なぜ抗凝固薬は市販されないのか
私は、脳梗塞の前兆が現れたら抗凝固薬としてバファリンを飲もうと思っていた(先ほどから右の手に軽い痺れがあるので、アルカセルツァーを飲んだが、これは日本では売っていない。)が、バファリンには抗凝固成分であるアスピリンは含まれていないようだ。
さいわい、手元にはアスピリンとほぼ同成分であると思われるアルカセルツァーが一箱あるが、これが無くなったら、まあ、いつでも死ぬ覚悟を決めるしかない。医者に行くほどのカネは無いからだ。
タイトルに書いたように、日本ではアスピリンやアルカセルツァーを探すのが難しい。なぜだろうか。
(以下引用)
また、「バファリン」という抗血小板薬(アスピリン)を処方されている方は、薬が不足したとき処方箋なしに買える市販薬のバファリンを使うのは避けてください。というのは、現在市販されているバファリンは、大半がアセトアミノフェンという解熱鎮痛成分を中心とした薬で、アスピリンは含まれていないからです。
抗血小板薬の副作用のうち、出血についての注意は抗凝固薬とほぼ同じです。一般的に抗凝固薬ほど注意する必要はありません。
ただし、出血傾向など普段と違う症状がないか自己チェックし、異常を感じたら、すぐに主治医に連絡しましょう。
(追記)「登録販売者com」という怪しげな名前のサイトから転載。最後に書かれている「バファリン」には現在はアスピリンが含まれていないというのは上記文章に書いてある。だが、アスピリンの歴史について詳しく書かれ、いい内容の記事である。長い歴史のあるものは悪いはずがない。(新しいものの大半は詐欺商品であるか、何かの欠陥が隠されている。)特に薬などはそうである。龍角散、正露丸、オロナイン軟膏は日本が誇るべき薬品だ。
ネアンデルタール人も利用していたかも?~長い歴史を持つアスピリン~
ネアンデルタール人が食していた食べ物とは?
●ネアンデルタール人、歯痛に「鎮痛薬」使用か 研究(AFP時事)http://www.afpbb.com/articles/-/3120730
食べていたのは、抗生物質を産出する真菌や、サリチル酸を含むポプラの木の破片だそうで、また別の研究ではノコギリソウやカモミールなどの薬草を使用していたことも示唆されています。
そうなると、人類の仲間と薬との関係は、約5万年も遡るということになります。長い付き合いですねぇ!
アスピリンの有効成分でもあるサリチル酸
さて、このサリチル酸。現代で有名なところでは解熱鎮痛剤NSAIDsの仲間であるアスピリンの有効成分。歴史ある古いお薬で「薬の王者」とも呼ばれ、ギリシャの医聖・ヒポクラテスも使っていたという記録があるそうです。
洋画をよく見る方にはお馴染みの、アメリカ人がとにかくなにかと言えば水の入ったカップに錠剤を放り込み、シュワーっと発泡したところをぐっと飲む、というシーンがあります。
あれは多くがアスピリンに重曹が含まれたもので、一番メジャーな医薬品の名前としては「アルカ・セルツァー」という商品。
重曹が含まれるので発泡するし、胃酸過多や胸焼けなどへの効果も期待できるということになります。
アメリカ人のアスピリンの消費量はハンパではなく、年間200億錠にも達するといわれています。一説には全世界の消費量の30%程度、300億錠に達するという説もあります。
もちろんNSAIDsの仲間ですので、胃潰瘍などの胃腸関係の副作用があり、年間で10万人弱が副作用の胃痛で入院し、2,000人が死亡していると言われているそうですが、すさまじい数ですね。
病気の予防・治療にも使用されるアスピリン
また、海外では特に疾患がない方でもアスピリンを常用していることが多く、それも消費量拡大に関わっています。
通常の解熱鎮痛に使うもの以外に、低用量アスピリンには抗血小板作用があり、このため虚血性心疾患や、脳梗塞などの動脈が関わる血栓の病気の予防・治療に使われるために、海外では予防として飲んでいる方も多いのですね。
ただし、上記に書いたようにもちろん副作用の心配や飲み合わせのこともあり、用いる用量により作用が異なる性質もありますので、個人判断での常用は薦められません。
●アスピリンと他のNSAIDsの違いや特徴について(ミナカラ)https://minacolor.com/articles/show/3215
アスピリンは抗血小板作用を持つため、ワーファリンや他のNSAIDsとの併用によりいっそうの慎重さが必要になります。
低用量のアスピリンで抗血小板治療を行っている人などは、特に解熱鎮痛剤や、NSAIDsが含まれている総合感冒薬の選択には注意が必要です。
●アスピリン(おくすり110番)http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se11/se1143001.html
最近では大腸癌予防薬としてのランダム化比較試験まで行われているというアスピリン。いまだ知られないさまざまな効能がありそうです。