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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

難読地名

小谷野敦に「頭の悪い日本語」という文庫本があって、なかなか面白いのだが、最後は書くネタが無くなったのか、難読地名を題材にして1章にしている。
まあ、難読地名というのは多くの人に迷惑をかけているという点では「頭の悪い日本語」ではあるし「性格の悪い日本語」だろう。その土地自身が損をしていると思う。これは難読人名も同じだが人名は一度覚えられると印象に残るので、不利益だけでもない。「四月一日」で「わたぬき」「小鳥遊」で「たかなし」などというのは漫画やラノベでおなじみだろう。「百目鬼」で「どうめき」というのもお馴染みだ。
だが、難読地名だと、印象に残っても、それでその地を訪れるかというと、そうでもない。つまり、いろいろな人を混乱させ、伝達ミスを生むだけであり、まさしく「頭の悪い日本語」かもしれない。
上述の本から、難読地名の一部を掲載しておく。読み方の「答え」は少し後に載せる。

1:茨城県 
2:三田市(兵庫県)
3:喜連瓜破(大阪の駅名)
4:宍粟市(兵庫県)
5:三朝町(鳥取県)
6:英彦山
7:安心院町
8:酒々井町
9:八街市
10:川内(鹿児島県)


(解答)
1 いばらきけん(*「いばらぎ」に非ず)
2 さんだし(*「みたし」に非ず)
3 きれうりわり
4 しそうし
5 みささまち(*「みささちょう」でもいいか)
6 ひこさん(*「英」の字はどこへ消えた?)
7 あじむまち(*「あじむちょう」でもいいか?)
8 しすいまち(*「しすいちょう」でもいいか?)
9 やちまたし
10 せんだい

まあ、このうち3つか4つは知っているという人もいるかと思う。以前私が住んでいた京都にも難読地名は多かった。その反面、風流な地名も多かったが、去る者日々に疎しで、ほとんど覚えていない。沖縄だと「東風平(こちんだ)」とか「南風原(はえばる)」とか「北谷(ちゃたん)」とか「西表(いりおもて)」というのは、(「西表」はわりと有名だが)本土の人間は初見では読めないのではないか。西がいつでも「いり」と読まれるわけでもなく、「西武門」で「にしんじょう」と読まれる例もある。











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