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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

絶対温感と相対温感

人間の体が外界の温度を感じる「温感」は、絶対温感ではなく相対温感である。
つまり、前日より急に冷え込んだ場合は、たとえ14度程度でも異常に寒く感じるし、前日が10度程度の時に今日が14度ならむしろ暖かく感じるようになっている。
まあ、通常は、数日かけて体がその気温に慣れていくので、冬のさ中には案外寒さを感じないのである。
風呂の温度もそうであり、冬場に体が冷え切っている時には、30度程度でも当初は暖かく感じるし、38度39度で十分に熱いのだ。つまり、冬場はさほど風呂の温度を上げる必要はなく、私の場合なら39度にしている。40度だと、冷え切った体にはむしろ痛いくらいの熱さなのだ。38度でもいいが、それだとすぐに体温と同じ温度に下がるから湯冷めをするだろう。
部屋の暖房でも、夏場は18度でも涼しくて快適なのに、冬場だと温度設定を24度から25度くらいにしている家庭が多いと思う。実は、18度でも暖かいのであり、私などは個室では16度にしていて、それでも暖かい。それ以下にはおそらく「暖房」の温度としては設定されていない。
エアコンの長所は、湿度を下げるところにもある。私の個室だと、冬場は湿度が70%くらいあって、押し入れの中の物がかびる恐れがあり、湿度を下げるために暖房を点けているという面もある。点けると、テキメンに湿度が50%以下に下がる。
冬場だと外に干しても洗濯ものが乾きにくいのは、気温が低いところで空気中の水分が飽和してしまうからだろう。つまり、暖房は洗濯物を室内で乾かすのにも有効である。まあ、乾燥機付きの洗濯機を使うのもいいが、暖房なら人間も一緒に温められる。
なお、エアコンの稼働コストは、室外の気温との差が大きいほど高くなり、小さいほど安くなる。
つまり、夏場は高めの温度に、冬場は低めの温度に設定するのが賢い利用法であるし、そのほうがおそらく健康にもいいはずだ。体自体が自然の気温に適応するように作られているのだから、あまり室外の気温とかけ離れた温度に設定するのは賢明とは言えないだろう。
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