「大納言」という官職名の意味
「日本書紀」壬申の乱の箇所に、「大納言」という職名が書かれて(この時代から既に大納言という職名があったのは初めて知った。)、それに「おほきものまおすつかさ」と振り仮名されている。つまり、そういう訓読みであるわけだが、「言を納(い)るる(或いは、言を納める)」司の中の大きいもの、ということだろう。後に「中納言」「少納言」という官職名は平安時代に頻繁に出てくるが、この当時からあったのかどうかは分からない。いずれにしても、「納言」は政治への献言が主な役割であったように思える。あくまで「献言」であって、決定権はおそらく天皇と大臣(左大臣・右大臣・太政大臣)のみにあったのだろう。
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