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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

ルサンチマンは「思想」か

内田樹のサイトからの転載だが、このツィートに賛同して内田は引用したのだろう。
私は内田樹というのは論文を書くのは上手いと思うが、思想家としてはあまり評価していない。世間ウケのいい発言ばかりしている印象である。
この、引用されたツィートは、愚劣そのものだと思う。ルサンチマンの「強度」という言い方も愚劣だが、世間の人々が「自分のルサンチマンの強度を競うのが思想だと思っている」というのは、いったい何を根拠にしての発言なのか。そんなものを「思想」だと思っている人間はほとんどいないだろう。単に、「自分のルサンチマンをSNSなどの発言で垂れ流す人間は多い」だけの話である。問題は、その発言の土台がルサンチマンだと当人が気づいていないことが多いことだ。こういうのは「思想」でも何でもない。ツィート後半は、「自分は真剣にみんなの幸せを考えているが、他の連中は自分の恨み言を垂れ流すだけだ」という、自分アゲ、他人サゲの卑劣な言説である。そのご当人が、他人の幸せを考えるのは結構だが、考えるだけで何かが実現できるわけではない。自慢するのも愚劣である。
とにかく腹の立つ文章である。こういう文章をわざわざ取り上げる内田樹の頭脳や感覚の程度も信頼できるものではない。

(以下引用)

偉い人も偉くない人も自分のルサンチマンの強度を競うのが思想だと思ってるけどオレにはそれは集団自殺にしか見えないけどなあ。オレは皆が呑気に楽しく生きるにはどうすればいいか、しか真剣に考えてないけど、彼ら彼女らは「お前より自分は辛い」ことをアピールするのが思想だと勘違いしている
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