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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

売色とは何か

売色という言葉は最近ではほとんど聞かれなくなった言葉だが、売春と同じ意味でも使うが基本的には性的魅力を売り物にすること、異性(あるいは同性にでも)に媚びることだと私は理解している。いわゆる昔の「色小姓」というのがそれである。そしてそういう侍が軽蔑されたのは言うまでもない。侍というのは武芸や勇気や忠義で主君のお役に立つもの、というのがおそらく武士道だと理解されていたわけだろう。
現代人でも昔の大衆小説などを読んで成長した男は、「男らしくない」男を軽蔑する気持ちがあるわけだ。だから、だいたいの男はジャニーズ系の美少年タレントやホストなどを毛嫌いする。彼らが内面的に男らしい性格だろうが、どれほど努力していようが、「色を売っている」時点でアウトだということだ。
この感情は女性には理解されにくいと思う。女性の場合には「性的魅力を売り物にする」ことが社会的武器として公認されているからだ。もちろん、学校時代には他の女生徒からはそういう女性は嫌われると思う。「自分がやるのはいいが、他人がやるのは嫌」なのではないか。性的魅力に富んだ女性はあらゆる女性の潜在的な敵なのである。男の場合は、ジャニーズ系男子を嫌うのは「敵」だからではなく、単に不快な異生物に対する感情に近い。つまり「種類が違う」という感じだと思う。男だのに男でない存在への不快感だ。まあ、これは昔ながらの「男らしさ」概念の呪縛かもしれないし、生物としての本能かもしれない。女性でも本当は男らしくない男は本能としては嫌いなのだが、男の危険性や暴力性を感じさせないからペット的に好まれるのだろうと思う。
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