農業自動化の現実
(以下引用)
■農業の自動化は全然進んでない
https://b.hatena.ne.jp/entry/blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/2010596.html
この辺見てて思ったけど、はてなーってネット情報に踊らされすぎてる
テレビの情報は鵜呑みにしないくせにネットの情報は鵜呑みにするよな
ドローン農薬散布の実情
農業の中でもとりわけ稲作でドローンの利用が考えられているけれど
その主な利用として期待されてるのが農薬散布
昔から小型ヘリとか小型飛行機みたいなのを使った農薬散布はあるんだけど
ドローンになってそれが格安になったから期待されてるんだけど実情はなかなか厳しい
安くなったといっても農薬散布できるぐらい大型のドローンになると100万とかになってきて
村とか市とかの単位で買えば良いって簡単にみんな思うし実際やってるとこもあるんだけど
そもそも農薬って蒔く時期が厳密に決められていてそこから少しでもズレると効果が薄くなる
あと雨に弱い場合とかもあって天気予報と睨めっこしながら農薬蒔くんだけど共同所有だと融通が利かなくなる
コンバインとか田植機とかと似てる
昔の小型ヘリとか飛行機はどうだったかっていうと、地域まとめて農薬散布してたのでそういう問題は無かった
ドローンはそんなに広い範囲に農薬蒔けないので結局個人所有になる
結局、各家庭で個人所有するぐらいなら村単位で小型ヘリとか持たせた方がいいよね、っていう感じになってる
ただ、人手で散布しても1日でざーっと終わってしまうのでやっぱ人件費の方が安いよね、という話になるし
北海道とかの広いとこだとそういうわけにもいかないけど、小型ヘリでいいよね、ってなる
自動運転トラック
夜寝てる間に田んぼを耕してくれるという夢のような話だけれどこれも厳しい
ただ単に耕すだけならまだしも、田んぼって割と綺麗に畝を作らないと水はけが悪くなる
自動運転がGPS制御されてる場合は誤差が大きくて畝を綺麗に作れない
補正情報貰ってセンチメーターレベルで補正が効けば比較的真っ直ぐ走るけど投資費用が半端ない
田植えや稲刈りなんてのは運転は二の次でどっちかっていうと苗の補充や籾の運搬なんかの方が遙かに大変
軽トラに自動運転付けてボタン一つで家まで持って帰ってくれる方が遙かに嬉しいが、公道を走る自動運転レベルがどれぐらいかはご存じの通り
クローズドな田んぼの中だと自動運転が楽に出来ます、っていう話だけどそもそも需要があんまりない
楽な稲作への転換
そもそも今の稲作のやり方を続けて自動化するってのは無理があって
人間が作業しやすいように設計された稲作の方法じゃなくAIが作業しやすいような稲作の方法への転換、っていう考え方がある
例えば苗を作って田植えするんじゃなくて種を直播きしよう、とかいう試み
収穫量は減るが稼働も減るし自動化もしやすいのでトータルとしてはバランスが良いという考え方
しかし実際にやってみると昔はいなかったジャンボタニシに種を全部食べられて全滅っていうね
考え方はあってると思うけれど実用化するにはまだまだ先が長い
テレビでやってるのは「実証実験」
よくテレビで出てくるのは大学とか大手企業とかが参加した実証実験
お金は全部出してくれるしなんなら謝礼や使用料とかを払ってくれる
なのでドローンを使った夢のような農業とか無人で耕すとか採算度外視で実施して
いざ実用化ってなると上記のような問題にぶち当たって実現せずにいつの間にか無かったことになる
学術系のこういうムーブメントは否定はしないけどもうちょっと考えてやって欲しい
ただただ目の前の科研費とか研究費を消化するためにやってるようにしか見えないし
下手にメディア受けするもんだから見ている側はiPhoneが発表されてるのと同列に扱ってしまって
「すぐにでも実現可能でしょ?」