年間の間に、イスラエルの工業生産量は、医療機器、農業科学技術、通信、精製化学製品、コンピューター・ハードウェア及びソフトウェア、そしてダイアモンドの加工といった分野で目を見張る伸びを見せました。

1990年代に入り、労働人口が頭打ちとなり減ることこそすれ増えることのなかった他の先進諸国を尻目に、イスラエルの労働人口は増加を続け、このような産業の発展を勢いづかせたことも、ユニークな現象です。

少し古い統計ですが、イスラエル中央統計局のデータを見ると、2017年のイスラエルのGDPは約3521億ドルとなっており、日本の約14分の1のレベルにあります。

参考資料:イスラエル中央統計局データ

 

次のコラムで、主たる産業分野について見て行きたいと思います。

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斉藤鈴華

大阪府生まれ、聖心女子学院高等学校卒、京都大学法学部、京都大学大学院法学研究科民刑事法専攻修了、テルアビブ大学ロースクールLL.M(知的財産法専攻)修了。広範な法人取引や商業取引において豊富な経験を有する日本の弁護士。インバウンド/アウトバウンド投資、国際貿易および紛争解決に関する問題に関して、世界中の多様な地域の顧客を支援。イスラエルに3年、エジプトに2年間拠点を置き、中東諸国の国境を越えたプロジェクトに携わる。現在は摩耶国際法律事務所に所属。

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