静岡県藤枝市で下校中だった市立高洲南小学校4年の男子児童(9)が頭部を切られるなどして重傷を負った事件で、同校敷地内に侵入したとして建造物侵入容疑で現行犯逮捕された自称同市在住の少年(18)が身柄を確保された直後、「小学生の時にいじめられていたので復讐(ふくしゅう)したかった」と話していたことが捜査関係者への取材で明らかになった。
少年は当時、刃物や金づちを持っていたとみられ、県警は少年が無差別的に児童らを狙った可能性があるとみて、動機などを慎重に調べている。襲われた児童は頭の骨も折れていたという。
県警や市によると、男児は19日午後3時50分ごろ、同校から数百メートル離れた路上で襲われた。別の児童が学校に「不審者が出た」と駆け込み、教員らが校外へ出たところ、少年が歩いてきた。少年はその場を去ろうとしたが、教員に立ちふさがられるなどしたため同校敷地内に侵入。教員らに取り押さえられたという。
男児は頭に約20センチにわたり切られたような傷があり、重傷だが命に別条はないという。男児は友人と下校中で、後方には児童約20人のグループもいた。県警は校内への侵入容疑とともに、男児への殺人未遂容疑でも調べる。【古川幸奈、垂水友里香、高場悠】