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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

寝る時のエアコンの利用法

まあ、このテーマに関して予想された通りの内容の記事だが、自分だけの思い込みではない、という多少の保証にはなる。

記事

寝るときのエアコン「on、off」それこそが問題だ! - 多賀一晃 (生活家電.com主宰)

梅雨明けが例年より2週間遅れましたが、梅雨開けると猛暑三昧。朝8時でも、外に出たくないほどの日差しと気温です。しかも夜も暑い。特に東京はアスファルトジャングル。容易に気温は下がりません。寝るときもエアコンが必需品です。

そんな中、編集者から、夜寝るとき、エアコンは「ドライ」がいいのか、それとも「冷房」にすべきかという質問を受けました。睡眠の時のエアコンのあり方を考えたいと思います。


(scyther5/gettyimages)

「ドライ」と「冷房」、どこが違うのか?

「ドライ」というのは除湿のことです。基本「温度をキープ」しながら、「湿度を下げる」機能のことを言います。そして「冷房」は、基本「温度を下げる」機能です。ただややこしいのは、冷房はそのメカニズム上、除湿を伴うのです。

皆さんもご存じの通り、冷房は熱交換により、室内の熱を外に出します。そして、冷えた室内の熱交換器が空気を急激に冷やします。その時、冷たいコップを室内放置すると水滴が付くように、空気中の水分を液化させます。つまり、水が出てくるわけです。エアコンに排水のためのドレンホースが付いているのはこのためです。水を外に捨てるためです。室内の空気中の水分が減るわけですから、「除湿」です。

では、「ドライ」の時は何をしているのでしょうか?

実は、「冷房」と同じです。しかしながら「除湿」は、基本温度一定で湿度を下げる機能です。このため、除湿の場合は、きわめて弱い冷房で除湿します。これが「弱冷房除湿」と呼ばれる方法です。この方法だと、温度は少し下がります。除湿で肌寒くなる原因の1つです。

また、愚直に温度を一定にする方法もあります。排出空気をヒーターで暖めてから出す方法です。「再熱除湿」と呼ばれる方法です。

電気代は、弱冷房除湿、冷房、再熱除湿の順にかかります。

人間は結構な発熱体

さて、就寝時を考えてみましょう。8畳の部屋にベッドを入れて寝るとします。冬、人が部屋にいると、部屋が温んだ状態になるのは皆さん経験があると思いますが、人は結構な発熱体なのです。

確かに、低湿だと体感温度は、低くなります。気温:28℃、風速:0m/secの場合、湿度:80%で体感温度:27.5℃、湿度:50%で体感温度:25.3℃になります。が、睡眠時間を、8時間とすると、その間に人の体温により、気温は必ず上がりますので、ドライは段々寝苦しくなってきます。

このため「冷房」の方が、お勧めです。

寝ている時ですので、運転は「自動」。(「睡眠」モードがあるなら睡眠)最近のエアコンは運転プログラムが進化していますので、人の手で「強」だ「弱」だとするより、温度設定して「自動運転」がいいです。また、その方が電気代も掛かりません。

工夫の余地はあるのか?

では、いろいろな人が工夫されている、扇風機を足したり、冷房の弱風を足したりするのは、どうでしょうか?

実は、微風でも長時間浴びると、皮膚温の低下が発生します。皮膚温の低下は、寝返りが増える、心拍数を上げる等が起こり、覚醒する可能性が高くなるそうです。要するに、眠りの質を落とすことになります。睡眠導入時はともかく、寝ている間、付けっぱなしはお勧めできません。同様の理由で、エアコンの風を直接浴びながら寝るのもダメです。

でも、電気代が気になるとして、エアコンを睡眠時間の半分位使うのは、どうでしょうか?

パターンは、睡眠導入時はエアコンをかけて後で止める。睡眠導入時、エアコンを切り後で付ける、2つのパターンがあります。

この中で、しない方がいいのは、「睡眠導入時、エアコンを切り、後で付ける」です。理由は「汗」です。睡眠導入時、かなり冷やしていても、すぐ室温は上がってきます。つまり、汗をかくわけです。この汗がでた状態で、室温を下げると必要以上に体温が下がります。悪くすると、風邪を引きます。

逆に、睡眠の前半でエアコン、後半使わない場合は、汗をかくのですが、その状態がキープするわけですので、必要以上に体温は下がりません。ただ汗をかくのは、寝苦しさと同じですから、睡眠の質としては余りよくありません。

ということで、よいのは、1)睡眠モードで付けっぱなし、2)途中から切るです。いずれの場合も、風を当てっぱなしにしないのが、ポイントです。

あとは寝具、寝間着などで、変わって来ます。

エアコン代=夏バテ対応費と考えて

猛暑、酷暑が続く日本で、対応しなければならないのは、「熱中症」と「夏バテ」です。今回のお題に関係があるのは、「夏バテ」。夏バテは、高温高湿のストレスにより自律神経が疲れ、まともに働くなったための体調不全が原因です。

その対策は、「睡眠を十分とること」と「食事で、タンパク質、ミネラル、ビタミンを補給すること」「外気温との差を極端に与えず、体を冷やしすぎないこと」「過度な運動は避け、リラックスさせること」だそうです。

それぞれ、「エアコンとヒートアイランド現象」「ウナギ絶滅と土用の丑の日」「オフィスで、女性社員の席をどこにすべきか」「酷暑になっても高校野球甲子園大会は続けるべきか」など、いろいろな問題を抱えておりますが、日本の夏は、我慢の限界を超えている状態。まずは、自分の身を守ることだと思います。

エアコンを上手く使って、この夏を乗り切ってください。

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