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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

よさほい節と天皇制批判

大島渚の「日本春歌考」がネットテレビに入っていたので、見てみたが、学生の作った演劇を映画化したみたいな、半前衛的な、要するにどこまでが現実でどこから幻想か分からない芝居を延々と見せられる映画だが、さきほどネットで「よさほい節」の歌詞を調べ、その9番の歌詞で、「日本春歌考」のテーマの一部が分かった気がする。
要するに、70年安保直前における反体制知識人の、日本の社会や政治や天皇制への鬱屈した気分を、直接的に表現した場合の危険性を避けて韜晦的に表現した、「仲間内の映画」であると思う。映画の中では、9番は歌われなかったと思う。その代わりに、10番が「尊いお方とするときにゃあ、ほい、羽織袴でせにゃならぬ」となっていて、その「尊いお方」が皇室(の女性)を暗示していたのではないか。
で、この春歌が天皇制批判(皇室侮辱)の歌であることが9番の歌詞から明らかであることから、この映画の隠れたテーマが浮かび上がってくるわけである。
映画のラストで、不良学生たちに向かって、そのあこがれの女学生が、「あなたたちが想像で私を犯したというのなら、それが本当にできるかどうかやってみてよ」と挑発し、大学の講堂で学生たちがその女学生を犯そうとする場面があるのだが、その場面で、小山明子(だと思う)演じる年上の女がなぜか教壇に立って、古事記の一部に関して論じ始めるという奇妙な行動をする。その古事記の一節とは、要するに、日本の皇室は大化の改新で朝鮮から来た勢力(藤原鎌足一族ら)に乗っ取られた、ということを暗示する一節であり、要するに、日本の天皇制とは朝鮮勢力による支配体制のことだ、ということなのだろうが、この小山明子(だろう)の演説は、不良学生たちが歌う春歌に声を消されて、なかなか聞き取れないようになっている。つまり、そうすることで、この映画が天皇制批判の映画であるという事実を隠蔽しているのだろうと思う。



(以下引用)



よさほい節の歌詞

                    よさほい節


・ひとつ出たほいのよさほいのほーい、
  一人娘とやるときにゃ
  親の許しを得にゃならぬ、よさほいのほーい、よさほいのほーい

・ふたつ出たほいのよさほいのほーい、
    二人娘とやるときにゃ
    姉の方からせにゃならぬ、よさほいのほーい、よさほいのほーい

・みっつ出たほいのよさほいのほーい、
  みにくい娘とやるときにゃ
  顔を見ぬようにせにゃならぬ,よさほいのほーい、よさほいのほーい

・よっつ出たほいのよさほいのほーい、
  よその二階でやるときにゃ
  音のせぬよにせにゃならぬ,よさほいのほーい、よさほいのほーい

・いつつ出たほいのよさほいのほーい、
  いつもの娘とやるときにゃ
  あの手この手でせにゃならぬ,よさほいのほーい、よさほいのほーい

・むっつ出たほいのよさほいのほーい、
  昔の娘とやるときにゃ
  思い出しだしせにゃならぬ,よさほいのほーい、よさほいのほーい

・ななつ出たほいのよさほいのほーい、
  質屋の娘とやるときにゃ
  入れたり出したりせにゃならぬ,よさほいのほーい、よさほいのほーい

・やっつ出たほいのよさほいのほーい、
  八百屋の娘とやるときにゃ
  皮を剥き剥きせにゃならぬ,よさほいのほーい、よさほいのほーい

・ここのつ出たほいのよさほいのほーい、
  皇后陛下とやるときにゃ
  直立不動でせにゃならぬ,よさほいのほーい、よさほいのほーい

                                                                 以上

※それとこのような歌詞もあるようです。地域差かな?。


ひとつ------一人娘と------親の許しを得にゃならぬ
ふたつ------二人娘と------姉の方からせにゃならぬ
みっつ------見難い娘と-----顔を隠して------
よっつ------余所の二階で----声をたてずに-----
いつつ------いつもの女と----あの手この手で----
むっつ------昔の女と------思い出しだし-----
ななつ------質屋の娘と-----入れたり出したり---
やっつ------八百屋の娘と----南瓜枕に-------
                   (大根担いで)    別バージョン(笑)
ここのつと----校長の娘と-----退学覚悟で------
とうと------尊いお方と-----直立不動で------
じゅういちと---獣医の娘と-----注射覚悟で------
じゅうにと----十二単と------まくりまくって----
じゅうさんと---巡査の娘と-----手錠覚悟で------
じゅうしと----十四の娘と-----監獄覚悟で------
じゅうごと----十五夜の夜に----月を見ながら-----


さぁ、みんなで歌いましょう(笑)。



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