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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

ジャズとクラシックの出会い

まあ、クラシック好きの半可通である私には「お役立ち情報」なのでメモしておく。
「蚊居肢」記事である。ところで、「スウィングル」ってどういう意味なのだろう。「スウィング」自体がジャズ用語(「スィングしなけりゃジャズじゃない(「意味がない」だったか?)」と言われるくらいだ)なのだが、それが「スウィングル」となると意味不明である。この接尾語の「ル」は何を意味するのか。下の記事中のフランス語表記(らしい)を元に推理すると、「スイングする」意味かと思われる。swingingだと発音がsingingと間違われそうなので、造語したのではないか。
今調べると、普通のネット英和辞書では載っておらず、AIによる回答のこれが一番この問題の正解に近いようだ。つまり、普通の「swing」と同じ意味である。その形容詞的用法だから、私の解釈もほぼ正解だろう。

「swingle」の意味は、文脈によっていくつか考えられます。主に、
  1. 1. 「swing」
    の意味:振り動かす、揺れる、ブランコに乗るなど、物理的な動きを指す場合が多いです。



(以下引用)

2025年5月2日金曜日

オマージュ「スウィングル・シンガーズ」

 

起源というものがあるからな、僕のバッハは中学1年のときに出逢ったスウィングル・シンガーズだよ。まずはラルゴ、そしてアダージョ、シンフォニア11番等々。 ここからは一生逃れられないね。

僕が新しい演奏家のシンフォニアを聴くとき、まずは11番を聴いてみるのもこのせいだ。

Les Swinger Singers J S Bach Concerto in F Major largo 1969

Adagio: Sonata No. 3 In E BWV 1016

The Swingle Singers - J.S. Bach - Sinfonia XI (Three Part Invention) BWV 797

 

グールドはその後だよ、中学2年のときのラルゴ、それ以外は高校に入ってからだ。

Glenn Gould - Bach, Concerto For Piano & Orchestra No. 5 in F-minor: II Largo

Violin Sonata No. 3 in E Major, BWV 1016: III. Adagio ma non tanto

Three-Part Inventions (Sinfonias) ,  Sinfonia 11 in G Minor, BWV 797

僕らの世代はスウィングル・シンガーズにゾッコンだった者が多いよ。坂本龍一や浅田彰もそうだ。その後でグールドだ。

前回、掲げた高橋悠治のラルゴとシンフォニア11番はグールドに勝るとも劣らない。

高橋悠治、クラヴィーア協奏曲集 第5番 ヘ短調 BWV1056 II - Largo

インヴェンションとシンフォニア (装飾稿による) シンフォニア11, BWV 797

……………

スウィングル・シンガーズは上のようなわかりやすい曲だけでなく、一般にはいくらか馴染みにくい曲もやった、例えば、MJQと組んで、「音楽の捧げもの」などもやったJ. S. Bach - Ricercare a 6 from "Musikalisches Opfer" BWV 1079 - Jazz-Voices transcription。ここに31曲の再生リスト「 Les Swinger Singers」 がある。

もともと隣に住んでいた母方の叔父がMJQのミルトン・ジャクソンにゾッコンだったので、それを経由してスウィングル・シンガーズを聴くようになったのだが、僕はどちらかというとジョン・ルイスにイカれたね。

MJQ解散後のルイスの平均律BWV864プレリュードの後半部分は特にいいなあ、以前にこれまたヴィスコンティのイノセント(L'innocente)の偏愛場面のバックにくっつけたことがあるが。

しかし若い頃の僕はほんとに惚れっぽかったね、もちろん今でもその残滓はふんだんに残っているが、つとめて隠すようにしてんだ。

ところでスウィングル・シンガーズのリード・ソプラノのクリスチャン・ルグラン(Christiane Legrand) の弟が、ミシェル・ルグラン(Michel Legrand)ーー『シェルブールの雨傘』の音楽担当ーーで、彼が弟であることを知らずに高校当時この映画音楽に惚れ込んだ、この偶然は30数年後に知ったのだがこれまた驚きだったな

何はともあれ、あの「いつまでも待ってるわ(I Will Wait For You)」はこよなく名曲だよ、ジェシー・ノーマンが驚くべき静謐さで歌っているのを知ったのもビックリだったよ。彼女はもともと神を超えた何ものかだがね。

というわけで、何が言いたいかといえば、今はほとんどきかれていないスウィングル・シンガーズをきかないのは人生の損失だよ。グールドはきかれ続けるだろうから、もうひとつ言えば、若い頃の高橋悠治をきかないのも大いなる損失だよ。わかるかい、これが前回と今回の投稿の意味だ。

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