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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

芸術と「公序良俗」の闘い

私は会田誠という人の作品を見たことは無いが、この記事に書かれたことで判断するなら、確かに見るに耐えない悪趣味な作風のようだ。まあ、芸術と名を付ければどんな作風でも罷り通るというのがクリエイター側の言い分のようだが、そんなのは密室で特定の人間だけを相手にしていればいいのである。
もちろん、「公序良俗」の名を借りて検閲行為や、表現の自由への侵害が拡大されるという主張にも一理はあるだろうが、その「表現の自由」はそこまで拡大する意味があるのか。それなら、絵描き本人が服など着ないで街中を歩けばいいし、衆人の前で排便してみせればいい。その程度の「芸術行為」ならアホでもできる。芸術は、それほど特権的なものか。


(以下引用)


 
 
 
東京高裁=東京都千代田区© 朝日新聞社 東京高裁=東京都千代田区

 京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)の公開講座で、講師からわいせつな作品を見せられ精神的苦痛を受けたとして、受講した女性が大学側に約330万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が4日、東京地裁(伊藤繁裁判長)であった。判決は、わいせつな作品を受講生に見せたことを「セクハラにあたる」と認定。大学側に対し、講義内容を事前に告知するなどの義務を怠ったとして、約35万円の賠償を命じた。

 判決によると、大学側は2018年、ヌードをテーマに講師を招いて全5回の講座を都内で開催。その中で、美術家の会田誠氏は四肢を切断された全裸の少女の絵などを、写真家の鷹野隆大氏は全裸の男性の写真などを1~2時間にわたりスクリーンに映した。

 判決は、2人の作品が「露骨な表現で、正常な性的羞恥(しゅうち)心を害するわいせつ性がある」と指摘。受講生が成績評価を受けるには出席が欠かせないことをふまえ、「作品を見るよう強要されたセクハラだ」と判断した。その上で、作品を講義前に確認した大学側はセクハラを予見できたとして、「退室可能なことを事前に告知するべきだった」と認定した。講座を受けたことと、女性が患った急性ストレス障害の因果関係も認めた。

 大学側は「判決文が届いていないのでコメントできない」としている。

 会田氏の作品をめぐっては13年、市民団体が「女性の尊厳を傷つける」などと抗議。鷹野氏の作品については14年、愛知県美術館での展覧会で県警が「わいせつ物の陳列にあたる」として対処を求め、半透明の布などが掛けられた。(新屋絵理)





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