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青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳
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ふっくらと膨らんだ円錐形の食べ物「甘食」。読み方は「あましょく」となります。その名の通り甘い味が特徴で、洋菓子のマドレーヌに似た味わいや食感があります。表面はしっとりとしていますが、中は触るとポロポロと崩れるような食感です。
甘食は小麦粉や卵、砂糖、重曹、水などから作られ、生地を丸く絞りだしてオーブンで焼きます。重曹を加えることで生地が膨らみ、山のようにぷっくらととがった甘食ならではの形に仕上がるのです。大きさはさまざまで、5センチほどの小さいものから、10センチほどの大きめのものまであります。
甘食が誕生したのは、日本にビスケットやパンなどが輸入されはじめた明治時代だと言われています。甘食発祥には諸説ありますが、中でも有力なのが1894年に東京の「清新堂」というパン屋によって作られたという説です。当時、日本ではヨーロッパの文化が急速に広まり、日本で初めてビスケットが作られたのもこの頃とされています。清新堂で販売されていた「イカリ印のまき甘食」が、甘食の元祖と言われているのです。
他にも、安土桃山時代にポルトガルやスペイン人によってもたらされた南蛮文化の影響を受けているという説もあります。
甘食の名前の由来についても諸説あります。「食事の間に食べる甘い間食」や、「甘いビスケットを大きくしたような食事用のパン」から名付けられたなど、正確にはわかっていないようです。
また、実は甘食はお菓子ではなくパンの仲間だとも言われており、甘食を作っているのはパン屋に多いのも特徴です。甘食の発祥は東京で、全国的にはあまり広まっているとは言えません。関東圏ではどこか懐かしいおやつとして親しまれていますが、西日本では甘食の存在を知らない人が多く見られます。