台風や突発的なゲリラ豪雨後などに冠水した道路を走行した場合、車が水没する恐れがあるとして、日本自動車連盟(JAF)千葉支部は、水の深さは見た目では判断しにくいため、冠水した道路や地下道は必ず迂回(うかい)するよう呼び掛けている。
冠水した道路を走行する危険性を確かめるため、JAFは道路が30メートルにわたって冠水した状況をつくり出し走行実験を実施=写真。セダンタイプの車と、SUV(スポーツ用多目的車)の2種類で、水深30センチと60センチに水を張った道を、時速10キロ、30キロで走行した。
セダンタイプは水深60センチを時速10キロで走行すると、コースを抜ける上り坂で止まった。より厳しい条件の時速30キロは走行不能と判断し実験を見送った。
SUVは、水深60センチでは時速10キロで走行できたが、30キロだと10メートル走ったところで停止した。
水深30センチは、セダンタイプ、SUVとも時速10キロ、30キロとも30メートルの道を通過できた。
同支部では、冠水道路の走行はエンジンやブレーキ故障の原因になると指摘。担当者は「冠水した道路は必ず迂回を。たとえ通過できても、車に支障が出ることがある。やむを得ず通った際には、必ず点検を受けて」としている。