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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

授業で教えないことをテストに出す「学校教育」は児童虐待ではないか

大人のほとんどには興味の無い話題かもしれないが、学校生活の中で今を生きている中学生たちには一生に関わる問題である。ここで落ちこぼれたために、進路が大きく変わる可能性があるわけだ。

(以下「紙谷研究所」から転載)

英語の授業が変わった?

  

 日経新聞2021年9月28日付の「受験考」の欄に「ついていけず悩む生徒」という題名で次のような記事があった。

 中学の英語についていけなくなった中2のA子が塾で中1段階の文法の基礎から丁寧にやり直してどうにか持ち直してきた矢先、中3になって再び状況が一変した。

英語の先生は同じ人だが、授業スタイルが大きく変わったという。

 同じ先生が、生徒が戸惑うほどの変わりようを見せるものだろうかと思い、興味深く先を読み進める。

 学校の授業の流れはまず英語の歌を歌い、英単語ビンゴをする。そしてチャット(2人1組で決まったフレーズを言い合うが、細かな発音指導などはしない)。さらに教科書本文の音声を聞き、簡単な和訳を教師が言う。これで授業終了。

 教科書本文はおろか受動態や現在完了形といった文法の丁寧な解説はない。しかも授業自体が英語で行われるので、A子はついていけなくなった。

 思い当たるフシがぼくにもあるのだが、娘に授業の変化を確認していないのでよくわからない。しかし、教科書を見せてもらった時、会話だらけで、文法の記述を探すのが一苦労だった記憶がある。いや、しかしそれは今年の変化だっただろうか。はっきりと覚えていない。

 

 

 つれあいは、「娘のテスト結果を見ると、厳格な語順などを要求されている。しかし、もしコミュニケーションだけを重視しているなら、おかしい」と首をひねっていた。

 確かに2学期頭の娘のテストは英語が芳しくなかった。

 間違っている箇所をみると、うっすらと文法の基礎が理解できていないような感触、崩れかけている印象がある。

 

 思い過ごしであろうか。

 確認してえ…。

  •  Buchicat

    私の子供は中3ではなく中1ですが、学校の英語に危機感を覚えています。
    親は授業を聞いてないのでテストの出来で判断するしかありませんが、勉強の割に直近の定期テストで英語だけが点数を取れていませんでした。これまでは学校の授業でほぼ満足のいく点数を取れていたので、驚きました。
    子供の話と、できていない箇所から推測すると、どうやら「文法を教え込む」「単語を覚えさせる」ような授業や演習はしていないようです。「話す」「聞く」が中心になっているような印象です。おまけに今の中1は、小学校までの英語学習で出てきた単語を「読めて」「書ける」前提で進められているようです。小学校では単語のスペル練習などほとんどしませんでしたので、この辺は大きなギャップがあります。授業は「話す」「聞く」が中心なのに、定期テストでは「読む」「書く」しかも文法に則ったものが要求されています。
    うちの子に限った話かもしれませんが、文法演習と単語練習は授業・宿題のほかに、家庭学習で手当てする必要があることを実感しています。

  •  紙屋高雪 (id:kamiyakenkyujo)

    おお、その状況すごく既視感があります。やっぱりという感じです。

    とはいえ、ご指摘のように学校ごと、地域ごと、という差なのかもしれないので、いろんな人に確認してみたいですね……。

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