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独楽帳

青天を行く白雲のごとき浮遊思考の落書き帳

人に頼み事をすることと、それを自制すること

ネット記事自体は読んでいないし読むつもりもないが、この惹句は、考察対象として面白い。
先に引用する。

「頼み事断られたこと、ないんです(笑)」オリラジ藤森の“人たらし力”に隠された気遣いと打算


この文章が意味するのは、オリラジ藤森とかいう人物が何度も人に頼み事をしたという事実と、その頼み事を断られたことが無い、という事実であり、それが藤森の「人たらし力」による、というのは記事筆者の主観にすぎない。
で、私がこの惹句を面白いと思ったのは、これは「生活の技術」として有益なことを示唆しているのではないか、と思ったからだ。別に「人たらし力」とやらを論じるつもりはまったく無い。要するに、

実は、たいていの頼み事は、相手に大きな負担を掛ける事柄(金銭問題など)でないかぎり、あまり断られないのではないか、ということと、それにも関わらず、人はあまり他人に頼み事をすることを好まない、恥だとすら思っている可能性があるのではないか、ということだ。

つまり、藤森が〈頼み事を断られたことが無い〉のは、「人たらし術」などのためではなく、単に藤森が無神経で図々しいだけのことで、誰でも実は同じように「頼み事を断られない」はずなのに、「自制して頼まない」だけではないか、というのが私の考えだ。そして藤森的な図々しさを身に付けるのが社会的成功の鍵のひとつではないか、とも思う。

ちなみに、なぜ人が他人に頼み事をしたがらないかというと、それは「自分の無力さ」を示すからである。人間は自己愛の動物だから、自分の無力さを他人に知られることを恐れる。だから、頼み事をしたがらないのである。ところが周囲の人間はむしろ苦境にあるその人を助けたいと思っている場合が多いと思う。他人を助けることは、自己の力を有益に発揮することであり、助ける人を満足させ、喜びさえ与えるのである。
些細なプライドのために、「他人に助けを求める」ことを絶対にしないというのは、あまりいい生き方ではない、ということだ。































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