癌への或る見方
まあ、仮説でしかないだろうが、少しは癌患者の慰めになるのではないか。
癌患者でも普通に日常生活を送っている人のことはよく聞く話である。芸能人などがよく癌体験を語るのも、売名だけでなく、その体験が傍から想像するほど苦しくないためかもしれない。たとえば「瘤取り爺さん」の瘤のようなものだ。
(以下引用)
「ただ、体調はそんなに悪くないんです。髄膜腫と言われて精神的には激凹みで、耳の調子も確かに悪いのですが、頭痛は最近マシです。以前の病的な疲れやすさはなくなってきて、今は毎日1万歩歩いたりしています。やる気が出てきて、趣味を再開しました。
そう、腫瘍の診断を受けたわりに体調はけっこうよくて、それが自分でも不思議なんです」
これは癌の何たるかを考えれば、むしろ当然かもしれない。
癌は血液の濾過装置として機能している。現代人特有の毒(農薬、添加物、重金属など)が体内に侵入し血中をめぐることは、生物にとって危機的状況である。肝臓や腎臓で解毒したり、汗で流すなどして、うまく排毒できればいいが、必ずしもそういう毒ばかりではない。排出されることなく体内に蓄積し、臓器の機能を破綻させるような毒もある。そうした場合、体は防御反応として、“毒の封じ込め”をはかる。つまり、癌細胞を作ることでそこに毒を集結させて、体全体への毒の蓄積を防ぐ。これにより、毒のダメージを最小化しようとする。人々から恐れられ忌み嫌われている癌は、実は体を浄化するありがたい存在ということになる。
この考え方が正しいとすると、上記患者の「不思議」を説明できそうだ。つまり、ワクチン含有の毒が体のあちこちに症状(めまい、頭痛、しびれなど)を起こしていたが、体はそれを癌というかたまりに封じ込めることに成功した。そのおかげで、全体的な体調はよくなった。
しかし「これで一件落着。心配しないで経過観察でけっこうですよ」とは言えない。毎日の食事に気をつけたり、積極的にデトックスに励むことが重要だ。
そこで僕としては、たとえばチャーガの服用を勧めた。チャーガはその優れた抗酸化力により万病に効くが、もちろん脳腫瘍にも効く。
松果体に腫瘍がある。認知機能低下、複視などの症状があり、病理では芽腫様細胞(最も悪性度の高い脳腫瘍)が見られるということで、脳外科医としては匙を投げたくなる状況である。ここで篠浦先生、なんと、「チャーガだけ飲んで経過観察しましょう」と患者に言った。これは医者としては、非常に勇気が要る決断である。だいたい医者というものは、抗癌剤や放射線など、やらなくてもいいような治療を施すことでかえって患者の寿命を縮めていることが多いものだが、それでも「何もやらないよりはマシ」と余計なことをしてしまう。「チャーガで経過観察しましょう」という言葉の意味は、医者にとって「何もしないで様子を見ましょう」である。
しかし、結果、脳腫瘍が治ってしまった。やったこととしては、チャーガを使ったことだけ。つまり、チャーガが効いたと考えるより他ない。
もちろん、チャーガだけではなくて、ゲルマニウム、ゼオライト、炭など、いろいろ試して、血液の浄化を心がけるといい。
臨床は研究と違って、とにかく結果がすべて。「何が効いたか分からんけど、とにかく治ったわ」で全然かまわない。希望を持って治していきましょう。